株式会社アドウェイズ アフィリエイトで国内トップ。海外広告やＳＮＳとの提携強化し、成長を続ける 株式会社アドウェイズ 取締役会長 岡村 陽久　 (2012年10月取材)

歴史

【岡村】

中学卒業後、ちょうど16歳で訪問販売の会社にたまたま就職して。 1社目は東京のベランダとか、ベランダの上のテラスとか、駐車場のカーポッド…屋根とか、そういったアルミ製品を飛び込みで販売する会社に1年半ぐらいいて。小さい会社だったので、会社の中でわりと売れる営業マンになることができましたんですけども。もっと大きい会社のトップセールスマン目指したいなと思って、たまたま先輩に相談したところ、大阪に営業会社はいっぱいあるということを聞きました。たまたま換気扇のフィルターを売っている近畿設備という会社に入社することができて、そこで2年半やって。4年間ほど個人向けの飛び込み営業をやって、ある程度結果が出てきたので、次はちゃんとスーツを着て営業するような会社に就職したいなと思って。2000年のことだったんですけど、サイバーエージェントさんが上場されて、藤田社長が「インターネットってすごいんだ」というお話をされていて。当時26歳で上場されたそうですが、「上場」という言葉の意味があんまりよく分かってなかったんですけど、すごいんだろうな、みたいな感じだったので。若くしてそんなすごいことを成し遂げるのは、凄いことなので。若い人がサイバーエージェントさんという会社では、活躍できる会社なのではないかなという。これはもう換気扇のフィルターなんか売っている場合じゃないなと思って。サイバーエージェントさんに入社しようと思ったんですけど、入社できなかったので。僕のイメージでは「いくら頑張っても、若ければそんなに上には上がれない」。そういうイメージが社会にはあったので。ところがサイバーエージェントさんは僕の中で、それをすごく変えてくれた会社だったんで。その会社に入って、僕も一生懸命頑張って、サイバーエージェントさんで活躍して、5年ぐらいだったら自分で独立しようかなという風に考えてたんですけど。そもそもサイバーエージェントさんに入れなかったっていうのがあって、「じゃあ、もう自分でやってしまおう」というのがきっかけです。

【岡村】

インターネットのことをそんなに知らないということに対して、デメリットというのはそんなにはなかったですね。今ではインターネットのことを学生も知っているし、社会人でもある程度知っているし、ネット系の会社に勤めている人はすごく知っているし、広告を出す側の企業もよく勉強しているし。ただ2000年の頃って、正直、誰も知らなかったんですよね。僕も知らなくても、全然通用したというか。創業してから上場するまでは、色々あったといえばありました。年に5回ぐらい潰れそうになったり、ベンチャーなので色々あるにはあるんですけど。でも振り返ってみると、色々あったけど、わりと順調にこれたかなというのは、やっぱり当時インターネットのベンチャーって、今ほど多いわけではなかったので優秀な人材が集まりやすかったというのと。それほどライバル企業があるわけでもない中で、市場が拡大してたので、会社をすごく伸ばしやすかった。人材を一気に採用した時があって、それは2007年の4月なんですけれども。新入社員を日本で70名ですかね、海外で80名くらいで、一気に150名くらい。当時、100人くらいの会社だったんですけど、150名くらいの新卒を採用して、それと同時に売上がすごく下がったんですよね。売上がすごく下がった時に新卒が一気に入ってきて、販管費が増えて大赤字になった時があって。売上を上げていけるはずの既存社員が抜けていって、新卒だけが残ってしまって、赤字はどんどん拡大してしまってという時があったんですけれども。その時はアドウェイズ史上、最大の危機だったかなというのはあるんですけど、わりとすごい団結している会社なので。そういう困難にぶち当たって、「よし、みんなで頑張っていこうぜ」と一致団結して、頑張ってきて、1年で単月黒字にできたので。それをきっかけにやっぱりアドウェイズが強くなれたんで、そこから一気に売上を上げることができて。当時はアフィリエイト業界で4位くらいだったんですけど、そこから3年ぐらいで一気に業績を伸ばして、アフィリエイト業界でシェアトップになることができたんで。2007年に大量に採用していなかったら、おそらく今はなかったんじゃないかなと思うくらい、その時に入社してくれた社員が今も活躍してくれているので。結果的に良かったなと思っていますね。