【ナレーター】
その後は順調に成長を続け、『SUITSELECT』やオーダースーツ専門店の『DIFFERENCE』など、現在、全国に400店舗以上を展開。挑戦を成功させるために意識していることについて、湖中は「人の心」をキーワードに挙げた。
【湖中】
人にまつわる部分。「人の心」や「気持ち」をどのように理解して、自分たちが次に何ができるのか。それを二手、三手先までしっかり考えて、計画を立てて実行していくことが大切かなと。
加えて、不断の努力で取り組まないといけません。
「これでいい」と思っても、次の時期にはニーズが変わっていきますから、変化に合わせて常に模索しながらでシミュレーションをしていくことが、これからは求められます。そう考えて、今後の展開を進めています。
【ナレーター】
今後は手軽に買えるオーダースーツの取り扱いを強化していきたいと語る湖中。見据えている展望とは。
【湖中】
少し先を見たときに、既製スーツの販売着数が減って、オーダースーツの割合が増える可能性が高くなると考えています。
ブランドごとの戦略の見直しも必要です。
既製のスーツは『SUIT SELECT』を主力とし、特に若年齢層や駅などのターミナルでお買い物をされる方々にすぐにお持ち帰りいただけるコンビニエンスな形態に特化しながら、業界の中でシェアをとっていくつもりです。
同時に、オーダー形式の『DIFFERENCE』も伸ばしていきますが、今後は『SUIT SELECT』でもオーダースーツを扱っていこうと考えています。
主力業態でもオーダースーツを取り扱う。そうすることで、同業他社さんが進まれているよりも、一歩先に行く。そこが違いになってくると考えています。
【ナレーター】
求める人材について、湖中は次のように語る。
【湖中】
何ごとにも「挑戦」していくこと。前向きに取り組めること。そういう姿勢が強い方がいいなと思います。
当社は店長も管理職も立候補制です。「先を目指したい」という方にとっては、とてもいい環境です。新しい事業を起こす際や、海外事業などに関しても「やりたい人は手を挙げてください」という仕組みにしており、リーダー的に仕事を進めていただく方を求めています。
「好きこそものの上手なれ」という言葉にもあるように、そういう思いがなければ、またその気持ちが強い人でなければうまくいかないでしょう。
前向きに、積極的に何ごとも取り組める人が、私たちの会社ではきっと成功できるし、幸せになれるのではないかと思っています。
ー大事にしている言葉ー
【湖中】
「一歩退いて思う」という言葉です。
何ごともやっていると熱くなりますし、自分を中心に考えがちになると思います。でも、そういうときこそ冷静に。冷めた目で自分たちのこと、周りのことをしっかりと見る。
そして、分析した上で「勝機あり」という場合は打って出る。そういう大胆かつ冷静沈着な気持ちと心を合わせもつことが大切だと感じていますので、「一歩退いて思う」という言葉にとても共感しています。