【ナレーター】
顧客の要望に応え続けていくためのキーワードとして「成長」を挙げた福田。その真意とは。
【福田】
「何のためにこの会社があるか」ということを社員に理解してもらう。皆で確認し合うことが大事だと思っております。
当社は世界中の教育プログラムと、企業と団体、個人の学習ニーズを結びつけて、グローバルに活躍する人々の能力開発を促進するということをミッションにしています。
ありたい姿、ビジョンとしては、「クライアントの組織人材開発に貢献することに全力を注ぎ、その過程で社員もパートナーも成長して充実した人生を送れる組織を目指す」としています。
【ナレーター】
ミッション、ビジョンの実現には次の4つのバリューを実現していく必要があると、福田は続けて語る。
【福田】
“ciPs”と呼んでいます。
“P”というのが一番大事で、“Pathfinder”と言い、「針の穴ほどの可能性の探求者」という意味があります。
たとえばコロナ禍の際に環境の大きな変化がありましたけども、その際にも皆で意見を出し合って、そこの中でPathを見つけていく、道を見つけていくというのがPathfinderです。
諦めるのではなくて、常にPath(道)をFind(見つける)することを考えていく。
次に“innovator”。未来を見据えて、これからどう在りたいかを考える右脳と、それをどう実現できるかを考える左脳。この両方を使って考え続けることにより、イノベーションが生まれる。
それから“collaborator”。思考とPath findをし続ける人たちでcollaborate(協力)することが“collaborator”です。
そして“specialist”。この4つが社内で大切にしていることであり、これらのマインドを持つ仲間を募集しています。
【ナレーター】
ミッション、ビジョン、バリューをいかに深められるかが目標の達成につながると考える福田。描いている展望とは。
【福田】
会社の大きさや売上ではなく、このミッション、ビジョン、バリューをいかに深めるかにコミットしていくこと自体が挑戦です。
もうひとつは“HAMな人”をつくりたい、というのがあります。
本物と自分で思える仕事が“H”で、それから“Appreciate”。社会貢献をしているという実感を持ち、感謝されているという仕事。
“M”は、自分で納得できる仕事をして得られる報酬を指す“Money”。この3つが揃っている状態をつくっていく。
その後ろに“PIG”があるんですけれども、“P”は“Purpose of life(人生の目的・目標)”。
それから“Intuition(直観)”。常に直観を働かせながら、今やっていることが自分に合っているか、役に立っているのかを考え未来を見通す。
“G”は“GAD(Global, Agile, Digital)”。今はグローバルであり、デジタルであり、アジャイルな時代。アジャイルとは「素早い」という意味です。
そのような時代にいるのだということを理解しながら“HAMな人”をつくっていくという形です。
正解がない時代に入ってきており、今までの成功モデルがだんだん崩れています。
そのような中で、一人しかいない自分を世界の中でしっかり活かし、社会貢献しつつ感謝もされながら、自分の人生を広げていくという人材(HAMな人材)をより増やしていくことを目標にしています。
-大事にしている言葉-
【福田】
「Anything is Possible(『為せば成る』)」です。
「為せば成る」という言葉には、ただ突っ込んでいく、という印象もあるかもしれませんが、それでだけでは成り立ちません。
Possibleになった後の状況をイメージしながら、そこにたどり着くためにはどのように行動すればよいのかを、しつこく考え続ける。
その後に、自分がやってきたことを信じなければ、「Anything is Possible」にはなりません。
ただ頑張るのではなく、頑張りつつも思考もして、未来をイメージする。
忙しくなると目の前のことだけに集中しがちになりますが、その先も常に考えて行動することが大切ですね。