Vol.2 価値観
価値観(コンセプト)
【七村】
社是が「ひねらんかい」、関西弁で「知恵を出そう」、「工夫しよう」という意味。
社是を作るんなら『関西弁・ひらがな・短い』というコンセプトで作りたかった。サントリーの「やってみなはれ」、堀場製作所の「おもしろおかしく」、みんな関西弁でひらがなで短い覚えやすいと思って、これを社是にして今やってます。
当時、人もいないし、お金もないし、お金もなければ情報もない。人・物・金みんななかった。そんな中で僕らができることは、他者と少し違いを出す工夫。それで「ひねらんかい」を社是にしました。『ひねらんかい』というお酒を造った。
上場の時に、お土産を用意しよう。ワインのプライベートラベルっていっぱいあるが、どこ行ってもワインだな。おもしろくないな。うちは「ちょっとひねりたい」、日本酒でやることになった。なぜかというと当時、ほとんど、まったくやってなかった。色々調べてみると、ワインは日持ちするけど、日本酒は3ヶ月。何かいい方法はないか、調べたら、ある蔵元の知り合いがいて、3ヶ月ごとに少量生産できるような仕組みを作ってもらい、それで提供するようになった。うちが第1号で造ってから、最近は上場のプレゼント用にお造りされている会社も増えてきた。真似されるのは逆にいいことかなと思ってます。
14年経って確かに業績は上がって強い会社にはなってきた。これからの7年間は『強いだけではなくて、偉大な会社』、『社会から評価を受ける会社』にしたい。ビジョナリーカンパニー2(ジェームズ・C・コリンズ著)、そこに「グッド・グレート」、「いい会社から偉大な会社へ」、ピックアップして、そういう経営をやっていこうと思っています。中期的計画の中に、7つの約束、コミットメントを作っている。企業文化を形成する考え方。
ひとつは「スピード」、ビジネスの中で意思決定も含め、仕事の処理スピードも含め、ハイスピードでやっていこう。
2つ目に「ストレッチ」、これは成長させる、伸ばす、単に成長させるということではなくて、高い目標を掲げる。今までと同じやり方ではだめ。ちょっと工夫して、ひとひねりしないとイノベーションを起こさないと成果は生まない。そのために「ストレッチ」を掲げている。
3つ目は「パートナーシップ」。社員だ、社員だということではなくて、全員が経営者の感覚を持ってやっていこう。例えば、月次のP/Lを見ながら、「うちの部は良いな、業績厳しいな」、いろんなものが見えるようにしよう。会社の制度で、「こんなとこ不満や!」、「うちの会社は・・・・」というのはやめてくれ、「一緒に創っていけば良いじゃないの」、できることから手をつけていこう。当事者意識を持つという意味で「パートナーシップ」。
4つ目は「フェアーアンドオープン」、人事考課もそうだけど、平等というのではなくて「公正にフェアー」でいこう。頑張った人はフィーが高くなるのは当然だよね。昇進もそうだよね。そういうことにメリハリつけよう。「オープン」というのはディスクローズすること。なるべく共有して、みんなでオープンにすることを武器にしていこうと思っています。
5つ目の「オリジナリティ」これこそ「ひねらんかい」、なんか新しいものをちょっとアレンジして創りたいを持ち続けよう。
6番目は「パッション」情熱を持って、仕事をやろう、仕事って厳しい事もいっぱいあるけれどもおもろくすることで仕事って楽しくなるよね。それは自分で工夫してやることだと思う。情熱を持ってやることで成果を上げていこう。最後は「フリーアンドルール」、自由でいたいとはいえルール、規律を持ってやろう。みんながあっちこち向いてたら困る。自由であることと同時に規律を持って価値観を共有していこう。
この7つのコミットメントというのが会社の中の共有の考え方。
経営者プロフィール
氏名 | 七村 守 |
---|---|
役職 | 元名誉会長 |
生年月日 | 1955年1月21日 |
尊敬する人物 | 本田宗一郎(ホンダ) |
会社概要
社名 | 株式会社セプテーニ・ホールディングス |
---|---|
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿8丁目17番1号 住友不動産新宿グランドタワー30F |
設立 | 1990 |
業種分類 | サービス業 |
従業員数 | 1907名 |
WEBサイト | https://www.septeni-holdings.co.jp/ |
事業概要 | 株式等の保有を通じたグループ企業の統括、管理等 |