【ナレーター】
2021年、大きく事業領域の考え方を変えたクロス・マーケティンググループ。その真意とは。
【五十嵐】
方向感というのは、やはりデジタルマーケティング領域に中心を持ってきています。なぜかというと、結局はマーケティング支援の対象がデジタルを主軸にマーケットも動いたということがあります。
今まではどちらかというと、オフライン、オンラインみたいな形で、領域が分かれていたものがDXによって全部つながってしまっています。
そういう面で根幹としては、デジタル領域に重きを置きながら既存ビジネスと新しいビジネス領域をどうつなげていくのか、ですね。
そういう形に対応するために会社の方向感も打ち出し方も変えたというのが、2021年になります。
【ナレーター】
求める人材像について、掲げているビジョンを交えて次のように語る。
【五十嵐】
基本的に僕らのカルチャーというのが成長しようよということと、ミッション・ビジョン・バリューの中のビジョンでは、「やればいいじゃん」というのがビジョンになっていますので、自発的な人たちですね。そういう人たちが一番活躍しやすいと思います。
基本的にやりたいと発言していることに対しては、やってみればという文化ではありますので。グループ会社がかなり増えてきている中で、カルチャー分散が起きてきています。
そのため、人材要件のひとつに無理に絞り込んでいくと、挑戦型人材だと仕事が面白くないと感じますし、組織型人材はちゃんと仕組みに沿って仕事をしようねとなってきますので、そういう意味では非常に変わり目だったと思うんですね。
「やればいいじゃん」というのはある面、自分たちでやっていくことを応援することであって、それを積極的に促していくのが組織だと思っています。
そういう形のカルチャーケースをより鮮明にするということで、いわゆる組織としての宣言ですね。それを打ち出したということですね。
【ナレーター】
人間関係の構築において重要なのは意思表示の速さだと語る五十嵐。これがビジネスパーソンとしての信頼にもつながるのだという。
【五十嵐】
価値交換でモノを捉えすぎている人が多い気がしますね。
何かお願いする時にすぐ「やります」って言う方と、考えてから「ちょっと待ってください」と、そういう方もいらっしゃるので。
まず「やる」という意思表示がすごく大事だと思うんですよね。相手にとって、自分の為に一生懸命動いてくれる人であれば、仕事はたくさんあると思うんです。
僕らもよく「昼間の提案は夜、他の会社に持ってかれる」ということを経験しています。
例えば商談で非常にいいプレゼンをしたとするじゃないですか。でも一回、聞いてしまえば他の人でもできてしまうんですね。そうすると、発注者側というのは一番信頼している人間にそれを伝えてやってもらうという考えに至ります。
信頼出来る、出来ないというのはビジネス系の話ではなく、生活行動になってきますので、その中で人を裏切らない行動、当たり前のことをちゃんとやっている人間かどうかだと思います。
正しい生活習慣というか、正しい行動をとっていないと、やはりビジネスは絶対失敗すると思っていまして。最後はスキルよりも人格が100%大事だということは、さすがにこの年齢なのでわかっているつもりです。
-大事にしている言葉-
【五十嵐】
「一生懸命」という言葉が大事だと思っています。
一生懸命というのは、自分で一生懸命じゃなくて、相手に「こいつ一生懸命だな」と思ってもらえることがすごく大事です。
相手が本当にこちらがどれぐらい一生懸命やってくれるのか、その質以上に問われている気がしてきていて。
結果的にそういう動きをしていると、人間関係の本質的な部分なので足りない部分を相手が埋めてくれるとか、支えてくれたりすると。
そういう意味で、一生懸命って言葉が自分は大事かなと思っています。