part.6 ズバリ、必修科目にすべき科目は?

社長対談 第2回のゲストは、60代で再び起業し、日本初のエデュテインメント施設『キッザニア東京』を立ち上げた、KCJ GROUP株式会社の住谷栄之資氏と、約4,000人の英会話講師数、レッスン提供数は業界No.1(2016年3月時点)の株式会社レアジョブの加藤智久氏。
日本の教育に新風を巻き起こすお二人が語る、成長に繋がる本当の教育とは。その秘めたる想いに迫ります。

※エデュテインメントとは
教育を意味する「エデュケーション」と、娯楽を意味する「エンターテインメント」を合わせた造語。

続きの動画はこちらからご覧いただけます。

ズバリ、必修科目にすべき科目は?

-住谷社長が必修にすべきと思う項目-

【加藤】
教養というのは、それはどういう意味でしょうか?

【住谷】
意味合いとしては、今学校って一般的には国語、数学、社会など、色々こう科目単位であるんだけども、いわゆる常識的なこと。常識って何だという議論がまたあると思うんですけど、「え、こんなことも知らないの?」というようなことって、ある程度、判断基準の中で必要なのかなと感じているんですね。その間を埋めていくような、科目と科目の間を埋めていくような部分。

【加藤】
例えばどういうことですか?

【住谷】
平たく言うと今言ったような、常識的なことを学んでいく。人間関係もそうだけど、「なぜそういう行動をするの?」という話も含めて、それは違うでしょう、みたいな。創造というのは、何かものをつくりあげていくという学科というんですかね。ものをつくりあげていく、ものに限らずサービスでもいいんですけど、何かを創造する、クリエイティブ。そういう発想を磨き上げていくということは必要なのかなと思います。

それとやっぱりコミュニケーション。ディスカッションもある意味コミュニケーションだと思うんですけど。このコミュニケーションの仕方って、対相手もある話なので、なかなかワンパターンじゃないんだけれども、そういうことをちゃんとコミュニケーションできるようなことを学問として、学んでもらうという。ただ一方的にしゃべって終わりみたいな話じゃなくて。まあそんなところが必要なのかなと。

-加藤会長が必修にすべきと思う項目-

【加藤】
僕は、一つ目に就業体験って書いたんですけど。

【住谷】
キッザニアですね。

【加藤】
なぜこれかといいますと、日本のといいますか、小学生、中学生、高校生とかが10年以上、何の役に立つのかよく分からない勉強をずっとやらされているという、これって結構酷な話だなって。何の意味があるのかよく分からないことでも、とりあえず従いましょうというメッセージを10年以上浴びせ続けられているということだと思うんですね。そだから、何のためにやるのかということを意識してもらうだけでも、やっぱり就業体験というのは重要だと思います。

それは、多分キッザニアで12歳以下の子どもたちが経験することとは違うことを、中学生は経験しないといけないし、高校生になると違うし、大学生になるともっと違ってくると思いますね。だからステージに合った就業体験というのは、僕はもっと、その時間があった方が今までのテストの成績ですら伸びていくことがあると思いますね。そのため、その就業体験というのが一つ。

もう一つ、次に書いたのは、国語の二つともアウトプットの方なんですね。最近英語が、アウトプットでスピーキングとかライティングも大学入試で見ていきましょうというふうに国がシフトしてきていると。今は、当然話せないといけないし書けないといけないという、そういう社会になると当然大学入試もそう変わっていかなくちゃいけなくて。そうすると中学、高校の勉強の仕方もそう変わりますよと。

まだ追いついていないのは、僕は国語だと思っていて、国語も、もっとアウトプットをさせる勉強が必要だと思っています。むしろ、いかに自分の意見を効果的に書いたり、もしくは意見として表現したりということが必要になってくると思います。最初に作文って書いたのは、効果的に書けないと効果的には言えないというところがあるので、作文ですね。その後に、多分ディスカッションというのがあるんだろうなと。

やはり世界に出て、違いを見極め、且つ相乗効果を発揮、強みを補い合っていくためには、ディスカッションができないとその土俵に乗れないなってところがあるので。僕は英語の時間を今から増やす必要は全くないと思っていて、むしろ国語のところのアウトプットの割合をインプットを少し減らしてでも、やるべきなんじゃないかなって思っています。


KCJ GROUP株式会社 代表取締役社長 住谷 栄之資

2006年、日本初のエデュテインメント施設『キッザニア東京』を立ち上げる。
住谷氏は、藤田観光株式会社を経て株式会社WDIの柱となる事業をつくり上げる。「ケンタッキー・フライド・チキン」約30店舗のフランチャイジーを手がけた他、「トニーローマ」「スパゴ」「カプリチョーザ」などのライセンスを獲得。60歳で同社を退職し、キッズシティージャパン(現KCJ GROUP株式会社)を設立。60代で再起業を果たした。

▶︎ 住谷栄之資社長の単独インタビュー動画はこちらから

この社長のもとで働きたい
※外部サイトに移動します。


株式会社レアジョブ 代表取締役会長(対談当時) 加藤 智久

Skypeを使ってフィリピン人講師とのマンツーマンレッスンを25分129円から受講出来る格安オンライン英会話サービスを提供。約4,000人の英会話講師数を有し、レッスン提供数は業界No.1(2016年3月時点)。2014年6月東証マザーズに上場。
加藤氏は一橋商学部卒業後、外資系戦略コンサルティングファームを経て、現社長の中村岳氏と2007年にレアジョブを創業。2015年に代表取締役会長に就任した。