株式会社ノバレーゼ 国内外に70以上の結婚式場を展開。ブライダル事業を中心としたビジネスを幅広く手掛けるスタンダード上場企業 株式会社ノバレーゼ 代表取締役社長 荻野 洋基  (2024年2月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
ブライダル事業を中心としたビジネスを多岐にわたり展開する「株式会社ノバレーゼ」。

国内外に約70店舗を運営し、都市型や郊外型など、顧客のニーズに合った結婚式を企画・提案している。

2023年6月にスタンダード市場へと上場を果たし、現在、福島県や富山県など、地方への新規出店を加速させており、その存在感を際立たせている。

“Rock your life~世の中に元気を与え続ける会社でありたい~”という経営理念のもと、成長を続ける企業と、経営者の軌跡に迫る。

【ナレーター】
自社の強みは人にありと、荻野は言い切る。

【荻野】
ブライダル業界って、どこの会社も私は素敵だと思っているんです。商品も素晴らしいものがたくさんありますし。でも、当社唯一の差別化のポイントは“人”でありたいと思っています。

「ノバレーゼの強みって何ですか?」と聞かれたときは、これだけのシェアがあるとか、これだけの売り上げがあるとかではなく、「社員が財産です」って言い続けられるような会社でありたいと思います。

ビジネス的な強みでいうと、やはり周辺事業(結婚式・式場・ドレス・引き出物・装花・写真・映像)を全て内製化していることでしょう。

また、競合他社があまりいない地方に出店戦略をとっているのも当社の強みの一つです。ブライダル業界の中でも、開拓が進んでいない領域で勝負していますから、勝ちパターンをしっかりとつくれますし、広告宣伝費も最小限に抑えられます。

地方はテレビCMに広告を出す費用が安いため、様々な広告戦略が取れるんです。当社では1店舗の出店にあたり、8億円ほど初期投資を行うのですが、地方だと5年くらいで回収できます。投資回収期間が短いのもメリットのひとつといえるでしょう。

【ナレーター】
荻野の原点は就職活動にある。当時「どんな会社で働くか」よりも「どんな人と働きたいか」を重要視していた荻野は、ノバレーゼの説明会で出会った魅力的な社員の姿に強い衝撃を受け入社を決める。当時についてこう振り返る。

【荻野】
就職活動中、友人に誘われて行ったノバレーゼの説明会にて、先輩社員や当時の社長の話を聞いている中で、「自分が将来こんな大人になれるんだ!」と思ったらすごくワクワクしたことを今でも覚えています。

「こんな人と一緒に仕事したいな」と、就職活動中に初めて思えたのがノバレーゼでした。そんな経緯があり、「ここだな」と思い、最終的に就職希望先をノバレーゼに決めました。

入社してからは毎日本当に刺激的で、やはり強く印象に残っているのは同じ会社で働く“人”との関わりです。

“人”の良さに魅力を感じてこの会社を選んだのは間違いではなく、特に入社して間もないころは「多くの人に助けてもらえたな」というのを今でもありがたく思っています。

入社後は縁もゆかりもない名古屋に配属されて、右も左も分からない状況だったのですが、先輩だったり、同期だったり、仲間だったりと一緒に仕事して、仕事が終われば飲みに行って。そこで夢をみんなで語り合うこともありました。

もう朝から晩までずっとノバレーゼの仲間とずっと一緒にいたことを鮮明に覚えています。むしろ、その記憶しかないですね(笑)。

失敗したことや、いろいろなことがたくさんありましたが、結局仲間やお客様に支えられて。多くの人との出会いが、今の自分をつくってくれたと感じています。

【ナレーター】
荻野は全国各地でゼネラルマネージャーを経験した後、2016年に代表取締役社長に就任。前社長から社長就任を打診された時のエピソードは、今でも鮮明に覚えているという。

【荻野】
全国のGMが集まる会議があったんですけれども、みなとみらいの美しい夜景が一望できるビルの17階で、会議が終わった後、当時の社長に「チャペルに来い」と言われたんです。

そこで、突然「お前(社長)やるか?」と言われました。なぜ私なのかは聞いていませんし、社長も特に言いませんでした。

内心、とても驚きましたが、これまでたくさんの仲間に支えられてきたことを思い返すと、社長になっても大丈夫だと思えたのです。

私自身、ノバレーゼという会社がすごく大好きで、ほとんど社員の顔や名前はもちろん、一人ひとりの活躍ぶりも分かっていたので、「これだけ素晴らしい社員がいるのであれば、私が社長でも何とかなるかな」と思えました。

社長になる決心がついたのは、やはりこれまで一緒に働いてきたメンバーのおかげですね。最後、自分が「(社長を)やります」と答えた大きな理由になったと思います。

【ナレーター】
2020年以降のコロナ禍において大きな打撃を受けたブライダル業界。ノバレーゼも直面したその危機を乗り越えるため、荻野の頭に浮かんだのは会社の理念、原点に立ち返ることだった。

【荻野】
コロナ禍は、あらためて会社の理念・文化に立ち戻った時期でした。

全てのお客様が延期やキャンセルになり、売上が入ってこないうえに、キャッシュもなくなっていく……。そんな中で、やはり会社の未来について不安になるときもありました。「このままだとスタッフにお金を払えなくなる」と。

今までノバレーゼがこれだけ成長してこられた経緯や、これからも同じスタイルで企業として成長していくためには、やはりもう一回、原点に立ち返らなければいけないと思ったのです。

そんなときに救ってくれたのが、“Rock your life~世の中に元気を与え続ける会社でありたい~”という当社の会社の理念でした。

当社では、スタッフに説明できないことは絶対にしないよう心掛けており、“陽のあたる道を歩いていこう”という言葉を大切にしているので、コロナ禍でもそのスタイルは貫きたいと考えました。

例えば、会社が決めたことを最終的にお客様に伝えるのは現場のスタッフです。だからこそ、スタッフが納得してお客様に説明できることようにしなければならない。そういった理念を軸にいろいろなことを考えていくと、物事がスムーズに進んだのです。

今まで私たちが大事にしてきたことは、やっぱりこういった不測の事態にもすごく助けてくれる。だからこそ、これからも会社の理念を大切にしていかなければならない、と改めて感じました。

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経営者プロフィール

氏名 荻野 洋基
役職 代表取締役社長
生年月日 1979年8月2日
略歴
2004年
株式会社ノバレーゼ入社
2008年
中部支社浜松地区ゼネラルマネージャー
2009年 中部支社ノバレーゼ名古屋ゼネラルマネージャー
2010年
営業本部鎌倉地区ゼネラルマネージャー
2014年
営業本部横浜地区ゼネラルマネージャー
2016年
代表取締役社長(現任)

会社概要

社名 株式会社ノバレーゼ
本社所在地 東京都中央区銀座1-8-14 銀座YOMIKOビル4F
設立 2000
業種分類 サービス業
代表者名 荻野 洋基
従業員数 連結2,578人/単体2,098人(2023年12月31日現在)
WEBサイト http://www.novarese.co.jp
事業概要 ブライダル事業 (婚礼プロデュース部門・婚礼衣裳部門・レストラン部門)
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