【ナレーター】
方針転換が功を奏し、苦境を乗り越えたレーザーテックは、その後もグローバルニッチトップ戦略のもと、製品開発を推進。直近10年間で営業利益を約20倍にしたなど、順調に成長を続けている。
さまざまな挑戦をしてきた岡林が、それらを実現させるために意識していることとは。
【岡林】
当社は小規模の会社なので、小回りがききます。社内でスピーディーに決められ、すぐにアクションが起こせます。このスピードは強さだと思います。なるべく早く決断をし、着手してみて、なにか不具合があれば修正を加えてまた進めていく。このスタイルが、当社には向いていると考えています。
従業員も、スピード感や主体性を持って、状況を見ながら自ら判断し、行動できる。そこが当社の強みです。
【ナレーター】
主要事業である半導体関連検査・計測装置において、今後も新たなニーズが次々に出てくるだろうと語る岡林。それらに応えるため、現在注力している取り組みと思い描く未来像とは。
【岡林】
もともと半導体の微細化自体が、省エネルギーに貢献する分野です。
また新しい材料として「SiC」というものがありますが、これは電気自動車に搭載される半導体デバイスとしては、非常に省エネに貢献する材料なんですね。
我々はそのSiCという材料のウエハーの検査装置を世の中に出していますし、リチウムイオン電池の化学反応の可視化システムというものも世の中に出しています。
これらは環境に貢献する分野であり、今後もそれにつながるようなソリューション(製品)を開発していきたいと思っています。
まだまだ我々が世の中に貢献できる分野はたくさん残っていると思います。
より広く、大きく世の中に貢献できるチャンスというものが見つけられれば、世の中のためにもなりますし、その結果として当社も成長できると思っているので、そこにはこれからも全力を尽くしていきたいと思っています。
【ナレーター】
求める人材像について、岡林は次のように語る。
【岡林】
チャレンジ精神が旺盛な方を求めています。当社の仕事は結果が身をもってわかるようなおもしろさがあると思います。
仕事を個人の成長につなげたい方や、どんどん新しいことにチャレンジする意欲がある方。
技術職の方であれば、実際に自分の技術をお客様が求める形にできる方。それに対して付加価値をしっかりと付け加えられる方を求めています。
また、当社は海外の売上比率が80%以上あります。そういう意味では、自分がつくったものが日本国内だけではなく、世界中のお客様に使っていただけるという喜びも感じられるのではないでしょうか。
-大事にしている言葉-
【岡林】
GE(ゼネラル・エレクトリック)社の元CEOジャック・ウェルチ氏の言葉『Change before you have to』です。
これは、実際にどうしようもなくなってそうしなければいけなくなる前に、自ら変化を促し、変化をしていきなさいという意味の言葉です。
実際にやらなければいけない状況に陥ってからスタートしたのでは遅いですし、自分たちを取り巻く環境を見て必要だと思ったら、その時点で判断して自ら変化していかなきゃいけないということで、私もいつも肝に銘じています。