part.6 今後の展開と目標

社長対談 第4回のゲストは、様々なリゾート地の再生を成功させ、日本に新たなリゾートの概念を生み出した“観光業界のカリスマ”星野リゾートの星野 佳路氏と、ライフスタイルブランドの「ショップジャパン」を運営し、『ビリーズブートキャンプ』『ワンダーコア』などのヒット商品を次々と生み出す、株式会社オークローンマーケティングのハリー・A・ヒル氏。
多くの人を感動させる商品・サービスを追求し、大企業へと成長させたお二人が語る経営の極意に迫ります。

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  • 1.2人の意外な共通点と目標設定の重要性

  • 2.愛される商品・サービスの生み出し方

  • 3.ロングセラーを生み出す秘訣

  • 4.経営で最も苦労したこと

  • 5.人材マネジメントと情報のオープン化

  • 6.今後の展開と目標

  • 7.経営者を目指す人へのメッセージ

  • 今後の展開と目標

    【星野】
    僕は2020年に向けた目標は、と聞かれるのはとても嫌なんですよね。

    というのも、僕は1998年に長野オリンピックというのを長野県で経験したんですよ。長野オリンピックが終わった後の観光客が長野県は下がっているんですよ。

    ですから、オリンピックというのはもうフェスティバルなんですけれど、それに向かって目標をつくるのではなくて、僕は2020年の後を考えて仕事をしていきたいなと思っていて。

    特に日本の観光の場合は2021年の話だと思っているんですね。オリンピックまではみんなが盛り上げますから大丈夫なんですね。オリンピック以後、どうやって日本に人が来てもらえるか、または日本人が日本の地方を観光してくれるかということを目標にして頑張っていきたいなと思っています。

    特に2020年ということを意識せずに、本当に長期的にロングセラーのサービスというのを提供できることが大事だなと思います。

    【ヒル】
    おっしゃる通りですね。

    【星野】
    2020年までに色々な新しいインフラとか設備とかできるんでしょうけれども、2021年以降それらをどう使っていくか、どう活用していくかがとても大事ですよね。

    【ヒル】
    2020年に向けて私達もそうですが、グローバルがやっと日本にやってきたと思うんですよね。そういうふうになると、場合によっては、それが2020年過ぎても維持ができると思うんですよね。

    逆に海外への展開はどのように考えていますか?


    【星野】
    是非行きたいと思っています。

    今タヒチというところでリゾート運営をしていますけれども、今年バリ島にもオープンするんですね。

    本当に星野リゾートにとって新しいチャレンジなんですが、ただ日本の中にだけいても十分な力はつけられないと思っているので、海外には今後も是非行きたいと思っていますね。行ってチャレンジしてみないと何が必要かがわかってこないので、今一生懸命トライしているところです。

    【ヒル】
    私達は今アジア、フィリピンから進出しているんですね。フィリピンだと『ショップジャパン』として出しているんです。

    我々はわざと『ショップジャパン』で出したのですが、色々なアンケート調査をやると、アジアの人、フィリピンの人もそうですし、タイの人もそうですけれど、日本に対する信頼ではなくて、日本人に対する信頼がとてもあるんですよ。

    ですので、日本人が愛用されているものは安心して使える。(アジアの人たちが)憧れのライフスタイルを実現できる、と思ってもらえるのだと思います。

    フィリピンでは最近『トゥルースリーパー』を出していますが、とてもお客様から好評なんですね。『ショップジャパン』なら日常生活を必ず楽しくしてくれる、変化させてくれると、これがイメージとしては今、日本よりフィリピンの方が醸成されてきているんです。

    そこはやっぱり、更に日本で誰でも知っている、『ショップジャパン』だったら新しい人生、新しいライフスタイルづくりを必ずお手伝いしてくれる(という方向にもっていく)。これを日本からフィリピン、タイ、インドネシアへと広げるというのを目指していきたいと思っています。

    ~次世代へ向けて~
    【ヒル】
    もちろん数字目標というのもありますので、私が引き継いだ時は150億円くらいの売り上げで今は4倍程になったんですけれど、まず1,000億円は超えたいですね。

    数字もあるんですが、そこまでいくと、今私たちが目指している通販を超えたマイスターブランドにおける到達の1つの印だと、通過点だと思うんですね。

    あと大事なのは自分がプレイングマネージャーでずっとやってきたんですが、今組織が大分できてきて、次の私のポジションを目指して、数人くらいは競争になっています。

    しかし、さっきのオリンピックの話じゃないんですけど、私の次の人に交代して会社が悪くなると、最終的には私の評価にバツになるんですよね。

    何よりも私が次の人に引き継いだ時には、更に成長させると。それが自分のこれからの5年の課題、目標じゃないかなと思いますね。

    【星野】
    そこはとても似ていますね。今社員数は何人ですか?

    【ヒル】
    今、正社員500人くらいです。

    【星野】
    うちは地方でリゾートなんで2,000人いるんですよね、そうすると私が引き継いだ時代よりも、次の経営者が引き継ぐのが大変な時代になってくる、非常に難しい経営になってくると思うんですね。

    今私がとてもスタンドプレイで経営しているところが少しあるんですよ。自分じゃなければできないことやっていると感じることがあるんですよね。

    そこをチームでできる様にしたいし、次の世代に引き継いでいく人が、さっきおっしゃっていましたけど、業績や経営が悪くならないような社内の体制にするというのは、私の最後の目標だなと思っているんですね。

    自分がいるから経営ができていますという状態だけだと、スキーに行く日にちも減っていきますからね。早くそういう体制に向けて経営を移行していくことがとても大事だなと思っています。


    星野リゾート 代表 星野 佳路

    30ヶ所以上でホテル、リゾート施設を運営。困難だと言われていたリゾート地の再生を次々と成功させる“観光業界のカリスマ”。
    星野氏は慶應義塾大学卒業後、米国コーネル大学ホテル経営大学院へ入学。1989年に星野温泉(現星野リゾート)へ入社。約半年後にシティバンク銀行へ転職し、リゾートやホテル事業の債権回収業務などを担当。1991年に星野温泉(現星野リゾート)に再入社、代表取締役社長に就任。2001年に初めてリゾートの再生案件を受け、2004年に黒字化に成功。その後も困難だと言われていたリゾート地の再生を次々と成功させる。


    株式会社オークローンマーケティング(ショップジャパン) 代表取締役社長 ハリー・A・ヒル

    ライフスタイルブランド「ショップジャパン」を運営。『ビリーズブートキャンプ』『ワンダーコア』等のヒット商品を次々と生み出す。
    ヒル氏は、米国コーネル大学文学部を卒業後、来日。その後、米国へ帰国し証券会社へ就職するも、日本での成功を目指し再来日。1999年にオークローンマーケティングに入社。コールセンター統括を経て、2006年に代表取締役社長に就任。ヒット商品からロングセラーへ育てることで、安定したブランドを確立したことにより、社長就任後6年間で3倍の売上規模にまで成長させた。

    ▶︎ ハリー・A・ヒル社長の単独インタビュー動画はこちらから