株式会社デコルテ・ホールディングス “写真”を通じて新たな感動体験を。創業者が語る躍進の軌跡と次なる挑戦 株式会社デコルテ・ホールディングス 元取締役会長 小林 健一郎　 (2022年5月取材)

【ナレーター】
フォトウエディングを中心に事業を展開するクリエイター集団「株式会社デコルテ・ホールディングス」。

「HAPPINESS・BEAUTY・WELLNESS」をテーマに掲げる同社は、フォトウエディングの撮影組数で国内シェアトップを誇り、現在、全国24か所に拠点を構えている。

2021年6月には東証マザーズへと上場を果たし、近年では、フォトウエディング業界初となるAIレタッチサービス『Live Retouch（ライブレタッチ）』をリリース。

次の一手として、アニバーサリーフォトスタジオ『HAPISTA』を2026年9月末までに4店舗から50店舗に拡大する計画を発表しており、人々のライフイベントを彩るサービスの充実化を図るべく、挑戦を続けている。

創業者が語る成長の軌跡と事業を通じて実現したい未来とは。

【ナレーター】
自社の強みについて小林は次のように語る。

【小林】
すべて“内製化”していることですね。

ドレスを自分達で企画し生産できるというノウハウをつくっていますし、フォトグラファー、メイクアップアーティストを全て自社の社員として雇用して、しっかり教育をしています。

この基礎となる部分は、クオリティーを守っていくうえで非常に重要なポイントだと思っております。

写真でいいますと、自社のコストパフォーマンスに関しては非常に高いと思っているんです。コストパフォーマンスの高さを維持するためには、技術力を高め、より多くのスタッフ達とオペレーションを組むということが非常に大事だと思っております。

例えば北海道ですと、7月、8月、9月は我々のスタッフが複数そこにおりますので、お客様が必要以上にコストをかけずに済むんですよね。ご自身の飛行機代と撮影代だけで、クオリティーの高い写真を提供できます。

【ナレーター】
創業者としての小林の原点は、以前勤めていた企業を創業した人物との出会いだった。

その生き様に感銘を受け、自身も経営者を志すことを決めた小林が着目したのが、女性の社会における存在感の高まりだった。

【小林】
今後は女性の感性や意見が世の中に与える影響は大きくなる。ですから、女性に選ばれる、認められる店舗づくりをしていきたいと思いました。

それと永遠のテーマである“健康”ですね。“WELLNESS”、“BEAUTY”、そして“HAPPINESS”。

これらの実現に向けて貢献しつつ、「こういうお店があったらいいな」という声を拾い、テーマがあり、かつ女性に認められる店舗をつくっていきたいと考えました。

【ナレーター】
そして2001年、エステティックサロンを兵庫県芦屋市にて開業し、経営者としての道を歩み始める。

その後、売上向上のため、ブライダル向けのメニューを展開した小林は、営業先の結婚式場で見たウエディングドレスに衝撃を受ける。

【小林】
ウエディングドレスを試着した花嫁の方は、非常に幸せそうな時間を過ごされていました。着た瞬間、周りも一緒に幸せなオーラに包まれているような気がしたのです。

「こんなにも周囲を幸せな雰囲気に変えられる衣装が世の中にあるんだ」と感激しました。

「次に何か自分がチャレンジできるのであれば、ウエディングドレスに携わる仕事がしたい」と思い、始めようと思いました。

【ナレーター】
競合他社が多いウエディング市場において参入できる余地があるのか。小林は独自で調査を進めた結果、業界特有のある課題に行き着いた。

【小林】
結婚するカップルの一部に“結婚式をしない”というケースが増えているという状況が、当時すでにありました。その最大の理由が“費用”だったんです。

今とはおそらく結婚式をしない理由は異なるのではないかと思いますが、当時は「費用が高いので、結婚式を諦めた」という状況でしたね。

そこで、「結婚式の費用を抑えた新しいウエディングの形を提供できれば、世の中に貢献できるのではないか」「課題解決ができるのではないか」と思い、まずは結婚式の事業に参入しました。

大阪・堀江の広い倉庫をリーズナブルに借りることができたので、そこにチャペルをつくり、周辺のカフェと提携してパーティーを催せるようにしたのが事業の始まりでした。