株式会社PALTEK FPGAの受託設計・開発支援を行う半導体専門商社 株式会社PALTEK 元代表取締役会長 高橋 忠仁 

Vol.4 キャリア

インタビュー内容

価値観(「共生」という哲学)

【高橋】

日本の大手の電機メーカーでも、当社のある部分の手伝いがないと商品が完成しないのです。当社が扱っているある半導体というのは、アメリカのシリコンバレーのベンチャーがやっているものであったり、イスラエルのベンチャーがやているものであったり、イギリスのベンチャーがやっていて、そのものがないとお互いに成り立たない。

私は出身が九州の屋久島なので、小さいころから屋久島の山を父の仕事の関係でよく行っていました。(会社の役割を)どういう表現にしようかなと悩んでいたときに、その屋久島の森の風景に辿り着いたのです。多分、その屋久島が世界遺産になって、ほとんどの人が屋久杉。樹齢数千年の屋久杉に憧れているのです。確かに1000年、2000年、3000年、一説には7000年って巨木がある。あるのだけれども、その巨木と同じくらい大事なのは、屋久島というのは、単に大きな1個の石ころの島なので、雨が降っても、水がスッと流れていってしまうのです。そのためにコケが大事なのです。地衣類というかグランドカバーの、その小さなコケをベースにしてシダ類が育つ。シダ類をベースにして、小さな証葉樹林が育つ。それをベースにして針葉樹林、屋久杉が育つ。色々な団塊の木があって、屋久杉の命の重さと、虫眼鏡で見ないと見えないような、ふっと吹いたら飛んで行くような小さなコケ類と、役割は一緒なのです。屋久杉を守るためには、何をしなければいけないかというと、コケが生きていないといずれ(屋久杉も)死ぬのですよね。そうすると、森も会社も一緒だと思ったのです。

日本の大きな電機メーカーが、素晴らしい携帯を作ったり、それからデジカメを作ったり、医療関係のものを作ったりするのだけれども、それは当社のような会社が、世界中から集めた新しい半導体の情報、その先端の情報の集大成で成り立っていると考えています。

それで企業哲学はずっと一貫してですけれど、共生、共に助け合おうと、お互いに相手が、お互いに自分の長所があるけれども、持っていない部分を助け合いながら、やっていきましょうというのをずっとやっています。それは会社の中でも一緒です。変なのですが、私がたまたま創業者で社長なのですが、皆より特別自分が上だとか偉いとは全く思っていません。誇張でもなくて全く思ってないです。今年入った新入社員も、自分も同じだと思っています。たまたま私の方が、時間が長い分に社会経験があるからアドバイスはできる。そんなことを、いつも社内の中で言い続けているので、企業哲学のことを当社が、PALTEKフィロソフィーとノートにまとめて持っているので、それをいつもやっていますから、それが多分当社の企業哲学、社風になっているんだろうと思います。


経営者プロフィール

氏名 高橋 忠仁
役職 元代表取締役会長
生年月日 1948年10月24日
出身地 鹿児島県
尊敬する人物 西郷 隆盛、伊能 忠敬、松尾 芭蕉、二宮 尊徳

会社概要

社名 株式会社PALTEK
本社所在地 神奈川県横浜市港北区新横浜2-3-12 新横浜スクエアビル
設立 1982
業種分類 卸売業
代表者名 高橋 忠仁
従業員数 255名(2024年3月31日時点)
WEBサイト http://www.paltek.co.jp/
事業概要 半導体および関連製品販売事業、デザインサービス事業、スマートエネルギー事業
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