ULSグループ株式会社 日本を代表するテクノロジーベンチャー集団 ULSグループ株式会社 代表取締役社長 漆原 茂　 (2012年9月取材)

歴史

【漆原】

ちょうど私が本当に会社を作ろうと思ったのは、2000年の6月ぐらいでした。会社を立ち上げたのは7月の末日でした。当時の状況からお話すると、いわゆるドットコムバブルというのがあって、それが大クラッシュした直後なんですよ。株式市場最悪、みたいな。おおよそそこで起業するのは、ほとんどクレイジーだと思うのですが、でも私にとってはそのタイミングしかなかったんですよね。そこは正にちょうどいい場面だなと思っていた時期でした。

【漆原】

きっかけはやはりいくつかあるんですが、すごく私が大事にしているのは、当時いろいろ経験させていただいていたお客さまなんです。どうしても私たちIT企業、ITをやらせていただいている技術系の企業、あるいはコンサルティングをやっているような企業に対して、ものすごく期待が高いのに対して、なかなか本当にその期待を凌駕（りょうが）するようなサービスって、出せてなかったんです。技術屋が本当に何をしたらお客さまに認めてもらえるのか。あるいはお客さまの本当に役に立てるのかというところを、ちょうど見失っていたタイミングだと思います。

【漆原】

それでがんがんITに投資しても事業がうまくいかなくて、片っぱしからそういう企業さまは、苦しい経営状態に陥りましたので、そんな簡単ではないと。じゃ一体何をしなければいけないのかというところで、新しい事業体を思い立って、起業したという経緯があります。

【漆原】

私にとって、外の経済的な状況はどうでもよくて、お客さまのニーズがあって、やれるだけのメンバーがいるのもわかっていて。それであれば、少なからず絶対うまくいくなという確信みたいなものはあったんですね。だから本当にあの時は、100％うまくいくと思っていましたし。ここの新しいニーズについては、少なからずお客さまには絶対ご評価いただけるし、私たちを含めて、日本初でも大きなチャレンジできるというふうに思っていました。

【漆原】

私たちにとって、上場は一つの重要なステップであると位置づけていましたので。公開企業を作れなければ、俺たちは何をやっているんだというのはありました。ただあくまでそこはゴールでも何でもなくて、そこの成人式はきちんとしたメンバーと体制でなければ迎えられないというのがありましたので。会社を作る時から、例えばバックオフィスであったり、しっかりしたコンプライアンスを含めて、作っていきたいなという思いはありました。