Vol.1 歴史
歴史
【大槻】
1996年にYahoo! Japan、日本の今のインターネットの草分けであり、最大のサイトですけどね。ソフトバンクとしては、出遅れていたインターネットの市場に本格的に出ていく勝負をかけたんですね。
私はその時にソフトバンクの中で出版、あるいはメディアの仕事、広告の仕事をやっていたんですね。
お前もヤフーを手伝えということで、ヤフーを始める会議に呼ばれまして、幹部10人ぐらいかな。96年の1月8日に集まりました。そこにYahoo! Inc.の創業者のジェリー・ヤンという人もいて、この人はスタンフォード大学在学中にヤフーというビジネスを作ったんですね。
その人も来ていて、孫社長が「ソフトバンクは今からインターネット会社になる」と。あの人は面白いですね。 10人の前で宣言して、そこから始まったんですね。
1月8日なんですが、米国のヤフーに出資して最大株主になったと。ついては日本でもヤフーを始める。4月1日に始める、と言ったのが1月8日ですね。
それからみんな色々な準備を始めて、私はちょうどその時にメディア、広告をソフトバンクでやっていたので、お前はジェリー・ヤンのところに行って、インターネット広告を勉強してこいと。
シリコンバレーのヤフーのオフィスは、雨漏りがするようなオフィスで、インド人のエンジニアが出てきましてね、それで色々説明してくれて。
ヤフーの初めて画面を見た時に、いわゆる今バナーという広告ですよね、これがあって、クリックすると違う会社のに変わるんですね。当たり前の話でしょ、感動しましたね。これがインターネット広告かと。
それから日本で4月1日にヤフーを始めているから、お前が売ってこい、と言われましてね、代理店さんとかを集めて発表会をやったんですよ。
その時に開口一番、これからの広告はインターネットですと。大げさに言えば、その時が日本のインターネット広告の始まりということなんですよね。
孫社長に呼ばれて、「今度インターネットの広告代理店を作りたい」と。「広告代理店で、日本で一番大きいのはどこだ」って言うんです。「電通です」。では、電通と一緒に会社を作ろうという話になりましたね。
cci、サイバー・コミュニケーションズという会社でね、日本で一番大きなインターネットの広告代理店を作ったんです。
ここは上場しました。上場して最終的には電通さんがそれを全部買い取って、今は電通の100%子会社になっています。当社のお取引先でもありますけどね。
そのうち、また孫社長に呼ばれて、「お前のやっているところの出版を全部インターネットにしろ」と。当時は、ソフトバンクは31誌ぐらい雑誌を出していましたね。
コンピューターの使い方や新製品とか。みんな新しいパソコンを買ってくると、そういう雑誌を読んで学んだり、CD-ROMに付録にソフトが付いていて、お試し版でやったりしていた時代ですけどね。
そういうの、みんなもうインターネットでやるようになると。そういった新製品の記事や使い方の記事もみんなインターネットで読むようになるから、「早くお前インターネットにしろ」ということで、 30人くらいで始めたのが当社なんですね。
インターネットのメディアを始めて、ちょっと経って、孫社長に「出版のビジネスと似て非なるものです」、「収益のビジネスモデルも違うので、これは別の会社にしたほうがいい」と。
それで「別の会社にさせてくれ。社長は私がやりますから」ということで当社の前身が生まれたんです。
経営者プロフィール
氏名 | 大槻 利樹 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1961年6月27日 |
出身地 | 長野県 |
座右の銘 | 『Think Positive』 事業/ビジネスにおいて必要だから |
愛読書 | 存在の耐えられない軽さ |
会社概要
社名 | アイティメディア株式会社 |
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本社所在地 | 東京都千代田区紀尾井町3-12 |
設立 | 1999 |
業種分類 | サービス業 |
代表者名 |
大槻 利樹
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従業員数 | 339名 |
WEBサイト | http://corp.itmedia.co.jp/ |
事業概要 | IT系ネットメディア運営。各種広告展開。見込み客リスト提供するリードジェン事業が成長。 |