Vol.3 医療経営について
医療経営について
【荒井】
医療の経営をしようと思ったら、医療をやっていないと駄目なんですよ。もし僕が治療を一切やってないで、週5日経営だけをやっていたら、やっぱり現場の感覚とか治療の良し悪しとか、いい材料とかいろんなことの感覚が薄れてきて、経営的に素晴らしい能力を持っている方は巨万といますから。そういう方がやってもいいと話になちゃいますよね。ただそうじゃないのは僕は材料とか道具とかいろんなコンピューターとか実際に使ってみて。患者さんに対してもやってみて、その中から一番良いステップバイステップを書いて出していけるので、他業種の経営者のみなさんとかコンサルタントの方がいるんですけど。そういう方が書けないところまで。書くことができるというのはあります。
【聞き手】
著書として出されていたブルーオーシャン経営という本もそういう内容なんですよね。現場にいらっしゃるからこそはじめてわかることと言うか。
【荒井】
そうですね。これはもうどうにもならないですね。やり続けるしかないですね。
【聞き手】
じゃあ生涯現役で。
【荒井】
生涯現役ですね。
【聞き手】
医師であり続けながら、経営をされる。
【荒井】
そうですね。辞めるという選択肢は基本的にはないと思います。
【聞き手】
ちなみにあちらの本の内容からすると、この歯科医療以外にも、歯科クリニック経営以外でも、ほかでも通用するんじゃないかと思っていたんですけど。
【荒井】
やり方ですか、通用するんじゃないですかね。だけどまあ、例えば眼科とか獣医さんとか、医科の他の所にも通用するんじゃないかといわれます、通用すると思うんですけど、私はもちろん獣医の世界は分かりませんし、眼科皮膚科の世界は分からないので、治療内容に絡む部分は一切書けないですよね。そうすると、普段社労士さんとか、税理士さんとかが書くような一般論しか書けなくなっちゃう。やっぱり歯科のマニュアルは、歯科医師が書いて初めていろいろとマニュアルと横のつながりとか縦の繋がりが充実してくるんで、全体のやり方は通用するかもしれないんですけど。じゃあ私が他の診療科目を書けるかといったら、それはちょっと書けないかもしれないですね。
【聞き手】
ちなみにこれは大変だなと一番も思われるところはなんですか。
【荒井】
経営ですか。これは全国の社長さんとかと同じじゃないですか。人じゃないですか。
【聞き手】
そんなに目をかけても、それこそ性格とか同じような気持ちになってくれないとか。育たないとか。
【荒井】
よくいいますけど。他人と過去は変えられないと言って、変えられるのは自分だけと言いますけど。本当にそうだと思ってますから、何かで元々あった考え方を変えるというのがそもそも考えていないんですよ。ただ、まだ知らないことを教えるときは自分の知らないことを教えることで、自分に近い価値観にしようと思いますけど。そこまでで僕と出会うまでで、できていた価値観を変えると思うと疲れちゃいますよね。このスタッフ、ドクターに対して、どういうアプローチが適材適所なのか、それに対してこっちが変わるならどう変わればいいかとか。そっちを考えちゃいますね。自分が変わる方が楽ですからね。対応を変える方が。
【聞き手】
確かに人ってなかなか変えられないですね。
【荒井】
ある一定のルール設定は必要ですよ。みんなでやっていくので、全員がハッピーな状態はなくて、でもなるべく一般の社会に近いルール設定で、医療ですけど。全員がなるべくきちんとした共通認識が持てるように考えていますけど。人はみんないろんな環境で育ってますから、全然ばらばらですので、共通言語を探しに行った方が早いですね。僕が。
経営者プロフィール
氏名 | 荒井 昌海 |
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役職 | 前理事長 |
会社概要
社名 | 医療法人社団 翔舞会 |
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本社所在地 | 東京都品川区北品川1-1-15 北品川21ビル3F |
設立 | 2004 |
業種分類 | その他 |
代表者名 |
荒井 昌海
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従業員数 | 160名 |
WEBサイト | http://ms-dental.com/ |
事業概要 | 一般歯科 , 小児歯科 , 矯正歯科 , 審美歯科 ,歯周歯科 , インプラント , ホワイトニング |