マネックス証券株式会社 ~ネット証券業界初の女性社長が見据えるマネックス証券の未来像~

マネックス証券株式会社 代表取締役社長 清明 祐子 (2019年9月取材)

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【ナレーター】

2019年4月。ネット証券業界で初めての女性社長が誕生した。

その企業の名は、マネックス証券株式会社。

大手ネット証券で初めて、Alexaで音声による買付注文ができる「マネックスアドバイザー for Alexa」を開始するなど、数々の「日本初」の金融サービスを世に送り出してきた同社は、独自に開発したマーケット情報の確認ツールや、オリジナルレポートなど、個人投資を始めやすくするための環境を整備。特に近年では米国株取引の強化を図り、主要ネット証券では最多の3,500銘柄超を取扱っている。

清明裕子(せいめいゆうこ)新社長は、社長就任のニュースが流れた後、社外からの意外な反響に驚いたという。

【清明】

メディアの紙面等で「女性(41)」と書かれるのですが、「取り上げるのはそこですか?」という感じでしたし、周りの人からも「その年齢で、女性で、金融で」というだいたいこの3つを言われましたので、驚きましたね。社内ではそういう反応は一切なかったものですから。

当社の場合は性別もそうですし、国籍もそうですが、本当に色々人がいて仕事をしているので、私は仕事において「女性だ」ということを意識したことが全くありませんでした。

【ナレーター】

マネックス証券を含む、マネックスグループでは20代の管理職や女性の管理職などが複数在籍しており、年齢・性別を不問とした人事が特徴のひとつだ。

清明自身も、33歳の時に当時マネックスグループの子会社である「マネックス・ハンブレクト」の代表に就任。当時の経験を糧に、現職を邁進している。

そんな清明の軌跡と、見据えているマネックス証券の未来像に迫る。

【ナレーター】

大阪府で生まれ育った清明。幼少期から好奇心旺盛な性格で、休みがないほど習い事に没頭していたという。

【清明】

自分の選択肢を狭めるのを嫌う子どもでした。高校生くらいのときには「弁護士というのはすごい」と思って憧れていましたが、何かを置くと、そこに向かって長い期間頑張っていかないといけないですよね。

それよりも、もう少し手前にゴール設定をして、常に「想定している自分のゴールを超えていく」ということをしたかったのです。

【ナレーター】

就職活動でも、自分の人生の選択肢が多いと感じた都市銀行に入行。当時について、こう振り返る。

【清明】

選択肢が広そうだと思ったのと、社員の方が面白そうだという動機で銀行に入りました。

営業を経て本部に異動となり、特殊なファイナンスを勉強しました。銀行の中でも、ある商品を売りにいくというより、お客様に合わせて金融商品をつくるような仕事でした。

カスタマイズに近い商品を考えてご提供していたのですが、そういうことをするときに、銀行だけだと解決できないものがあったので、外資系の投資銀行さんやファンドの方々ともお仕事をする機会があったのです。

そういった機会を得たことで見える世界がパッと広がりました。

【ナレーター】

その後、都市銀行とは大きく環境が異なる、従業員30名規模のプライベート・エクイティ・ファンドに転職。しかし、2008年のリーマン・ショックの影響を受け、ファンドの解散を余儀なくされてしまう。

その経験から清明は、チーム力の重要性を改めて感じたという。

【清明】

私が勤めていたファンドはリーマン・ショックの際に閉じましたが、ファンド全てが閉じたわけではありません。運営が続いているところもありました。それは「チームの差」だったのではないかと思うのです。

どういうときでもチームを維持して大きくしていくことは非常に難しい。PEファンドは優秀な人が多いのですが、どんなに優秀な人がいても、チームが一つでないとなかなか維持できないのだと、肌身に感じましたね。

【ナレーター】

その後、知人をつたってマネックスグループと出会った清明。当時従業員数わずか5名のマネックス・ハンブレクトへ入社した。

【清明】

当初は2年程在籍しようかと思って入社しました。そして2年程経ったころに、「社長をやってほしい」と言われたのです。当時33歳でした。

かつ、M&Aのアドバイザリーは、金融もいまだにそうですが、M&Aの世界も性別でいうと女性は非常に少なくて、33歳で代表なんて、マネックスというのは本当に変わっているなと思ったのは、とてもよく覚えています。

当時は人間関係においても、やはりそんな若い人が社長に就任したことで、周りのお客様も、「え?社長?」といった感じの反応でしたし、やはり大変でしたね。

答えが出ない悩みというのがあるのだと思いました。そこはもう、あったとしたら、悩んでいる時間がもったいないと、あるとき思ったのです。

ですので、とにかく今もそうですが、悩んでいるなら一歩出てみよう、なんでもいいから少し違う世界に出てみよう、違う人の意見を聞いてみようというようなことを考えていました。

自分(の殻)に閉じこもってしまうと結論が出ないこともたくさんあるので、そういうときは一歩踏み出すということを、いまだにやっていますね。

悩んでいても仕方がないので、走ったり山を登ったり、あとはワインスクールに通ってワインエキスパートの資格をとったり、自分が頭とか心とかをリフレッシュできるものを求めて、少し外の世界に出ていきました。

そうすると、悩んでいるものや、もやもやしていたものがなくなって綺麗になって、純粋に全うに「まともに考えてみるとどうなのだろう?」とか、金融とは全然関係ない人と話をしていると、「世の中というのは、確かにこうだよね」といったような、「当たり前に考えるとこういう結論になる」という気づきがたくさんあって。

そこから少しずつ「こういうやり方でもいいのかな」とか、「正解というのはないな」とか感じるようになりました。

人と話していると、人それぞれ言うことは異なりますよね。考え方も違うので。そういうものなのかなと思って、少しずつできることから、「自分がこれをしたら人のためになるかもしれない」と思うものからやっていこうと。そんなふうに切り替えられましたね。

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社長プロフィール

President's profile
氏名 清明 祐子
役職 代表取締役社長
生年月日 1977年9月
略歴 2001年、三和銀行(現三菱UFJ銀行)入行。 2006年にMKSパートナーズに参画。 2009年、マネックス・ハンブレクト(現マネックス証券)入社。 2011年に同社代表取締役社長に就任。

2013年に転籍し、グループ常務執行役やマネックス証券副社長執行役員などを経て、2019年4月より現職。
出身地 大阪府
座右の銘 「馬には乗ってみよ 人には添うてみよ」
愛読書 貞観政要

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