part.3 ものづくりベンチャーの楽しさと採用基準

社長対談 第3回のゲストは、幻のスポーツカー『トミーカイラZZ』を復活させ、多様なEV(電気自動車)開発に挑むGLM株式会社の小間 裕康氏と、世界初、民間商用の超小型人工衛星を開発する東大発ベンチャー、株式会社アクセルスペースの中村 友哉氏。
新進気鋭の経営者が語る、ものづくりベンチャーの挑戦と可能性。その秘めたる想いに迫ります。

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ものづくりベンチャーの楽しさと採用基準

【中村】
車も宇宙も、そんなに同じような競合がたくさんいるわけではないと思うのですが、小間さんが今GLMをやられていて、面白いと思うことはありますか?

【小間】
多分事業の器の大きさによって変わってくると思うのですが、今のフェーズだと、好きな物がつくれる、自分の手で全部が見られるというところが、最高の楽しみでしょうね。ただここから、先ほどの話じゃないですけれど、手を離れていくというような楽しみがあって、量をつくるのか、それとも、楽しさの質を高めるのかというところに、我々は今二つの道があって。どちらも行けないかなと試しているのですけれど、何よりもやっぱり、少人数でやっているので、事業の展開をみんなに共有できるというのがいいですよね。

【中村】
そういう意味では我々も全く同じだと思って、やっぱり人工衛星って非常に複雑なものだから、大きな衛星をつくる時って、それこそ100人のエンジニアが関わっていて、1人のエンジニアが見られる範囲って、それこそ狭いんですよね。

だけど、我々の事業は非常にシンプルで、それこそ十何人でつくっているから、みんなが大体全体を知っている訳ですね。ですからものをつくる楽しさというのをみんなで共有できるし、これはなかなか衛星以外にはちょっと適応できないかも知れないですけれど、我々は大体1年から2年かけてものをつくって、それが宇宙に行く一大イベントがある訳ですよね。

【小間】
楽しそうですね。

【中村】
これが一度宇宙へ行ってしまうと触れないですし、見ることもできないですし、やっぱり1年2年かけて、普段バグに悩まされていて、なぜ動かないのだろうと頭を抱えているんですけれど、それがようやく宇宙に行って、自分の思った、設計した通りの信号を送ってきた瞬間というのは、やはり凄く感動するんですよね。

それでこの衛星を経験したエンジニアは結構ハマるんですけれど、そういう喜びというか、最大限感じ取れるといいますか、私自身も元々エンジニアですから、それに結構ハマって、今も続けてやっているところがあるんです。

そういうものづくりの楽しさというのが原点になっているところが、我々ものづくりベンチャー凄く大事だと思っていて、そういう点はやっぱり失いたくないというところはありますよね。

【小間】
うちの会社の採用基準は「変態かどうか」なんです。

【中村】
そうなんですか?

【小間】
どういう人が集まります?

【中村】
二種類いて、一種類は、宇宙大好きという人がいるんですね。でも、我々、ちょっとそういう人たちはちょっと引いて見るといいますか、結構宇宙大好きだと、物事を冷静に見られないといいますか、我々ビジネスをやっているので、宇宙であっても、それは地上でやった方がより効率的だよってものもある訳です。

そこはちゃんと、宇宙でやりましょうというのではなく、お客さんにとって一番いい方向に持っていかなければいけないですから、そういうところは気をつける必要があると思うので、宇宙大ファンという方は避ける傾向があります。

あとはやっぱり、ものづくりが好きで、人工衛星というテーマに対して興味を持ってくれている人というのは来てくれますね。特徴的なのが、うちはあまり日本人が来なくて、外国人が興味を持って来てくれることが結構ありますね。スカイプで面接をすることも結構あります。留学生の場合は分かるんですけれど、どうやって外国人が我々の情報を取っているか知らないんですけれどね。

【小間】
宇宙大好きと同じように、我々も、スポーツカーが超大好きというよりも、冷めてプロダクトを見ている人間の方が結構しっくり来るといいますか、結局は、一緒にやろうという(思いがあるかを見ているという)のはありますね。そういう心の中では燃えたぎるようなものを持っているんだけど、表面では冷めて、きちんとやっていく方というのはいいですよね。

【中村】
よく分かります。我々のホームページにも出しているんですけれど、「心はホットに、頭はクールに」と言っているんですよ。

そうでないと、やっぱりなかなかこうした小さなベンチャーで、力を出して能力を発揮して、ベンチャーは従業員が少ないから、1人の責任って重い訳です。その中で本当に我々、自分たちで成長していくんだというパッションも必要だし、かといってやっぱりビジネスをやっていく上では、冷静な判断というのが必要だから、そういう意味で求めているものは同じなんだなという気はしますよね。

GLM株式会社 代表取締役社長 小間 裕康

EV(電気自動車)を開発する京大発ベンチャー。「幻のスポーツカー」と呼ばれる『トミーカイラZZ』をEVとして復活させた。2015年8月、VCなどから総額17億円の資金調達を行う。
小間氏は2010年にグリーンロードモータース(GLM)を設立。国内のベンチャー企業で初めて、EVスポーツカーでの認証を取得した。

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この社長のもとで働きたい
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株式会社アクセルスペース 代表取締役 中村 友哉

超小型人工衛星を開発する東大発ベンチャー。世界で初めて民間商用の打ち上げに成功し、2015年11月には19億円の大型資金調達を行う。
中村氏は、東大在学中に超小型人工衛星の開発に携わり、卒業後、同専攻での特任研究員を経て、2008年にアクセルスペースを設立。

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