インタビュー内容
―収入ゼロの窮地から奮起できた信念―
【ナレーター】
2008年、株式会社カオナビを設立したが、事業内容が決まらないままリーマン・ショックが起こり、収入減がゼロになるという窮地に立たされてしまう。一時は前職のアイスタイルへ戻ることも考えた柳橋だったが、なぜ自分が起業したのかという原点に立ち返り、自身の心に根差していたある想いに気づいたという。
【柳橋】
なんとなく自分でもできそうだと思って、吉松さんでもできそうだから起業したという自分のうがった勘違いはすでに反省しているんです。それは間違いだったと反省したのですが、それでも、自分で始めたということは、何か自分にやりたいことがあったはずだと思ったんです。そうでなければ普通は起業しないだろうと。自分をかなり自己研究したというか、当時、翻って考えた時に、さっき申し上げた人材マネジメントというのが、やはり自分の中で大事なテーマだったと気づいたのです。それを軸にした仕事をしたいと、心の底で思ってることに気づきました。それを確認できたので、だから頑張ってやっていたんですよ。しかし、その事業のネタがありませんでした。人材マネジメントというテーマはわかったけれども、事業のネタがないので、引き続き悶々としていた状態です。
【ナレーター】
人材マネジメントをテーマにどのような事業を展開していくか、思慮を続ける中、仕事の相談のために赴いた企業先から思いもよらない形で事業着想のヒントを得る。
【柳橋】
サイバーエージェントの曽山さんという、この業界では非常に有名な方なのですが、アイスタイルに勤めているときからお付き合いがあったので「何か仕事を頂けませんか?」と相談に行ったら、その時たまたま「顔写真を並べてやるシステムが欲しい」という(お話を頂きました)。顔写真を並べるということに何の意味があるのかと、何回も曽山さんに聞いたところ、それを人材マネジメントに使っているという話がありました。「社員の顔写真で名前を覚えるということは、人材マネジメントにとって非常に重要だ。サイバーエージェントはそういうふうに頑張っている」というようなことを言われて、「それはすごい面白い話だ」と思ったのです。それを商品化したら、もしかしたら人材マネジメントというものをテーマにした商品をつくることができるかもしれないと思ったんですよね。
それを「良いチャンスを見つけたんですね」とよく言われるんですけど、どちらかといえば、それ以外なかったからそれにすがったという感じです。

経営者プロフィール

氏名 | 佐藤 寛之 |
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役職 | 代表取締役社長 Co-CEO |
出身地 | 東京都 |
会社概要
社名 | 株式会社カオナビ |
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本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 38F |
設立 | 2008 |
業種分類 | 情報通信業 |
代表者名 |
佐藤 寛之
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従業員数 | 347名 |
WEBサイト | https://corp.kaonavi.jp/ |
事業概要 | タレントマネジメントシステム「カオナビ」、労務管理システム「ロウムメイト」、 予実管理システム「ヨジツティクス」の開発・販売・サポート |