株式会社ビットキー 創業2年で資金調達額は50億円超。DXスタートアップ 急成長の秘密 株式会社ビットキー 共同創業者 /元代表取締役CEO 江尻 祐樹   (2020年11月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
実は、創業当初はミッションやバリューなどは意図的に明文化しなかったという。その真意とは。

【江尻】
スタートアップを起こすと、最初に「こういうのを決めましょう」というのがあるのですが。言霊がひとり歩きするのが嫌で、強い言葉になりがちなので縛りになると嫌だなと思っていまして。

僕がビットキーをやる時に最も重要視していたのが“自然体”で、例えば僕がある時「社内に浸透させるぞ!」と啓蒙すれば、もしかしたらその瞬間は浸透するかもしれないけれど、定着しないと思っているんですね。

一番いいのは自然に価値観とかカルチャーとか言葉が根付いて、そこで「それを明文化すると何ですか?」と従業員から言葉を引き出すことのほうが明らかに定着性が高いと、創業当時から思っていたんですね。

ですから「ミッションやバリューを浸透させるには?」という問題はよくあると思うんですけれども、自然に定着するっていうことに僕自身、すごくこだわりがあったのでこれをやっていなくて。そういうことがとても面白いエピソードだと思いますね。

【ナレーター】
成長を持続できている要因について、1万人まで従業員数が拡大した場合の事業の在り方や組織として在るべき姿とは何かを考え、それに対して先手を打てていることを挙げた江尻。計画策定において、江尻が大事にしていることとは。

【江尻】
もともと描いていたものに固執して、絶対にブラさないのではなく、いい人材が入ったことでもともと描いていたものよりもこういうふうによくできそうだなとか、逆に新型コロナがあってちょっとピンチと言いますか、危機になりがちなところをもともとの計画でどうやってチャンスに変えるかを考えています。

新型コロナによる影響というのはもともとの計画にはないので、どのようにそれを組み入れて、運とか偶発をいかに計画の中に再ブラッシュアップするかということをとても大事にしています。

これはこれですごくいい地図を持っているんだという気持ちでやりながら、いいメンバー、パーティが加わることによって、もっといいルートがあるのではないか、もっといいものが生み出せるのではないか。

それをこうやって生かせば計画修正できるのではないかとか、偶発と計画とのバランスみたいなものが、僕の中では会社経営の中で一番大事にしたいですし、これさえあればどんな複雑な状況に陥ってもあまり怖くないですよね。

【ナレーター】
デジタル化の加速につれ、各ツールを利用するためのID登録やアプリの使い分けの手間が増え、便利なサービスを使うほどに分断される状況があった。

これらをつなげることで煩雑さをなくし、ユーザーがシームレスにサービスを利用できるようにすることが、ビットキーの実現したい世界だと江尻は言う。

【江尻】
バラバラなものがつながることによって働きやすくなったり、体験がよくなったりするんです。後は今行なっているもので、3~5年後の近未来には、ホテルとか旅行で実用化されるのを踏んでいますね。

ホテルや旅行は連続体験です。移動してホテルに着いて、移動して何かを見に行って移動して…という、移動体験の連続性だったり、ホテル1つの中でもいろいろな体験やファンクションがあったりします。これらがつながることによって色々便利になると思っています。

例えばメーカーがA、B、C、D、Eといて、これら全部にアカウントをつくって1つ1つ使い分けないといけないという問題と、これらがつながっていないので色々なことに対して便利なアイデアや、「あったらいいよね」というのが生み出せない。

もしくは生み出す障害として非常にコストが高いという問題を解消していくというのが、我々がやっていることなんですね。

【ナレーター】
これからの「仲間」に期待することについて、江尻は次のように語る。

【江尻】
メンバー全員がそう思ってやってくれたら嬉しいなと思っているのは、いわゆるチームプレイなのですが、サッカーみたいなチームプレイですね。

個々人が各ポジションでプロフェッショナリティが高いことと、それぞれが全体のことを考えて動いていることと、個々人が連動してボールを待っているのではなく、ボールをパスを出したくなる場所に走り込む。

そういう連動性で仕事に向き合うことが楽しいという方は当社に向いていると思いますし、そういう方に是非来ていただきたいです。

当社はスタートアップですが、さまざまな事業がかなり多角的にあるので、自ら事業を引っ張っていきたいとか、そのリーダーをやりたいってという方にも是非入ってきてほしいですね。

エンジニアの方も、新しくチャレンジしてみたい方は当然なんですけれど、グーグルとかアマゾンとかビジネスでいったらセールスフォースとか、そういうクラスのものに関わるエンジニアリングって、日本の中ではあまりフィールドがないと思っているんですね。

ですから、そういうものを自らつくっていく時に、ぜひ当社に来て、高いレベルのエンジニアリングをグローバルベースで実現していくような方が来てくれるとすごく嬉しいですね。

【ナレーター】
今後の展望について伺うと、江尻は数字だけでなく、あることを大事にしているという。

【江尻】
我々は売上や組織規模みたいな目標値というのは直接的にはおいていないんです。社会にインパクトがある価値をどんどん事業を通じて出していくということが、我々がすごくやりたいことで。

その中で我々が唯一大切にしているのがコネクトすることによって、そういう価値を生んでいくということなんですね。

来年には数十億、場合によっては数百億の単位に至るくらいの価値をつくって、そこから受注、売上を上げていくというぐらいのスピード感で浸透させていきたいと強く思っています。

来年の売り上げが今の2倍、3倍、4倍みたいな状況というのは結果的につくっていくつもりなので、そういうダイナミズムを是非一緒に味わっていただける方は本当に来てほしいなと思いますね。

―視聴者へのメッセージー
【江尻】
おこがましいですけれども、日本の色々な企業に仲間になっていただいて、本当にあらゆる生活や仕事がよくなるような、壮大な計画とビジョンを持って事業に取り組んでいます。

そこに一緒に活躍いただいて、世界でも本当に30年ぶりに出てきたなと言われるような、価値のある会社をつくっていきたいと思っているので、それに共感いただける方はぜひ、ご応募いただきたいと思ってます。

逆にそういうことを一緒につくりたいというパートナーさん、企業の規模感関係なく、当社にコンタクトをいただければ、是非一緒にいい世界観をつくっていきたいと思っています。

それはメンバーとしてもそうですし、パートナーとしての仲間も我々はいつでもウェルカムでお待ちしていますので、よろしくお願いします。

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経営者プロフィール

氏名 江尻 祐樹
役職 共同創業者 /元代表取締役CEO
生年月日 1985年3月13日
出身地 石川県
略歴
大学時代に建築・デザインを専攻。2008年、リンクアンドモチベーショングループに入社し、コンサルタント業務に従事。2009年末にワークスアプリケーションズに入社し、業務コンサルタントとして人事・会計・サプライチェーン・ID管理等多岐にわたるプロジェクトを経験。代表とともに資金調達のリードも経験。2017年、プライベートで旧知のエンジニアを集め、先進テクノロジー研究会を発足。後にそのメンバーを中心に株式会社ビットキーを創業し、現在に至る。

会社概要

社名 株式会社ビットキー
本社所在地 東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン14F
設立 2018
業種分類 情報・通信業
代表者名 江尻 祐樹
従業員数 230 名
WEBサイト https://bitkey.co.jp/
事業概要 デジタルコネクトプラットフォームの企画・設計・開発、Home/Workspace/Experience領域のコネクトプラットフォームの開発・販売・運用、左記プラットフォームと連携するプロダクトおよび、サービスの開発・販売・運用
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