Vol.4 進化するゼブラの商品開発
進化するゼブラの商品開発
【聞き手】
石川社長の時代に大ヒットした商品というのは。
【石川】
一番のヒットは、CADDYと言ってカード型の筆記具、クレジットカードサイズの中に、シャープとボールペンと替え芯が入ったセット文具、あれは相当売れましたね。
【聞き手】
見た事あります。
【石川】
はい、あれは昭和63年ぐらい、平成になる前だったと思うんですけど、その後いくつかヒット商品を出したんですけど、やっぱり後がきついんですよね、出すのはいいんですけど、売れなくなった時に次がないと、経営的にはやっぱり相当厳しい状況になるというのが、よく勉強になりましたよね。だから今はあんまりヒットするのを作るなと。
【聞き手】
なるほど、程々に息の長い商品を。
【石川】
そういうふうに言ってますけどね。
【聞き手】
私、マッキーにすごくお世話になって、これも御社のヒット作の一つだと思うんですけども、水溶性のマジックで、水で消せるんですよね。
【石川】
当社の基幹ブランドですから、今までは油性のイメージで、実際そういうの出す時は抵抗あったんですよね、社内で、マッキーって消えないのに、消えるの変でしょってみたいなのはあったんですけど、とにかくそれよりも、ブランドを大切にしようという事で、マッキーシリーズを5、6年かけてずっと充実させてきてます。
【聞き手】
私達の若い頃にはなかったようなものがどんどん出てるわけですよね。
【石川】
こういった小物ですけど、技術的に相当進化していてですね、インクも多種多様性を持ってきました。インクの材料も、化学、薬品関係あるいは清涼顔料も進化してきて、今で出来なかったようなインクが出来るようになっていることも大きいんですよね。
【聞き手】
最近色々なメディアにも取り上げられています、もう折れないっていう、芯が折れないというシャープペンシルもすごいですよね。
【石川】
そうですね、これはさっき言った良い実例で、会社サイドでうちはシャープ弱いし、何か特徴があるシャープが欲しいねって言って、そのまま研究室に偶々僕がいる時に、折れないシャープって良くない?って言う話をしたら、ありますよってスッて出てきたんですよ、えっいいじゃんこれって、これの原型が出て来たんですよ。なんでこれ早くやらないんだと言ったら、実際こういうのどうなのか社内で揉めてるって言うんですよね。もういいから1年でこれ商品化しろって言ってそれで急遽商品化してやったんですけども。お客さん使ってくれてる方がどんな所イラッとしているのか、どんな所に不満を持ってるのか、自分が1ユーザーとして考えたら、やっぱり折れる事だよねって、単純に自分か良いか悪いかで、そこからスタートしますね、発想は。
経営者プロフィール
氏名 | 石川 真一 |
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役職 | 取締役会長 |
生年月日 | 1951年11月10日 |
会社概要
社名 | ゼブラ株式会社 |
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本社所在地 | 東京都新宿区東五軒町2-9 |
設立 | 1897 |
業種分類 | その他の製造業 |
代表者名 |
石川 真一
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従業員数 | 2,121名(2024年3月時点グループ計) |
WEBサイト | http://www.zebra.co.jp/ |
事業概要 | ボールペン・シャープペン・マーカーなど各種筆記具の開発・製造・販売 |