※本ページ内の情報は2025年8月時点のものです。

住宅業界に特化したデジタルマーケティングで、クライアントの事業成長を力強く後押しする株式会社TrustLead。独自の分析ツール開発や専門インフルエンサーとの連携を強みに、一貫したサポート体制を構築している。急成長を目指す同社が、未来を共に創る仲間に求めるものとは何か。江島氏の情熱と会社のビジョンに迫る。

挫折を乗り越え掴んだ「課題解決」という仕事の本質

ーーまず、江島社長が起業を志したきっかけについてお聞かせください。

江島和城:
幼少期に祖父が営む店を見て、漠然と「自分もいつか会社や店を持ちたい」と思ったのが最初のきっかけです。その思いを実現するため、大学卒業後は経営を学ぶ目的で銀行へ入行しました。経営者と直接関わり、「ヒト・モノ・カネ」の「カネ」の流れを深く理解できると考えたからです。

ーー銀行退職後のキャリアについてお聞かせください。

江島和城:
銀行での仕事は学びが多かった一方で、自分が求める成長のスピード感とのギャップを強く感じていました。そこで、3年後に独立するという明確な目標を立てたのです。そして、課題解決能力を徹底的に磨ける環境としてリクルートを選び、転職しました。

リクルートでは、「ビジネスとは世の中の『不便・不満・不安』といった『不』を解消することだ」と学びました。しかし、最初の1年間は成果を出せずに非常に苦労しました。それでも、独立するという強い目的意識があったからこそ諦めずに取り組めました。その結果、2年目からようやく成果が出始めたのです。

住宅業界の「不」を解消する独自のビジネスモデル

ーーなぜ住宅業界に特化して起業されたのですか。

江島和城:
リクルート時代に「SUUMO」を担当し、建設・不動産業界と密接に関わりました。その中で、この業界には特に大きな「不」、つまり非効率な部分や課題が多く存在すると感じたのです。この課題をデジタルマーケティングの力で解決したいという思いから、住宅業界に特化した株式会社TrustLeadを創業しました。主な事業内容は、SNS運用やGoogleマップ対策、ホームページ制作などを通じて、お客様の集客を支援することです。

ーー貴社ならではの強みは何でしょうか。

江島和城:
最大の強みは、建築業界に特化していることです。業界を深く理解しているからこそ、お客様の売上に直結する本質的な課題解決ができると確信しています。

たとえば住宅は、SNSを見ただけで購入が決まる商品ではありません。SNSでの認知をきっかけに、イベントへ来場し、商談、そして契約へと繋がる非常に長いプロセスがあります。私たちはこのプロセス全体を深く理解し、最終的な契約までを見据えて一貫したデジタルマーケティング支援ができます。これこそが、業界に特化した弊社ならではの価値です。

また、その支援をより強固にするため、独自の分析ツールなども自社で開発しました。これにより、データに基づいた戦略的な提案を行っています。

3年で年商10億へ 会社の未来を担う人材像

ーー今後の会社の展望や目標についてお聞かせください。

江島和城:
現在は正社員が10名程度の規模ですが、3年後には50名体制にし、年商10億円規模への拡大を目指します。その達成のために、会社の成長に向けて取り組むべき課題は多岐にわたります。新規取引先の開拓や既存のお客様との関係強化、さらには採用や組織体制の強化などです。

ーー今後、どのような人材を求めていますか。

江島和城:
私自身がそうであったように、過去の挫折経験から劣等感を抱えている方もいるでしょう。現状を本気で変えたいと願う、ハングリー精神のある方と一緒に働きたいです。

弊社はまだ成長途中のスタートアップであり、これから入社される方には大きなチャンスがあります。受け身ではなく、自ら成長を掴み取りたいという強い意志を持つ方は、弊社に非常に向いていると思います。そのためにも、採用活動は現在の最優先課題です。

カルチャーを創る「全員採用」一人ひとりが会社の顔

ーー採用において、何か工夫されていることはありますか。

江島和城:
弊社では、「会社のカルチャーを全員でつくり上げる」という考えから、社員全員が面接に参加する「全員採用」を導入しています。採用とは、候補者の人生に携わる非常に重要な仕事です。社員一人ひとりが会社の顔であるという自覚と責任を持つことで、組織としての一体感が生まれます。これが制度の狙いです。

ーー今後、どのような会社を目指していますか。

江島和城:
社員一人ひとりの決断や行動が会社の未来を直接つくっていく、全員参加型の経営を目指しています。誰か一人が決めるのではなく、みんなで仲間を迎え入れ、みんなで会社を成長させていく。このプロセスを通じて、私たちは出会いの価値を最大限に高めます。

最終的に、社員にとっても会社にとっても、最高の選択ができる組織でありたいと考えています。

編集後記

自らの挫折と成功体験を基に、事業と組織のあり方を真摯に追求する江島氏。その哲学は「全員採用」という言葉に凝縮されている。これは、採用を単なる業務ではなく、会社の未来を創るための最重要プロセスと位置づけていることの表れだ。現状に満足せず、自らの手で未来を切り拓きたいと願う者にとって、これほど挑戦しがいのある環境はないだろう。新たな仲間と共に、同社が描く次のステージが楽しみでならない。

江島和城/2017年、京都産業大学を卒業後、地方銀行へ入社。2018年に株式会社リクルート住まいカンパニー(当時)に入社し、通期MVP・会社表彰を受賞するなどトップセールスとして活躍。2021年、SNS分析ツール「Pegasus」を自社開発し、株式会社TrustLeadを設立。2024年にはiU情報経営イノベーション専門職大学の客員講師、2025年にはCBEA(Cebu Business English Academy)の客員教授に就任するなど、教育分野にも貢献。