株式会社桔梗屋 ~テーマーパークや結婚式場も運営!?老舗銘菓企業の多角化経営術~

“茶道”から生まれたご縁

株式会社桔梗屋 代表取締役 中丸 静江 (2017年7月取材)

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―“茶道”から生まれたご縁―

【中丸】

一番は、やはりお茶を習っていたのがすごく良かったなと思っています。お茶を習っていると、所作やお箸、お茶碗の使い方を学ぶことができ、着物を自分で着て髪の毛を結うこともできるようになりました。さらに、書にも興味が出てきたり、焼き物の好みも生まれたりなど、茶道からは本当に色々なことを教えてもらったと思います。

3番目の子どもが東京で勉強するようになった時「女性の立場、主婦の目線からうちの会社を見てほしい」という打診を受け、桔梗屋に入社しました。以前から従業員にお茶の稽古などをしていたのですが、その時は入社するなんてことは全く考えていませんでした。夕方に営業から帰ってきた従業員に稽古をしていた、という感じですね。

ここの施設ができた時には男子休憩室に炉を2箇所設置してあったので、そこで稽古をする、ということで手伝いました。その時のおかげで社員の方々も少しは顔を見知っている中で打診をいただきましたので、子どもが独立して手がかからなくなったこともあり、やってみようという軽い気持ちで入社しました。

水琴茶堂でお出しするお皿の組み合わせ、お盆の中での配置といったことから始まり、どんな色の器を使うと見栄えが良いのかということも業務として考えていました。水琴茶堂ではお客様にお菓子をお出しすることになっていたので、それをどこに置くかといった作法についての指導をしていました。

「プレミアム桔梗信玄餅吟造り」の製造にあたって会議のメンバーに入っていたこともありました。桔梗信玄餅では普通の楊枝を用いるのですが、吟造りでは茶道で用いるような黒文字を使った楊枝を使うように、意見として言いましたね。すぐに採用されました。

(社長就任の打診を受けた時は)そんなこと出来るわけがないと思いましたが、夫も取締役として自分なりに仕事をしていますし、大学や大学院で講義をしたりといったこともしているんです。夫とともに暮らす中で経営について相談することも出来る、と思いました。夫には、貯金もそこまで多くないからここを退いて、その退職金を生活費に充てようという思いがありました。そんな中で、自分にできることからやっていけば出来るのではないかと思い、社長に就任しました。

私は今でも商品の試食をしていますが、その際には「この商品を誰か大切な人にプレゼントしたい」と思えるほどの味でなければ美味しいとは言わない、という考えがあります。その考えは今の専務にも伝えています。

自分はこれだけやっていればいいんだ、という考えは桔梗屋にはありません。一人何役もこなさなくてはいけません。「ハイジの村」というフラワーセンターも指定管理者制度で当社が管理させていただいているのですが、そのオープンの際に私と夫でハイジの村に出向き、園内を歩いていました。
その時、夫が「ドーナツを揚げるのが遅く、迷惑をかけてしまうから自分で揚げる」と言ったんですね。そして私は、気温が高いから水を売ろうと思い、ペットボトルやドブ漬け(氷水に飲料を漬けること)のための容器、販売用の金庫を用意していただき、庭で水を売っていたんです。その姿を見たら周囲の人たちは驚きますよね。でも、何か気がついたことをしようと思ったら、私たちはすぐに動くんです。

社長プロフィール

President's profile
氏名 中丸 静江
役職 代表取締役

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