株式会社べクターホールディングス（旧株式会社ベクター） ソフト登録数国内最大規模のオンラインソフトウェア流通サイトを運営 株式会社べクターホールディングス（旧株式会社ベクター） 元代表取締役社長 梶並 伸博　

歴史

【梶並】

今のビジネスを始めたきっかけですが、出版社時代にパソコン関係の仕事でしたので、パソコン関係の友人が多くいました。今で言うオタクの人たちなのですが、それでもかなりハイレベルなパソコンオタクが集まっていました。

あるディスカウントスーパーの社長とある大学の先生と私と、秋葉原でご飯を食べていて、その時に今の仕事の前身となるフリーソフトやシェアウェアを集めたCD−ROMがアメリカにあるので誰かつくらないか？という話になりました。

一番フリーなのが私でしたので、では少し考えてみますと言ってやり始めたのが、１９９３年の１０月です。

当時、ビジネスを考えた時に、これをやるためには２０００万円のお金が必要で、８００万円くらいの赤字で最大限のリスクは済むでしょうという事がわかりました。

８００万円の赤字であれば個人であっても耐えられない金額ではないので、「やってみます」と言って始めたのがフリーソフトシェアウェア集で、それを作るという作業が１９９３年の１２月にスタートさせて、はじめて自分以外の人にも手伝ってもらって、会社らしいというか、複数の人で仕事をはじめたのが１９９３年の暮れです。

【梶並】

１９９５年にインターネットが始まって、あまりコストをかけずにソフトウェアを流通させることができるとわかったのがその年で、１９９５年の１２月に、ソフトウェアをダウンロードさせるサイトをオープンして、それが今のビジネスにつながっています。

ですからビジネスの上ではインターネットをスタートさせるのが非常に早くて１９９５年の１２月というと、まだヤフージャパンがないのです。アメリカで設立されたのが１９９６年の２月ですので、それよりも早いのです。

フリーソフトウェア集の本の方でソフトウェアを出して、お金を頂いて、それを元にビジネスをしていたのですけれども、インターネットからはお金がもらえない状態でしたので、お金を貰えるビジネスの収益をお金を貰えないビジネスにつぎ込むという事をやっていました。

ただ、当時思っていたのはCD−ROMでの流通というのは絶対に続きません。ですからインターネット上で流通させようと思いましたが、そういうビジネスモデルがありませんでした。どこからお金を貰えるのかわかりませんでした。

このままビジネスにならなかったら会社がつぶれるのだから、やるだけやってみようと始めたのが１９９５年の１２月です。