株式会社リブセンス 史上最年少25歳で上場。成功報酬モデルで人材サイト業界に風穴をあける 株式会社リブセンス 代表取締役社長 村上 太一　 (2013年4月取材)

価値観

【村上】

創業時はどんな社名にしようかとメンバーと考えている中で、いろんな企業名が出てきた中で、私がふと「生きる意味だよ」と。この会社をなぜやるかというと、私たちの生きる意味は、会社をやって世の中に価値を提供していく事だからという思いで、深く考えて出したというより、自然と出てきたというのが、本音のところかもしれません。私自身どうして会社をやるのかと、私自身の生きる意味というのはここでリブセンスであり、あとはここで働く人の生きる意味というのも、この会社を通じて価値を提供していけること、そういうふうなものになればいいな、という思いで社名を付けました。

【村上】

当社は「当たり前を発明しよう」というビジョンを掲げておりまして、会社をやるからには誰もが利用するような、誰もが日常的に当たり前に使うような、そんなサービスを作りたいという思いでこのビジョンを掲げています。イメージしていただくと良いかもしれませんが、例えば昔は宅急便などもなかった時代、クロネコヤマトさんが宅急便というサービスを通じて、新しい当たり前を作ったり、最近では、みなさんスマートフォンをお使いになるのが当たり前ですが、これに関してもアップル社が作ったり、新たな当たり前を作っていく企業というのはあるかなと、考えました。そういった企業の一つにリブセンスという会社がなれればなと、思っています。当たり前を発明するために大切な要素ということで、実はロゴにもその思いを込めています。当社のロゴには二つのシンボルが隠れていまして、一つは「はてなマーク」。はてなが逆さまになったようなマークがロゴに隠れているのですが、当たり前を作るために何が大切かと思ったとき、日常的に今当たり前だと思われているものを、もっといい方法はないかな？と疑ってみる。そんな視点が大切だろうと思います。当社においては、例えば、今までは掲載するとお金がかかるのが当たり前だという世界を、成功報酬型と、採用ができてはじめて費用を頂くというビジネスモデルを考えられたのも、そういうはてなの視点、疑問を持つという視点からなのかなと思っています。

【村上】

もう一つ隠れているシンボルがしずくです。「雨垂れ石を穿つ」という言葉があるように、しずくも日々、垂れ続けると石に穴があく。そのような形の思い、日々考えたアイデアというのは、徹底的に広げていく、徹底的に改善していくという視点が当たり前を産むのかなと思っています。例えば、スマートフォンでは、以前同じような小型の端末、ザウルスなど、スマートフォンのうようないろいろな機種が出てきた中でも、なかなか当たり前にはなっていなかった。それなのにアップル社がスマートフォンやiPhoneを作って当たり前になった。この違いはなにかと考えた時に、今言った「スマートフォンを」のそのしずくの部分の精神、徹底的に広げていく、徹底的に改善する、そのような視点がないと、当たり前はつくれないのかなと思っています。当社に関してもアイデアで掲載でお金を払うか、成功報酬、採用でお金をいただくというアイデアはもちろんあるのですが、アイデアだけだと、当たり前というのは作れなくて、それを徹底的に広げていく「雨だれ石を穿つ」の精神、それが新たな当たり前を産んでいくのかなと考えています。現在、当社のサービス、成功報酬お祝い金というサービス、これと同じようなビジネスモデルが今まで１００社近くがを出しているのですが、はてなの部分、発想だけではなくて、徹底的に広げていく、徹底的に改善していくという視点があるので、現在の当社があるのかなと思っています。エントランスにもオブジェでしずくがたれ続ける、そんなオブジェを作ってですね、言葉を掲げるだけではダメで、しっかりと社員に浸透していく、思いを表現していくというのは大切だなというので、あのオブジェを作ってしまいました。

【村上】

移転は２０１３年の１月に引っ越しを行って、まだ３ヶ月ちょっとしか経っていません。新築のオフィスに引っ越して、今回は目黒に越したのですけど、以前は渋谷だったのですが、渋谷の物件を探したのですがどうしても２フロアになってしまうのです。当社はまだまだ従業員も少ないので１フロアでいいなと思いまして、何か１フロアでいたいなと、１フロアを大切にしたいなという思いがあったので、１フロアという基準で探すと渋谷にはなくて、目黒に引っ越すことになりました。