※本ページ内の情報は2024年6月時点のものです。

株式会社ワールドサプライは、全国の百貨店や大規模小売店の指定配送業者として、集荷・値札加工・検品・配達までを一括代行している物流会社だ。大型商業施設や複合施設の納品車両の管理から館内への配達業務までをフルカバーしている。

百貨店向けの納品車両や、ショッピングモール等の施設内配送業務を集約することで、施設へ納品する待機車両の抑制・役務分離などでドライバー不足に貢献しており、その受託件数は昨年で100施設を突破した。同社、代表取締役社長の坂上公彦氏に、事業内容や強み、抱えている課題、活躍している社員の特徴、さらに求める人物像について話をうかがった。

豊富なノウハウと実績を持つ代行事業をワンストップで提供

ーー貴社の強みを教えてください。

坂上公彦:
百貨店の納品代行を50年近く手がけており、集荷から配達までを一気通貫で行っていることが強みです。

他にも、館内配送サービスではお客様に喜んでもらうために、クリスマスやハロウィンなどのイベント時は専用の衣装を着て配達を行い、高いホスピタリティを活かしたサービスを心がけています。運送業務の効率化を図るだけでなく、施設内の空間演出までサポートできる点も、他社と差別化できているところだと思います。

また、当社は化粧品の製造業許可証を取得しており、特に国内外のコスメについて、危険物対応や検体検査、ラベル貼付などをワンストップで提供するなど、豊富なノウハウと実績を持っています。

課題解決のための施策と今後の展望

ーー貴社が抱えている課題を教えてください。

坂上公彦:
少子高齢化により人手不足の問題が起きている中、利益率の高い大企業は人材確保のために給与を15〜30%上げると言われています。弊社もこれに負けずに、社員の給与をいかに上げていけるのかが大きな課題だと思っています。

弊社は新卒が毎年30名近く入社していますが、それでも従業員の平均年齢が高く高齢化が進んでいるため、若手をさらに増やしていきたいと考えています。

ーー貴社で行っているユニークな評価制度があれば教えてください。

坂上公彦:
「ユニポス」というクラウドサービスを使い、社員同士で「ありがとう」の気持ちを伝え合える環境を作っています。年に一度開催される表彰式で、一番多く「ありがとう」をもらえた従業員が表彰されるような仕組みを計画しています。誰かが休んだときに積極的にサポートしてくれた人や、シフトに多く入ってくれた人など、業績達成度の評価だけでは拾いきれない部分についてもきちんと評価しています。

ーー今後の展望について教えてください。

坂上公彦:
弊社は、複数の運送会社が行うことを一括して請け負っています。その結果、トラックの待機時間の短縮やCO2排出の削減につなげられており、環境問題やサスティナビリティに大きく貢献しています。このような社会問題の解決につながる事業を拡大していくことは、私たちの使命であると思っているので、今後も高い目標を持ち、できるだけ良質なサービスを多くの施設に届けたいと思います。

挨拶・礼節・コミュニケーションを大切にできる人と一緒に働きたい

ーー貴社で活躍している社員の特徴を教えてください。

坂上公彦:
コミュニケーション力の高い方が活躍しています。仕事をする中で多くの人と接するため、相談や上司とのやりとりなどが上手にできる人がいいですね。コミュニケーション力を高めるための研修を社内で実施しているほど、弊社では大切な能力だと思っています。

ーー貴社が求める人物像を教えてください。

坂上公彦:
バイタリティのある優秀な人材を1人でも多く採用したいと思い、新卒・中途のどちらの採用も積極的に行っています。身だしなみや挨拶、礼節といった基本的なことを大切にし、コミュニケーションをしっかりとれる人であれば、弊社で活躍していただけると思います。

ーー貴社で働く上でのやりがいはどういったところですか?

坂上公彦:
私たちの仕事はほとんど苦情をいただくことがありません。日頃の業務を進める中でお客様から「ありがとう」と感謝されることが多いため、そこが一番のやりがいにつながると思っています。

ーー最後に学生や若手人材に向けてのメッセージをお願いします。

坂上公彦:
20〜30代の頃は自分が何に向いているのかがわからないと思うので、まずは目の前の仕事に前向きに取り組み、その上で新しいことにも挑戦していくことが大切だと思っています。

意欲のある方は、数年後に別の会社へステップアップすることもあり、弊社もそれを応援しています。弊社にはそのための教育支援制度もあるため、チャレンジ精神の強い方にぜひ入社してほしいですね。

編集後記

「新卒・中途のどちらの採用も積極的に取り組む」という坂上社長は、自社にマッチした人材採用と働きやすい環境づくりにも力を入れている。

商業施設に納品する待機車両の抑制・役務分離などでドライバー不足に貢献する会社として拡大を続けていく株式会社ワールドサプライに、今後も期待だ。

坂上公彦/1997年に佐川急便株式会社東京支社横浜鶴見店に入社。2013年に同社西日本支社の四国支店長、2016年に京都支店長、2019年に神奈川支店長を歴任。2020年、株式会社ワールドサプライの代表取締役社長に就任(現職)。