【ナレーター】
顧客との強固な関係を築くことに成功したランディックスは、順調に成長を続ける。不動産テックの領域にいち早く参入し、2018年に顧客と最適な建築会社をつなぐ住宅マッチングサービス『sumuzu』をリリースした。
開発に至った経緯について、岡田は次のように語る。
【岡田】
せっかく1億円以上の家を建てるのであれば、自分たちの好みの間取り、キッチンもこういうのを入れたい、というようなことを実現したいじゃないですか。
お客様が気に入った土地に対して、建築家やハウスメーカーなどにプランニングと見積もりを出してもらい、お客様に選んでもらおうということをしたんです。それが、お客様からすごく喜ばれて。
そこに一生懸命、力を入れていった結果、どんどんどんどん口コミが広がっていって、今まで営業職の方たちが寄り添っていたものを、ITでマッチングができるようになったら、よりお客様の満足度が高められると思い『sumuzu』というものを開発、リリースしたというのが経緯です。
仕事、学業ともにリモートワークが普及してきた。ですから、部屋数がみなさん足りなくなった。住宅に投資しようという機運が高まり、改めて購入しようと検討するお客様が結構増えたんですよね。
『sumuzu』を通じて、お客様が理想とする住宅の間取りや金額を提示できることで、より夢の実現に向けてサポートできるというのは、業績向上にも大きくつながったのかなと思っています。
【ナレーター】
多くの挑戦をしてきた岡田が、事業を成功させるために意識していることとは。
【岡田】
挑戦しようとするときって、やっぱり怖く感じますよね。
ただ、後から振り返ってみると、「なぜあんな小さなことで悩んでたんだろう、怖がっていたんだろう」というようなことの繰り返しだったんですね。
ですから、思い切って挑戦する、と自らを奮い立たせていました。
私の先輩に上場会社の社長が結構いたので、そういう人たちから背中をどんどん押してもらって、挑戦するということが大事なんだなと、もうとにかく挑戦、挑戦で、背のびしながら今に至るという、そんな感じですね(笑)。
【ナレーター】
今後は蓄積した顧客データをもとに、提案商材の領域を増やしていく展望だ。
【岡田】
「クロスセル」と言っているんですけれど、将来、不動産とは無関係のものを購入してもらえるようになるのではないかというビジョンを持っています。
たとえば、家を引っ越すときに必要なもの、家具やアート、場合によってはワインかもしれないし、車かもしれないし、教育かもしれないし、アンチエイジングかもしれない。
富裕層のお客様が興味を持つものは、当社が商品開発をして、そのままそのお客様にサービス提供することができるのではないのかなと。
ですから、富裕層のお客様をどんどん増やしながら、不動産ではないものも売っていけるような、そしてお客様に喜んでもらえるような。そういう会社は今の世の中に存在しないと、私は思っているんですね。
当社はお金を稼ぐことではなく、生活を豊かにするというところに軸を置いて、富裕層のお客様に、より良い人生にするためのサービス・商品を提供できるようにする。そうすることで、当社の存在感は圧倒的なものになるのではないかと、こんなビジョンを持っています。
【ナレーター】
求める人材像について、意外な点を岡田は挙げた。
【岡田】
最も大事なものは、かわいがられる力。かわいがられる、人に好かれることによって、成功の確率が圧倒的に高まると思うんですよね。
どんなに頭が良くて仕事が早くても、周りの協力を得られないような人だと、おそらくそこまで成功しないと思うんですよね。
一人でできることって限られているので、やはり人から好かれるという力を持っていることが、大きく飛躍する人材の特徴なのかなと思っています。
ー大事にしている言葉ー
【岡田】
「人生有限」だということを常に意識していて。
最も大事なものは時間であり、そしてその限られた時間の中で、どういった体験ができるのかということが大事です。
当社は「唯一無二の豊かさを創造する」という企業理念を掲げているのですが、限られた時間の中で、いかに豊かに暮らし、生きるのかというようなことを、多くのお客様に広げていくのが、私たちの使命だと思っています。
「人生有限」。これを私は意識しながら大事にしています。