【ナレーター】
そして2018年11月、1万円から気軽に投資ができる不動産投資クラウドファンディングサービス『CREAL』をリリース。着実に支持を集め、累計調達額は260億円を突破した。
挑戦を成功につなげるために、横田が意識しているのは会社の成長エンジンとなる優秀な人材の「採用」と「マネジメント」だ。
【横田】
有能な人間であるほど、上からのマイクロマネジメントを嫌います。大きな課題、大きな目標を共有して、あとは自由に動いてもらうというのが、そういった優秀なメンバーに一番のマネジメントだと思っていますので、そこを常に気を付けています。
具体的には、タスクを渡すのではなくて、代わりにイシューを渡します。こういう課題があると。引いては仮説を立てて自分で解決してほしいと。そのようなマネジメントを常に心がけています。
もう1点は、会社としての存在意義、公共性がないといけないと思うのです。応援したくなるような高いビジョンがないと、優秀なメンバーは集まってこないと思います。
当社のビジョンは「不動産投資を変え、社会を変える」です。この社会を変えるというのがポイントです。
今まで資産運用が進んでいない日本において、不動産投資はミドルリスクミドルリターンで本当に適切な資産運用手段なのですが、いろいろ高額な資金が必要だったり、専門用語があってよく分からなかったりという面がありました。
それをITによって解決して、だれもが気軽に不動産投資による安定的な資産運用を行える社会をつくろうという。そういった公共性を持ったビジョンに共感する。優秀な人間ほどそこは響くと思っています。
会社としての存在意義というのを大切にして、そこを大きく掲げてやっています。
頭文字を取って「GIFT」と呼んでいるのですが、Gritは最後までやり切るというものです。Imaginationは想像力です。そしてFairnessです。
皆様から大事な資産をお預かりするので、フェアな気持ちがないと信頼いただけないと思うのです。これも大事な要素だと思います。Teamもそうです。
多くの専門家が集まっているので、結果を出すためにはチームワークは絶対大事です。このチームというのもかなり強調しています。われわれは資産運用のプラットフォームを目指していますので、そこはまだだれも成し遂げていないビジネスエリアだと思うのです。
そこにはいろいろな困難があると思いますし、最後までやり切るといった気概が大事だと思います。今までにないプロダクトをつくるというのは、この4つのバリューが全て大事だなと思います。
【ナレーター】
今後は不動産に限定せず、投資対象を増やしていきたいと語る横田。見据えている展望とは。
【横田】
太陽光の再生エネルギーは厳密にいうと不動産ではないのですが、そうしたものをやりたいと思っていますし、ウイスキーとかワインというようなおもしろい投資もあります。
人への投資もキャッシュフローを生むと思います。たとえばテニスの留学費用とか。見返りとしてはトーナメントで勝った賞金を皆様に配布するといったことも考えられます。
ありとあらゆるキャッシュフローを生むものに対して応援する投資、そういった資産運用プラットフォームというのが今はないと思うのですが、そうしたものを将来的につくりたい。そこまで会社を大きくしたいと思っています。
【ナレーター】
求める人材像について、横田は次のように語る。
【横田】
どんなに辛いことがあっても、負けずにやりきる力。今までにない角度で発想を転換し、新しい代替案を見つけ出すとか。
スキルあるなし、もちろんあったに越したことはないですが、特に若い方は、スキルは関係なしにやり切るガッツと創造力のある方が非常にウェルカムだと思っています。
-大事にしている言葉-
【横田】
松下幸之助さんの言葉だと思うのですが、「任せて、任せず」という言葉があります。
ただ任せても任せっぱなし、投げっぱなしは良くないと思うのです。「任せず」にはそういう意味があると思っています。
任せても頭の中、常に片隅には置きながら、ときどき声をかけたり壁打ち相手になったり、そういったフォローも大切だと思っていて、その言葉は非常にいいなと思って大事にしています。
経営者プロフィール
氏名 | 横田 大造 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1976年4月9日 |
出身地 | 東京都 |
座右の銘 | 任せて任せず |
愛読書 | ビジョナリーカンパニー |
尊敬する人物 | 松下幸之助 |
2011年、株式会社新生銀行にてヘルスケアREITの企画・設立を担当。2014年、上場ヘルスケアREITの運用会社ジャパン・シニアリビング・パートナーズ株式会社を創業、投資運用部長として物件取得業務を統括。
2017年4月よりクリアル株式会社の経営に参画し、代表取締役社長に就任。不動産投資プロセスのDXを大胆に推進する資産運用会社をコンセプトに、一口一万円から投資できる不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL(クリアル)」を含めた各不動産テック事業をローンチ。
2020年、国土交通省主宰「不動産特定共同事業(FTK)の多様な活用手法検討会」委員就任。2022年、一般社団法人不動産テック協会の理事就任。
会社概要
社名 | クリアル株式会社 |
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本社所在地 | 東京都港区新橋二丁目12番11号 新橋27MTビル |
設立 | 2011 |
業種分類 | その他 |
代表者名 |
横田 大造
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従業員数 | 139名 |
WEBサイト | https://corp.creal.jp/ |
事業概要 | ①資産運用プラットフォーム事業 ②不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL(クリアル)」 ③ 個人向け不動産投資運用サービス「CREAL PB(クリアルピービー)」 ④機関投資家や超富裕層向けの資産運用サービス「CREAL PRO(クリアルプロ)」 |