株式会社桔梗屋 ~テーマーパークや結婚式場も運営!?老舗銘菓企業の多角化経営術~

Vol.3 多角化経営の真意

株式会社桔梗屋 代表取締役 中丸 静江 (2017年7月取材)

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―多角化経営の真意―

【中丸】

当社はお菓子の製造だけでなく『ハイジの村』の運営を行っています。お花を見ながら家族で楽しむことができますし、すぐ隣には『クララ館』という宿泊施設や温泉、『ペーター館』というレストランもございます。また、結婚式をすることもできる施設になっています。冬にはいちご狩りができる『ハイジの野菜畑』という場所もあります。また、指定管理で運営している『湧水の里水族館』という水族館もありますね。二重階層になっていて、まるでお魚と一緒に海の中にいるような写真を撮ることができます。大きな魚と小さな魚が一緒に泳いでいて、その後ろに立つと良い写真が撮れますし、自分の目線の高さで魚が泳いでいる光景を見ることができます。

今では『ハイジの村』という名前ですが、以前は『山梨県立フラワーセンター』という名前の施設でした。当初は、今のように楽しく遊べる場所ではなく、研究所のようなものだと思われていました。そんな中で、指定管理者の募集に私たちが応募した際、当時私たちはお花屋さんの事業も行っており、野菜を育てたり、レストランを運営したりといった経験も持っていたので、当社であればレストランの運営、土産物の販売、植物の保育もできるだろう、ということで応募しました。
それらの事業に加えて、結婚式事業にも取り組まないと採算が取れないと考え参入しました。当社に結婚式事業の経験はありませんでしたが、夫と話している中で自分たちも結婚式を経験しているのだから、できるのではないかという結論に至りました。

当社では「できない」という言葉は使わないようにしています。最初は社内の若手社員でプロジェクトチームを結成し、どうしたらウェディング事業が成功するか考えさせました。さらに、当時の社長だった夫は若手社員たちに対して、結婚式の経験のある人を呼んできてプロジェクトの手助けをしてもらうことを禁止しました。そうしてやったのですが、上手くいきませんでした。夫はすごくがっかりして、それならば二人でやろうと言われました。それでやってみたところ、上手くいったんですね。

「どういう結婚式をしたいですか?」と聞くと色々なことを言ってくださって、例えばオープンカーを運転したい、ハイジの声でお祝いメッセージを読んでほしい、といった要望がありました。オープンカーの件に関しては即刻OK。ハイジの声の件に関しても、声優である杉山さんとご相談の上、私がスタジオに行って杉山さんが色々話してくださるのを録音しました。その他のコメントでも「こんなのはどうだろうか」というのがありましたが、いくつも録音させていただきました。

そうしたことをやっているうちに、ハイジの村の結婚式場はアットホームでとても温かい、といった評判をいただくようになりました。私たちの思いが徐々に伝わっていくと、依頼をいただく数も増え、事業として育っていきました。 たとえ失敗しても、そこから得るものはあります。しかし、自ら手を離してしまうと、何も残りません。それではつまらないですよね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 中丸 静江
役職 代表取締役

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