※本ページ内の情報は2025年7月時点のものです。

健康食品市場は年々拡大しており、私たちの生活により身近になっています。

こうした中、熊本市に本社を構える株式会社えがおは、食の安全・安心にこだわり抜いたオリジナルの健康食品・サプリメントを通信販売で提供しています。

世界の人々の健康づくりに思いを馳せ、笑顔と感動を届ける取り組みを通じて社会の発展にも貢献しているえがおの創業者である北野忠男会長兼社長に、事業の強みや特色、今後のビジョンなどについて伺いました。

創業に大きな影響を与えた母の教え

-創業のきっかけをお聞かせください。

北野社長:
私が起業を志したきっかけは、幼少期の家庭環境の変化でした。父の会社が倒産し、生活は一変しましたが、母はどんな困難な状況でも笑顔を絶やすことなく、私たち兄弟を懸命に育ててくれました。その姿を見て、「母を楽にしてあげたい」「幸せにしたい」という強い想いが芽生え、やがて起業という道を選ぶ決意に繋がりました。

1989年、3名の仲間とともに、まったくのゼロから事業をスタートしました。当初は皮革製品やハンドバッグの輸入、雑貨・宝飾品の通信販売を手がけていました。お客様にご購入いただいていたものの、販売が一度きりで終わってしまうことに、物足りなさを感じるようになりました。

「お客様とのご縁をもっと大切にしたい」という想いから、継続的にご利用いただける商品とは何かを模索し始めました。まだ日本では健康食品への関心が高まっていない時期でしたが、健康づくりをサポートすることで、お客様との長期的な関係を築けると考え、健康食品事業へと舵を切りました。

その後も、原料の輸入停止や狂牛病による風評被害など、社会の変化に伴う数々の困難に直面しました。しかし、そのたびに「お客様に本当に喜ばれることは何か」を問い続け、挑戦を重ねてきました。

創業の原点には、母への感謝と、人とのご縁を大切にしたいという想いがあります。これからもその初心を忘れることなく、社会に貢献し続ける企業でありたいと考えています。

お客様にいただいた大切な「ご縁」に感謝

-貴社の商品・サービスにおいて、特に強くこだわっていらっしゃる点はありますか。

北野社長:
えがおでは、商品やサービスの品質向上に加え、「One to One」の応対を何よりも大切にしています。その中心にあるのが、自社内に設置されたコールセンターの存在です。

えがおでは、コールセンターのコミュニケーターを「ラピネス」と呼びます。「Rapport(橋を架ける)」と「Happiness(幸せ)」を組み合わせてつくられた、えがおコミュニケーターの名称です。一人ひとりが、お客様に笑顔と感動をお届けする「架け橋」になるという想いが込められています。ラピネスは、お問い合わせやご注文を受け付けるだけではなく、お客様一人ひとりの声に寄り添い、感情や背景までくみ取る応対を徹底しています。

スタッフは「コンシェルジュ」として、お客様の心に寄り添うように対話し、時には健康や暮らしに関するお悩みに耳を傾けてあたたかな言葉で支える存在です。

一方で、「マーケター」としての役割も担っており、お客様からの貴重な声を集め、分析し、商品やサービスの改善、新商品の開発へと繋げています。お客様との対話を通じて会社を動かしていく、心で繋がり感動を届けていく仕事がここにあります。

えがおでは、コールセンターを業務機能だけでなく、信頼づくりの基盤と位置づけています。人と人のつながりを大切にした「えがおの対応」こそが、ブランドとしての魅力を高め、多くのお客様に長く選ばれ続けている理由のひとつです。


商売は損得勘定でなく、「お客様に喜ばれるか」

-多くのお客様にご支持をいただけるようになった理由について、どのようにお考えですか。

北野社長:
お客様にご好評いただいている商品の中でも、特に「えがおの肝油 鮫珠」は、日本一の売上を誇る主力商品です。

肝油に着目したきっかけは、ご年配の方々が戦後の栄養補助として肝油ドロップを口にしていたという話を耳にしたことでした。

当時、国内には手頃な価格で提供される肝油商品がほとんどなく、「良質な商品を適正価格で提供すれば、きっとお客様に喜んでいただける」という確信がありました。そこで、他社よりも低価格で商品を発売しましたが、市場の反応は「それでも高い」というものでした。

価格をさらに抑えるため、国内調達に限らず、海外からの原料供給も視野に入れることにしました。しかし、当時は海外に人脈もなく、供給先のあてもない状況でした。それでも、「困っている人の課題を解決できれば、必ず喜ばれ、需要につながる」という信念のもと、原料を求めて奔走しました。

何件訪ねたか分からず、足が棒になるほど歩き回る中、最後に訪れたオーストラリアの企業が奇跡的に原料の供給を引き受けてくださったのです。その結果、従来の3分の1の価格で商品を市場に提供できるようになり、全国展開への大きな一歩となりました。

確かに、価格を高く設定すれば会社の利益は増えます。しかし、この経験を通じて、「お客様に喜ばれることこそが、商売の本質である」と強く実感しました。損得勘定ではなく、誠実に、真心を込めて商品を届けることが私の商売の信念です。

これからも、お客様の笑顔を原動力に、喜んでいただける商品づくりに真摯に取り組んでまいります。

-経営者として大切にされている理念はありますか。

北野社長:
社是として掲げている「感謝」は、私自身が最も大切にしている理念です。
私たちが今日こうして存在し、事業を展開できているのは、お客様をはじめ、ビジネスパートナーの皆様、職場の仲間、そして家族や友人など、数え切れないほど多くの方々の支えがあってこそです。

