Vol.2 1億円の損失から手繰り寄せたチャンス
株式会社 ティーケーピー 代表取締役社長 河野 貴輝 (2017年9月取材)
―1億円の損失から手繰り寄せたチャンス―
【ナレーター】
大学在学中は株式投資に熱中。財務会計や株式に関する勉強を重ね、大学卒業後大手商社の為替証券部へ就職した。
【河野】
個人ポジションで株式の売買や債券、為替の売買ができましたので、損をすると辛いんですね。一番辛かったのは、当時、相場を張っていまして、夜、食事をして帰宅した時、アメリカの雇用統計が出たのですが、自分が考えていたのと反対の結果になりまして、いきなり1億円程損をしてしまったことです。翌朝会社に行くと、1億円損をしていたのです。これは本当にショックでした。しかも上司からも怒られ、始末書まで書かせられて大変でしたね。結果が出るのはいいのですが、悪い方に転がると本当に心苦しくて、それからもう朝から夜まで皆のために働いていたような気がします。しかしそういった形で、本当に色々な経験をして、どうすればマーケットは反応するのかなど、様々な勉強をさせてもらいました。
【ナレーター】
その後、インターネットの可能性にチャンスを見出した河野は、インターネットの証券会社の設立に参画。当時をこう振り返った。
【河野】
成功するかしないかで、全て変わりますからね。お金を集めて、事業に投資をして、きちんと稼いでいかなければならないですし、日銭が入ってこないとなりません。これは本当にしんどいなと思いました。特にネット証券や、その後私はネット銀行の立ち上げもしましたが、やはりイニシャルの投資に対して本当に回収ができるのかと、毎日が不安でした。しかし何とかしなければならないですし、お金も集めて事業もやらなければいけない。そしてきちんと社会に必要な事業に持っていかなければいけない。本当に毎日が緊張の連続だったというふうに覚えています。
やはり新しいものをつくっていきたいということです。好奇心旺盛ですが、でもやはり、新しいものを世の中に出していきたいという気持ちがありました。新しいものをクリエイトするという気持ちでやっていたのかなと思います。
社長プロフィール

氏名 | 河野 貴輝 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1972年10月13日 |
出身地 | 大分県 |
出身校 | 慶応義塾大学 |
座右の銘 | 新進気鋭 |
愛読書 | 伝記(エジソン) |