【ナレーター】
花形の営業部門ではなく、泥臭い環境整備を進めたバックオフィスの努力を、全社員が称賛した。カリスマによるトップダウンから、社員が自ら考え、互いを認め合う自主自律型の組織へ。
大きな痛みを伴う変革の中で、宮﨑は「変えるべきもの」と、DHCとして「絶対に守り抜くべきもの」を明確に定義づけていた。
【宮﨑】
2023年からの第ニ創業期において、私たちが50年以上の歴史から受け継ぎ、これからも絶対に守り抜かなければならないのは、「全てはお客様のために」という創業以来のポリシーです。どんな決断を下す際にも、この理念が最終的な判断基準になる。この文化は決して変わりません。一方で、大きく変えるべきだったのは組織のあり方です。
第1創業期は、強力なリーダーシップと縦割りの組織構造が急成長を支えましたが、企業規模が拡大した今のフェーズでは、部署間の連携が必要不可欠です。だからこそ、第ニ創業期では横の繋がりを強化し、情報共有と相互理解を徹底する組織へと大きく舵を切りました。
【ナレーター】
強いリーダーシップによる縦割り組織から、横の連携と相互理解の組織へ。対話を重ね、泥臭く組織風土を変え続けた結果は、見事に数字となって表れた。2024年、実に7年ぶりとなる増収増益を達成。V字回復の決定打は何だったのか。
【宮﨑】
もちろん、長年愛されるロングセラー商品の存在や、新たな魅力を持った新商品を投入できたという「商品」の持つ力は大きいです。しかし、その商品の魅力をしっかりとつくり込み、価値をお客様にお届けできたのは、紛れもなく「組織力」の向上によるものです。
適切な領域へ投資を行った上で、社員一人ひとりが自主自律の精神を持ち、お客様のために活発に動けるようになったこと。良い人材と新しい組織風土が掛け合わさった結果だと確信しています。
【ナレーター】
国内基盤を盤石にし、今後は本格的な海外展開も視野に、攻めのフェーズへと入った新生DHC。不安で眠れなかった夜を越え、自律的に動き出した強い組織を頼もしく見つめる宮﨑から、これから共に働く仲間たちへ、次のような言葉が送られた。
【宮﨑】
仕事において、「思ったり考えたりする」ことは誰でもできます。だからこそ、私は「いかに実行するか」を何よりも大切にしてほしいと伝えています。やるかやらないかで迷ったら、ぜひ「やる」を選んでください。
たとえ失敗したとしても、「経験」というかけがえのない財産が手に入ります。私は社員の皆さんに、経験という名の財産をたくさん蓄えた「経験の億万長者」になってほしいと願っています。今の私の役割は、そんな皆さんの背中をそっと押すことです。
当初は私が「自主自律の組織を作ろう」と旗振り役を務めていましたが、今では社員たちが自由に動き出し、「私たちの組織はこんなにも強かったのか」と日々驚かされています。この自律的なエネルギーが、今後のビジョンや事業計画と融合し、具体的な成果として表れてくるこれからのフェーズは、間違いなく面白いものになっていくはずです。