日本ヒューレット・パッカード合同会社 世界シェアトップクラスのサーバーやAIサービスを手掛けるITソリューションカンパニー 日本ヒューレット・パッカード合同会社 代表執行役員社長 望月 弘一  (2024年12月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
世界最大級のITソリューションカンパニー「日本ヒューレット・パッカード合同会社」。

法人向けITベンダーとして、サーバーやストレージ、ネットワーク、スーパーコンピュータなど、ITインフラストラクチャの他、DXの展開に向けたコンサルティングや、ITインフラ構築などのサービス提供も行っている。

近年では、AIの領域において世界的なシェアを誇るNVIDIAとの提携を強化するなど、さらなる成長に向けて、その歩みを着実に進めている。

業界をけん引する経営者の軌跡と、思い描く未来像に迫る。

【ナレーター】
自社の強みについて、望月は法人向けITインフラの課題解決力を挙げる。

【望月】
弊社は、サーバー、ストレージ、ネットワーク、ハイパフォーマンスコンピューティングなどのITインフラ業界において、世界トップクラスのシェアを誇ります。ただ、我々はこれに甘んじることなく、お客様が次の世代に何を期待するのかを考えています。

現在は、世の中がどんどんクラウド化していく、あるいはコンサンプションベース(従量課金制)に変わっていく中で、従来までアセット型(固定資産)として提供していたオンプレミス環境(自社保有)を、いかにクラウド化していくかに力を入れています。

この領域でのソリューションが拡充したものになってきていることは、弊社の強みだと思います。

我々は、データ駆動型のトランスフォーメーションを推進する企業のお手伝いをすることに使命を感じています。そのためにはネットワークの領域も、ハイブリッドクラウド環境(※)も、AIも大事です。今のヒューレット・パッカードは、この3つの領域での活動を推進しています。

(※)自社専有型のプライベートクラウドと、パブリッククラウドを適材適所で使い分けること。

【ナレーター】
望月のファーストキャリアは世界的なIT企業から始まった。新卒から24年間勤め上げ、身に付けた高度なITスキルを、より自由な環境で生かすため、新天地を求めてキャリアチェンジを決意。同じ業界での転職となったが、全く異なる世界が広がっていたという。

【望月】
実際にIT業界に身を置いてみると、非常に幅が広いのです。たとえば、IT業界にはハードウェアを作っている会社もあれば、ソフトウェアを提供する会社がある、あるいはそれをサービスとして提供する会社もある。それぞれの会社の特性によって、お客様に還元・提供できる価値が異なります。

私は営業からスタートして、管理部門、戦略を立案する部門、企画部門を経験してきました。また、外資系のグローバル企業でしたので、勤務地という観点で考えても、日本以外の地域でも経験を積ませてもらいました。

いろいろな職種、あるいは地理的な経験を通して、社会人としての知識や経験がある程度整ったときに初めて転職したんです。

転職をして最初に感じたのは、企業が変わると働くメンバーも変わるし、メンバーの経験や知識も変わってくるんだなということでした。そういう中で自分の価値観を押し付けるのではなく、相手がどんな人で、どんな経験をしてきて、どんな知識を持って、どんな価値観を持っているのか。

それをお互いに理解し合いながら意見をぶつけ合って、お互いに納得できる正しい選択をしていくということが大事だと感じました。

【ナレーター】
その後、望月は、アメリカに本社を構え、オープンソースソフトウェアの開発と提供を行うレッドハット株式会社の代表取締役社長に就任し、クラウド技術や自動化ツールの導入を推進することで、日本での成長を牽引した。2020年には、日本ヒューレット・パッカードの代表執行役員社長に就任。

その経緯と入社後の心境について、次のように語る。

【望月】
日本ヒューレット・パッカードは、テクノロジーに対して強くこだわりを持っていて、新しいテクノロジーをどんどん買収しながら強化していく、とてもアグレッシブな会社でした。

かつ自社のテクノロジーにこだわらず、業界の中でお客様から一番評価されているテクノロジーは自社の製品でなくても自由に取り込んで提案していく、いわゆるベスト・オブ・ブリード(Best of Breed)をする社風です。

お客様中心の姿勢というのが非常に伝わってきて、入社前から魅力的な会社だと思っていました。そんな中で日本ヒューレット・パッカードからお声掛けがあり、入社することになりました。

入社して最初に感じたのは、「入社前にパートナーとしてお付き合いしていた頃の印象は正しかったな」ということです。とても素晴らしい会社だな、いい選択をしたなと思う一方で、自分がそこにどういう付加価値を提供できるのか、会社全体を挙げてお客様の方を向いて、我々が提供できる価値を最大化していけるのかと考えました。

そのときに、弊社にもいろいろな事業部があるので、すべての事業部が提供できるものを合わせて最大の価値として提供できるかを自問自答すると、まだまだ改善の余地はある、と強く感じました。

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経営者プロフィール

氏名 望月 弘一
役職 代表執行役員社長
略歴
日本アイ・ビー・エム株式会社でキャリアをスタートし、20年余にわたり日本・アジア太平洋地域および米国本社にて営業、戦略、サービス事業等、様々なマネジメント職務に従事した後、2010年10月日本電信電話株式会社(NTT) が買収した、南アフリカのIT 大手、ディメンションデータの日本法人、ディメンションデータジャパン株式会社の代表取締役社長に就任。

以来同社のセールス、ソリューションサービス、マネージドサービス、プロフェッショナルサービス、財務、およびすべての支援部門を含む日本事業を統括した後、2015年11月レッドハット株式会社 代表取締役社長に就任、5年にわたり同社の日本における高成長を牽引。

2020 年9月1日、日本ヒューレット・パッカード株式会社代表取締役 社長執行役員に就任。2021年 6月1日、社名変更に伴い日本ヒューレット・パッカード合同会社 代表執行役員社長に就任。ITにおける幅広い知識と経験を持つ。

会社概要

社名 日本ヒューレット・パッカード合同会社
本社所在地 東京都江東区大島2丁目2番1号
設立 1999
業種分類 情報通信業
代表者名 望月 弘一
WEBサイト https://www.hpe.com/jp/ja/home.html
事業概要 コンピューター、コンピューター周辺機器、 ソフトウェア製品の開発・製造・輸入・販売・リース、ITサービス
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