Vol.2 価値観
価値観
【松村】
社風に関しては社長の私がいうものあれですが、かなりやりやすいのではないでしょうか。私自身、従業員にいつも言っていることは、「3つの約束」というのがあるのです。
【松村】
「お客様に喜んで頂く」「コンセプトを外さない」「予算に基づいた利益を上げる」この3つを守っていれば、あとは何をやっても良いと従業員に言っています。現場の従業員には好きな食材を発注して、好きな料理を作って、好きなミーティングを考えて、好きな音楽をかけて、好きなユニフォームを着て、好きなサービスをしろと言っています。
もちろん本部もそうです。それを守るなら一切何をやってもいいと言っています。この3つを守っていればぶれることはないと思っています。例えば自由だからと言って、好きな音楽をかけるのに、たまにロックをかける社員がいるわけです。店にあってないこともあるわけです。それは3つの約束に反しているではないかと、怒りますし、3つさえ守っていれば、要するに利益さえ取れれば、あとは何をやっても良いという事です。
もちろんお客様は飽きます。ですからいろいろと変えていかなくてはいけません。その方が従業員のスキルが上がるのです。3つの約束だということで、みんな喜ぶと思います。ですが、実は自由、裁量権を持たされることは大変なわけです。一番人間楽なのはマニュアルがしっかりしていて、がちがちで決められていることをやるのが一番楽なのです。
なぜならば、頭を使う必要が全くないからです。ロボットみたいに動けばいい、でも自由だと今度は自分で考えなくてはいけない、非常に大変です。ですからお客様が求めておられるサービスを下回った場合はクレーム、苦情になります。常時、高いものを提案、提供しなくてはいけませんから、彼らはそのために勉強して、常にインプットしていないといけない。
休みの日も寝てばかりではなくて、他の店に食べにいったり、情報を集める、業者とよく話す、お客様ともよく話す、街を歩いてみる、映画を観る、本を読む、インターネットを開く、やることだらけです。インプット、インプット、インプットしてはじめていいものが提案できます。
その繰り返しです。ですから当社は飲食店なのですが、テイクアウト業態以外のものは、すべて2〜3ヶ月のうちに全店、全部メニューを変えているわけです。コースメニューを変えることによってグランドメニューも変わります。
それを現場に人間には言っておりますので、随時アンテナを張って、何をやろうかと考えなければならない、とても大変な作業です。でもここが上手くいくと、彼らは喜ぶわけです。特に料理人に関しては、自分が提案して提供した料理がオンメニューされて、実際にお客様に食べて頂いて、「おいしかった」といわれたら、これは一番うれしいわけです。
こうなると辞めないし、モチベーションもスキルも上がります。非常に良い戦略だと私は思っています。当社以上に裁量権を任せている会社はないと思います。実際には末端のアルバイトにも任せています。
迷宮の国のアリスという店があるのですが、そこは飛び出すメニューなのです。それはアルバイトが提案しました。ヴァンパイアカフェのメニュー考えたのもアルバイトです。そのことに関しては、社員もアルバイトも関係ないです。お客様が喜ぶものを使っていこう、採用していこうということで行っています。
経営者プロフィール
氏名 | 松村 厚久 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1967年3月29日 |
会社概要
社名 | 株式会社DDホールディングス(旧株式会社ダイヤモンドダイニング) |
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本社所在地 | 東京都港区芝4-1-23 三田NNビル18階 |
設立 | 2002 |
業種分類 | 小売業 |
代表者名 |
松村 厚久
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従業員数 | 6,087名 |
WEBサイト | https://www.dd-holdings.com/ |
事業概要 | 飲食・アミューズメント事業(カフェ・レストラン・居酒屋・ビリヤード・ダーツ・複合カフェ等)の経営・企画・運営、ホテル・不動産事業の経営・企画・運営 |