ゴディバ ジャパン株式会社 世界的チョコレートブランド「ゴディバ」の日本法人。販売店以外にもカフェ、ベーカリーなど多様な業態で国内に約360店舗を展開 ゴディバ ジャパン株式会社 CEO/代表取締役社長 ジェローム シュシャン  (2024年10月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
打ち出した販売施策が功を奏し、ゴディバジャパンの業績は10年で約3.5倍に伸長。挑戦を成功させるために、シュシャンが意識していることとは。

【シュシャン】
お客様の声を聞くこと。それがすごく大事ですね。

また、柔軟性を持って、マーケットの動きや、ビジネスパートナーの希望を聞きながら、会社の組織とチームで応えていけるようにするというのも大切だと思います。

会社から始まるのではなくて、マーケットやお客様からスタートして、そこで得たことを会社まで持っていく、という考え方ですね。

社長になると、なかなか現場に行くことが少なくなります。会社だけにいると、たくさん会議があり、少しずつマーケットの、動き、香りなどは忘れていってしまいます。

ですから、これからもなるべく現場に行って、現場の感覚をつかむこと。上の役職にいくほど、それは大事だと思います。

社内と現場、このバランスが取れることが、ひとつのキーポイントだと思いますね。

【ナレーター】
仕事は楽しむものと考えるシュシャン。その真意に迫った。

【シュシャン】
グローバルに見ても、日本人の働き方は、もしかしたら世界で一番真面目だと思いますね。けれども、真面目すぎても良くないから、仕事でも明るく楽しもうっていう気を持ちながら、自分で成長していくのが大事かなと思いますね。

セールススタッフは、お客様が来ればいつでも笑顔になる。それでお客様にもいい気持ちが伝わるといいなと。

私も現場へ行くたび、お店のスタッフに感謝しています。本当にいい笑顔とハピネスを届けてくれていますので。

これも「仕事を楽しもう」の理念と言いますか、大事な考え方かなと思いますね。

【ナレーター】
今後は、すでに高い知名度を持つゴディバの商品を、ギフトファーストから日々のごほうびとしても楽しんでもらうという、新たな方向性を提案していきたいと語るシュシャン。その取り組みと見据える展望とは。

【シュシャン】
ゴディバを「日々のごほうび」にすること。

それは具体的にどういう意味かというと、例えばチョコレートでもギフトボックスだけではなくて、ちょっと小さなパッケージ、2〜3個入りのものがあれば、気軽に買って自分でも楽しめますよね。

自分とお友達でごほうびを楽しみたいときには『GODIVA café』へ行くとか。それから夜、仕事が終わってからコンビニのデザートを楽しんだり。毎日の自分のライフスタイルの中でもっとゴディバを楽しんでもらおうと思っています。

“ギフトのみ”の商品ではなく、“自分次第で生活に取り入れて、楽しむ”っていう位置づけの商品にしたいのです。そのためには、商品企画とか、社員のマインドセットとかチャネルの拡大とか、いろいろな活動が出てくると思います。

最近、我々が始めた『GODIVA café』はゴディバのドリンクやデザート、パフェなどが楽しめますが、東京だけではなくて、大阪など他の場所でも楽しめるよう、力を入れています。

100周年のときには、他のブランドといろいろなコラボなどをして、華やかな1年間にしていきたいという考えがあります。

【ナレーター】
求める人材像について、シュシャンは次のように語る。

【シュシャン】
例えば上司から「これをやってください」と言われてやるのではなくて、自分から「これをやったらもっとよくなる」とか、「こういう商品をつくりたい」とか、「こんなお店があったら楽しい」とか、セルフスターターができる方を求めます。

管理職とか部長とか、タイトル(肩書)を求める方ではなくて、「美味しい商品をつくると、お客様はハッピーになる」という思いを持った人が欲しいですね。そういう道で成功すれば自然にキャリアアップします。お客様と商品を優先して考える方を採用したいという考え方ですね。

―視聴者へのメッセージ―

【シュシャン】
一番大切なのは、自分が好きなことと、できること。そのクロスポイントとして両方できることを探すことが大事ですね。

最初のうちはこの会社が合うかどうか分からないけれども、自分は「この会社やブランドが好きだ」と思って入社することがすごく大事です。

国際的なマーケットでもどんどん活躍したければ、まずはプライベートでいろいろな場所へ旅行をすることが大事だと思うんですね。

私も学生のときにたくさん旅行をしたおかげで、日本にも来て、それで今の自分があるわけですから、キュリオシティ(好奇心)が大切ですね。いろいろなことに関心をもつことです。

アメリカへ行ったり、ヨーロッパに行ったり、アジアに行ったり、たくさんのことを見ていくと、自然にグローバルなマインドセットは育つと思います。

ですから、「グローバルリーダーになりたい」という大きい目標を立てるよりも、まずは学生時代に留学でも旅行でも、たくさんの国に行き、経験することが最初のステップだと思います。

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経営者プロフィール

氏名 ジェローム シュシャン
役職 CEO/代表取締役社長
出身地 フランス パリ
座右の銘 正射必中
著書 「ターゲット ゴディバはなぜ売上2倍を5年間で達成したのか?」「働くことを楽しもう。 ゴディバ ジャパン社長の成功術 」   
略歴
2010年6月にゴディバ ジャパン株式会社の代表取締役社長に就任、革新的な新製品の開発やチャネル拡大戦略、マーケティング施策により多様化する顧客のニーズに応え、日本の業績を10年間で3倍に成長させた。

現在、オーキッド株式会社の代表取締役CEOとして、傘下のゴディバ ジャパン(株)とベルギーのスーパープレミアム・チョコレート・カンパニーのピエール・マルコリーニ・グループを統括する。

会社概要

社名 ゴディバ ジャパン株式会社
本社所在地 東京都港区六本木三丁目2番1号 六本木グランドタワー32階
設立 1994
業種分類 食料品・飲料製造業
代表者名 ジェローム シュシャン
WEBサイト https://www.godiva.co.jp/
事業概要 菓子、乳製品、飲料等の輸出入、製造、販売
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