私自身、幼少期より母から「おかげさまの心を忘れてはならない」と教えられて育ちました。母が常に感謝の気持ちを持ち、人とのご縁を何よりも大切にしていたその姿勢は、今の私の価値観の礎となっています。

会社を設立した背景にも、こうした感謝の心があります。人との出会いを大切にし、心と心をつなぐ存在でありたいという想いが、企業の原点にもなっています。人とのつながりに感謝し、その想いを行動で示すこと。

それこそが、私たちの歩みの中で、今後も変わることのない信念です。

日々の暮らしの中で起こる些細な出来事にも「ありがたい」と感じられる心を持ち続けること。それが、経営者として、そして一人の人間としての在り方だと考えています。

社員として求める人財像

-貴社が求める人材や、トップの右腕として活躍するために必要な資質を教えてください。

北野社長:
当社が求める人財とは、自らの成長に妥協せず、掲げた目標に向かって貪欲に努力を重ねられる方です。挑戦を恐れず、常に前向きに取り組む姿勢こそが、成功への道を切り拓く鍵であると考えています。

そして、何よりも重視しているのは「素直さ」です。自身の考えに固執することなく、周囲の意見や助言に耳を傾け、それを真摯に受け止めて行動に移す柔軟性は、良好な人間関係を築き、チーム全体の成長を促す重要な資質です。

さらに、心の在り方として大切にしているのが「利他の心」です。自分の利益だけを追求するのではなく、他者のために力を尽くす姿勢を持つ方こそが、組織にとってかけがえのない存在となります。


現代社会は、変化のスピードが非常に速く、時には困難に直面し、自信を失うこともあるかもしれません。そうした局面においても、自らの志やビジョンに立ち返り、あきらめることなく挑戦し続ける力が求められます。

私たちは、これからの 100 年を見据え、持続的に輝き続ける企業を目指しています。その未来を共創していくのは、一人ひとりの社員です。えがおの仲間として、共に挑戦し、共に成長していける方との出会いを、心より楽しみにしております。

風通しの良い職場づくりを実現

-社内の雰囲気はいかがですか。

北野社長:
当社では、風通しの良い職場環境の構築を重要な経営課題のひとつと捉え、積極的に取り組んでいます。
週 1 回開催される定例の経営会議には、役職者だけでなく現場の担当者も参加しており、経営層と現場の距離感は非常に近いものとなっています。

年齢や社歴に関係なく、誰もが率直に意見を交わせる場が数多く設けられているのが特徴です。

また、現場の声を積極的に吸い上げ、業務改善や職場環境の向上に繋げるためのコミュニケーションも活発です。1on1 面談や社内居酒屋での交流会など、リラックスした雰囲気の中で本音を語り合える機会を定期的に設けています。

こうした取り組みを通じて、社員一人ひとりが主体的に意見を発信し、経営層に対して提案できるカルチャーが根付きつつあります。

さらに、社員には自身のミッションに対して強いオーナーシップを持ち、能動的に意思決定を行う姿勢が求められています。管理職においても、従来の「指示を出す」スタイルから、「挑戦できる環境を整える」ことを重視したマネジメントへとシフトしており、社員の自律性と創造性を最大限に引き出す体制づくりを進めています。

このような職場環境のもと、社員一人ひとりが自らの可能性を広げ、組織全体の成長に貢献できることを、何よりも大切にしています。

3つのビジョン達成を目指す

-最後に、貴社の今後のビジョンを伺えますか。

北野社長:
当社が掲げる今後のビジョンは、以下の 3 つです。

• 「日本一お客様に喜ばれる会社になる」
• 「1000 万人のえがおのお客様をつくる」
• 「業界 No.1 になる」

これらのビジョンの先にあるのは、健康な日々を過ごす世界中の人々の笑顔です。私たちは、その実現に向けて、日々挑戦を続けています。

このビジョンの背景には、日本の医療費削減に貢献したいという強い想いがあります。人生100 年時代を迎える今、健康寿命を延ばし、誰もが楽しく充実した老後を過ごせる社会の実現を目指しています。

私たちが大切にしているのは、自社の利益を追求することではなく、「お客様に喜ばれ続けるとは何か」を常に問い続ける姿勢です。どのような状況にあっても、ぶれることなくその本質を見失わない強さが、企業としての信頼と価値を築くと信じています。

えがおで働くすべての社員が、共通の価値観を持ち、同じ方向を向いて全力で取り組むことで、これらのビジョンは現実のものとなります。私たちは、未来に向けて、笑顔あふれる社会を創造するために挑み続けます。

編集後記

創業から掲げた理念を忘れることなく、高品質のオリジナル商品を通じた新たな価値を提供し続けている北野忠男氏。
「商売は損得勘定でなく、『お客様に喜ばれるか』が重要」という言葉が印象的だった。

株式会社えがおは、健康増進を実現する場所をサポートするべく、熊本県下最大の多目的競技場である熊本県民総合運動公園陸上競技場(えがお健康スタジアム)のネーミングライツ・パートナーとしても知られている。
2016年の熊本地震により県内の多くの運動施設が被害を受けた中での対応で、地域社会に対しても「感謝」の気持ちを明確に体現する同社の活躍に注目したい。