※本ページ内の情報は2024年6月時点のものです。

子どもたちの習い事の候補に、そろばん教室を考える人もいるだろう。計算が早くなるだけでなく暗算能力が身につき、記憶力や集中力を高める効果も期待できるとして「数字に強い子」を目指す親から選ばれている。

株式会社Digika代表取締役社長CEOの橋本恭伸氏は、そろばんをベースにして暗算能力の向上に特化したアプリ「そろタッチ」を開発した。最終的には5桁の四則演算が可能になるという。

そして、暗算を身につけた子どもたちは「世界に通用する自信」を獲得できるという。これはいったいどういう意味なのか、そろタッチの効果や魅力について橋本社長にうかがった。

暗算能力の習得から根本的な自信の獲得へ

ーーまずは「そろタッチ」について教えてください。

橋本恭伸:
そろタッチとは、そろばんをベースに開発したデジタルの「珠(たま)」を使うイメージ暗算プログラムです。学習はタブレットのアプリで行い、最終的にはアプリを使わずに暗算ができるようになります。

学習難易度は初級からアドバンスまで4段階あります。最初は、足し算引き算の基礎や掛け算の九九から始めますが、目標は5桁を使った四則の暗算です。

多くの方が計算というと文字を使う「筆算」をイメージすると思いますが、じつは世界的な暗算大会では速く正確な暗算ができるそろばん式計算が一番使われています。そろタッチでの学習が進めば、そろばん式暗算を短期効率的に楽しく習得できます。

ーー「そろタッチ」はどのような効果が見込めますか?

橋本恭伸:
算数が苦手な子どもは多いと思いますが、5〜8才の時期からそろタッチで学び始めることで、数字への苦手意識の克服が期待できます。

さらに、そろタッチには自分の力で問題を解いていく仕組みがあるため、成功体験を通じて自信もつきやすくなります。さらに自主的に取り組む力や継続する力の獲得、学習の習慣づけなどもできるでしょう。

成長の実感が得られれば成長思考になり、人生をポジティブに捉えられるようになります。これは数学だけでなく、人生全てにおいて役立ちます。

「そろタッチ」がもつ3つの魅力

ーー「そろタッチ」の魅力や強みはなんでしょうか?

橋本恭伸:
大きな特徴は3つ。「特許取得の学習法」「両手式」「ビッグデータの活用」です。

まず「特許取得の学習法」ですが、そろタッチはそろばんをベースに作られているものの、「画面に触れると珠に色が付く」という点で異なっています。タッチすると色がつく「みえるモード」で操作を覚え、特許技術である、色がつかない「暗算モード」でイメージ力を鍛えます。2つのモードを反復することで、短期効率的にイメージ力を向上させることが出来ます。

次に「両手式」ですが、そろタッチは両手で操作するので操作手順が少なくてすみます。世界スタンダードの「両手式」で学習することのメリットは、①片手に比べて操作スピードが2倍以上高速化、②両手を使うことで右脳と左脳をバランスよく刺激しイメージ力向上、③両手で一度に変換することで記憶メモリーの効率化、が挙げられます。

最後に「ビッグデータの活用」です。そろタッチはタブレット上で操作するので、学習履歴などデータの収集・分析が可能です。これにより、個々に最適な学習プログラムを提供できるので、子どもが続けやすい環境を用意できます。また、苦手な部分も把握して克服できるのでモチベーションアップにもつながります。

暗算を通して世界中の人の力を最大限に引き出す

ーー貴社のミッションや実現すべきビジョンを教えてください。

橋本恭伸:
弊社のミッションは「人々の可能性を最大限引き出す」です。そして実現すべきビジョンは「一人でも多くの能力開発を実現する」です。そろタッチを使って世界中の人の力を引き出す力になりたいと考えています。

そろタッチの効果は「暗算ができるようになる」という、一見シンプルなものですが、実はその奥には無限の可能性が秘められています。

5桁の四則を暗算することなど普通は大人でもできません。それを子どもたちができるようになれば、得られる自信は計り知れないものでしょう。得た自信はどんな場面でも発揮する機会があります。そろタッチは子どもたちの中にそんな革新的な学習効果を「起こす」力があるのです。

算数・数学は全人類共通のグローバルなものです。そろタッチで得た能力は世界で通用し、必ずや子どもたちの役に立ってくれるでしょう。

子どもたちの可能性を決めるのは大人ではない

ーーこれを読んでいる読者にメッセージをお願いします。

橋本恭伸:
そろタッチの結果からもわかるように、子どもには無限大の可能性があります。私たち大人は自分たちの物差しで子どもを判断しようとしますが、これは大人の枠に子どもたちを押し込めているのかもしれません。

もちろん、学校や社会で必要なことや、親から見て才能を活かせそうなことを習わせたい気持ちはわかります。ただ、大人の固定観念の外で輝く可能性もあることを忘れてはいけません。

子どもの成長に大切なことは、「成長思考」です。私たちの「人々の可能性を最大限に引き出す」というミッションに共感いただけた方、そろタッチ教室の開講にご関心をお持ちの方は、ぜひ一度お問い合わせいただければと思います。

編集後記

「暗算ができる」という能力は一見シンプルに見えて、世界に通用するという自信を得ることへの入り口となる奥深いものだった。自らの力で大きなことを成し遂げた子どもたちは、きっと困難にも立ち向かえる精神力を持つ大人に成長するだろう。橋本社長の「そろタッチ」は、まさに「学びの根っこ」を育てる取り組みではないだろうか。

橋本恭伸/日本マイクロソフト株式会社にグローバル新卒採用第一期生の一員として入社。The University of Sheffield MBAを経て楽天株式会社(現楽天グループ株式会社)に入社。PT. Rakuten Indonesia、PT. Rakuten Belanja OnlineのDirectorを歴任し、Rakuten Indonesia Country Headとして海外でのビジネスを現地の最前線で率いる。2016年に株式会社Digikaの代表取締役社長に就任(現職)。