株式会社リブセンス 史上最年少25歳で上場。成功報酬モデルで人材サイト業界に風穴をあける 株式会社リブセンス 代表取締役社長兼執行役員 村上 太一　 (2013年4月取材)

事業

【村上】

新たなサービス、新たな当たり前のタネという部分に関しては、私が考えることはもちろん多いのですが、日常的にビジネスの話というのは行われていて、ランチに行っても「こんなサービス考えたのだけど、どう思う？」とか、私に対してもそうですが、社員同士でもそんな話が行われています。まだまだ私が考えていることが、多かったりするのですが、ボトムアップで上がってくる事例というのも最近は非常に多く出てきています。当社が今後やっている事業に関しては、まず当たり前を発明しようというスローガンのとおり、一瞬ブレイクするけれど、すぐなくなるというわけでもなく、永遠に使える、誰もがずっと使い続けるような、そんなサービスにしたいという思いがあります。誰もがという部分も大切にしていて、ニッチ、特定の層の人だけが使うのではなく、誰もが使うような、そんなサービスを作りたいなと思っています。必然的にマーケットとしては、どちらかと言えば大きめのマーケット、かつ日々使うような、そんなサービスというのが、生まれてくるのかなと思っています。

【村上】

転職会議という転職の口コミサイト、企業の従業員であった方が投稿するような口コミサイトを運営しているのですが、その部分に関しては、やはり企業様側から「削除をお願いします」という声を頂く一方で、ユーザーが求めている情報でもあるなと、これを安易に削除してしまうと、ユーザーの表現の自由で合ったり、あとはブラットフォーム側、運営者側として、中立的な情報の提供ができなくなってしまうので、そこの部分というのはフラットに対応している状況です。企業様の分、見る必要がありますが、一方でユーザーの求めている声にしっかりと応えていきたいと、ユーザー視点でいたいという思いもありますので、フラットな立場で判断をして、運営をしています。

【村上】

不動産サイトの「DOOR賃貸」は、物件を大手の不動産会社様から直接いただいています。それとプラスして不動産のポータルサイトからもいただくような仕組みで運営しています。例えば、アパマンショップ様、レオパレス様といった名だたる不動産企業様の情報を頂く、あと不動産ポータルのスーモ様やホームズ様、そういったポータルサイトからいただくことで、非常に多くの情報量が集まっている状態です。「DOOR賃貸」に入ると様々なサイトのみならず、クローズで各会社のみが持っているような情報というのもアプローチできます。

【村上】

当社のビジョンは「当たり前を発明しよう」というビジョンで、このビジョンを決める時に、当たり前となるウェブを発明しようではなく、あえて「当たり前を発明しよう」という思いにしました。当社のミッションはウェブサービスという部分にとらわれることなく、誰もが使う、誰もが使って喜んでもらえるような、そんなサービスを作ろうという軸がベースにあります。将来、１０年後、２０年後にウェブサービスの会社ではなくなっているという可能性もあるのかなと思います。一方で当たり前を作るために何が大切かというと、強みを生かす必要があるなと、自社が持っている強みを生かさないと、当たり前というものは作れないのではないかと、現在の強みというのは、ウェブを開発する力、あとは、ウェブを使って人を集める、そのようなノウハウになります。ですから自然にウェブサービスが多くなってしまっています。サイトへのユーザーの集客に関しては、SEOであったり、リスティング広告等を使って集客をするのがメインです。SEOを一つとってもすべて社内で内製化してノウハウを蓄積しています。ウェブ広告の部分に関しても外部にアウトソーシングすることなく、自社で運用等まわしていき、効率の良いパフォーマンスの良い広告運用を行っています。

【村上】

サイトへの集客というのは、当社のいちばんのコアな分部なので、そこは外部に任せるのではなく、すべてノウハウを自社で蓄えていく、コアの部分をしっかり自社で蓄えていく、というのを大切にしています。一方で、すべて自社でやればいいかというと、そうではなくて、当社が苦手とするような領域等は、外部のパートナー企業をうまく、一緒に歩んでいくというのも方法のひとつだと思っています。常に大切にしているのは、やり方を明確に決め過ぎない。この方法で絶対にやるのではなくて、常に状況によって考える。自身の頭で考えるという視点を大切にしています。