日本管理センター株式会社 地方を中心に全国展開するプロパティマネジメント事業者 日本管理センター株式会社 代表取締役 社長執行役員 武藤 英明　 (2012年9月取材)

歴史

【武藤】

大学卒業して本来なら都市銀行に行こうと思って内定もらってたのですが、これを蹴ってですね。元々我が家も家業として商売をやっていたので、商売屋の家に生まれたので、商売の面白さ、憧れみたいなものはずっとあったんですけれども。そんな中でまずベンチャー企業を選択して、まず自分のキャリアのスタートとなりました。

【武藤】

32歳の時に最初の一社目を、今の会社ではないんですけれども、最初の一社目、ネット系のベンチャーを立ち上げました。もちろんこれが私が辞めてからんですけれども、今東証一部上場企業になってますが、それも自分が設立を機にスタートした会社なんですが。これが自分のベンチャー起業家としての起源になります。その後何社か起業に加わって、再度今からちょうど10年前に当社を創業したんですが。準備期間が1年ぐらいありまして、賃貸管理業、賃貸業界、この業界を極めてみたいと。ベンチャー起業家として何社か起業してきた中で非常に面白い業界だなと。また、非常にそんな申し上げ方ですけど、遅れた業界だなと。チャンスがあるんじゃないかと。そういう思いで当社を創業した次第です。

【武藤】

不動産業界はほかの業界からしたら変だなと思ったことがあって、例えば売り主と買い主、あるいは借り主と貸し主の間に立って、一人のエージェント不動産屋さんが両方の面倒を見ると。ほかの業界でいったらなかなかない。それから考えてみたらどちらの不動産屋さんも地域に立社していて、売買仲介も、賃貸仲介も、管理も、分譲マンションの販売代理もみんな1社で完結してると。賃貸というのは考えてみれば住宅全体の4割を占めてますので、かなりのウェイトなんですが、社会的地位がご存知の通りあまり高くなくて。戸建て住宅に住みたい、次が分譲マンション、そして底辺が賃貸住宅という。こういうピラミッド、ヒエラルキーにあるんですけれども。これは考えてみると日本特有でして。海外に行くと、ニューヨークにすごく高級なアパートメントがあったりしますし、日本だけちょっと底辺として賃貸があると。この賃貸にだけスポットを当てたビジネスをやっていけばチャンスがあるんじゃないかということでスタートしました。

【武藤】

最初すごく熱心にスポンサードしてくれる会社があって、その支援を受けて最初に「管理センター構想研究会」を。まず事業をやろうというよりは、つきつめた賃貸管理業。賃貸はどのようにやっていったらいいのか。オーナーのために、入居者のために、自分たち業者のために、どこがベストなのかと。その理想を探していきたいということで、研究会が作られた。その研究結果をまとめたものが事業化しようと、皆さんのご出資を仰いでスタートしたのが当社なんですね。

【武藤】

実は現在やってるビジネスモデルとは大きく違うモデルなんですけれども、皆さんの賃貸管理部門だけを、例えば賃貸仲介や営業部門はそれぞれの看板で営業しましょうと。ただ業務としてやってる部分だけは、一緒にして大きなスケールを出せば、少ないコストで収益を上げることができる。コストダウンをしていいサービスをしていきたい。これでスタートしたんですけれども、なかなか正直個々の契約があまりにも違うので、なかなかシステム化、インテグレートできなくて、それは辞めたと。それで何をしようかなと思って考えあぐねて、考えついたのが、今のビジネスモデルなんですね。ヒントがなかったわけじゃないんですけども、模倣したことは一つもなくて、世の中に出たビジネスはチャンスがないと。他人と同じことをしたら、他人より上に行けないし、昨日と同じことをしたら、今日は結果が一緒だというのが自分のポリシーなので。基本的にビジネス本は一切読みませんし、自分で考えたビジネスでスタートしました。

【武藤】

2002年6月7日に会社を創業して、2003年3月18日からSSL、スーパーサブリースの事業に移った。簡単に言うと、今までは賃貸管理というと、集金した賃料の5％を手数料としてもらっていくのが賃貸管理。逆に一定の金額で借り上げをして賃貸の運営を一括でしていくのがサブリースと。要は固定型のサブリースと完全変動制の一般管理の2種類しかなかったんですけども。例えばショッピングモールであったり、商業施設なんかは、売り上げによって変動していく賃料設定だったそうですね、ショッピングモールは。一般賃貸住宅の運営方式に、そのコマーシャル、商業施設の賃料設定の仕方、あるいは運営の仕方を真似したのが、今のスーパーサブリースという基幹事業になってる一括借り上げのシステムです。