大成温調株式会社 インフラ工事にさらなる価値を。新ブランド『LIVZON』への想いと挑戦 大成温調株式会社 代表取締役 社長執行役員 水谷 憲一  (2021年8月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
苦難を乗り越えた経験を糧にし、2015年に代表へ就任した水谷。知られざる就任秘話に迫った。

【水谷】
当時は海外部門や社内の改革プロジェクトなどを担当していました。

改革プロジェクトでは責任者として、1年ほどかけて各部門の方々へのヒアリングや課題の整理などをすすめました。当時、責任者として仕事をする中で、会社をより良くするための改善案を役員会にも提言したんです。

その後、しばらくして「来期から社長をやってほしい」と言われたんです。予期していなかったため少し驚きました。

こうなってしまった以上は腹をくくるしかないと、打診を受けることを決めました。

【ナレーター】
社長就任後、水谷が取り組んだのは「人材の価値の見直し」だった。

【水谷】
もう少し、人の生み出す価値を高めていきたいと思ったんですね。

当社の数字の考え方は、人員数×一人当たりの生産性です。その生産性が高まることで会社の業績が上がり、加えて従業員の処遇の改善もできると考えました。そこに紐づく施策はすべてリストアップをし、やっていこうということで。

いくつか実現したものとそうでないものがありますが、社長就任後の3年間は、会社の業績と従業員の処遇改善を推進し、両立させることができました。

【ナレーター】
2021年6月に策定された『LIVZON DREAM 2030』。この経営ビジョンの中でデジタル化が進む社会に対応するための変化をしていきたいと語る水谷。

その中でも推進しようと考えているのがデジタルを用いた生産プロセスの効率化だ。

【水谷】
今、業界ではBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)というデジタルソリューションを取り入れる動きが加速しています。

たとえば3D、デジタルで一度生産するモノの詳細をつくり込むことで、様々な効率化ができるようになりました。

現状ではプロジェクトごとにオンサイトでの調整がとても多く、様々なトラブルが起こりなかなか生産が思いどおりにできない部分もあります。

ですが、生産するモノを一度デジタルで竣工までつくり込んでみると、事前にトラブルの芽を把握でき、ある一定エリアをそのまま工場でつくってしまうことも可能なんですね。ほかにもIoTを使った遠隔監視など、様々なことができます。

【ナレーター】
デジタル化の推進を加速させるために求める人材像とは。

【水谷】
当社も非常に不足感があるのは「IT技術者」。ニーズである“困りどころ”に対して解決できるデジタルソリューションの実行ができていません。

そのため、建築や設備に知見のある人材だけでなく、今後はそのデジタルソリューションの技術を有している人材は、当社を含め業界でもニーズは高まると思いますね。

-視聴者へのメッセージ-
【水谷】
とくに、私の場合は30代の頃、本当に耐え難いほどの大きなショックを受け続け、その当時はとても苦しかったのを覚えています。

今になって振り返ると、当時の経験がなければ自身の方向性などがぶれやすい体質になっていたかもしれません。

考えを実行するよりも、周りや評価を気にして生きているような感じでしたが、もう一切考えること自体が無駄だなと思いました。

やるべきことをやって、自分の思うことを妥協せずに毎日積み上げていく。それが成果につながれば、最終的には周りの評価というものにつながるはずです。

周りのことは考えず、あえて“鈍感”にやったほうが良い結果につながると思います。

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経営者プロフィール

氏名 水谷 憲一
役職 代表取締役 社長執行役員
生年月日 1976年12月25日
出身地 東京都
略歴
2003年に大成温調株式会社へ入社。ファシリティ部門、海外部門、経営企画部門の要職を歴任し、2015年に代表取締役社長(2021年から代表取締役社長執行役員)に就任。

会社概要

社名 大成温調株式会社
本社所在地 東京都品川区大井1丁目49番10号
設立 1952
業種分類 建設業
代表者名 水谷 憲一
従業員数 連結:792名、単体:580名(2024年3月末時点)
WEBサイト https://www.taisei-oncho.co.jp/
事業概要 空気調和、給排水衛生、電気設備工事および建築一式工事の設計・施工管理
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