クオンタムバイオシステムズ株式会社 ~DNA解析を1000倍のスピード、100分の1のコストで実現する装置を開発中のベンチャー~

Vol.2 研究者から自らビジネスの道へ

クオンタムバイオシステムズ株式会社 代表取締役社長兼CEO 本蔵 俊彦 (2016年1月取材)

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―研究者から自らビジネスの道へ―

【本蔵】

私は東京生まれ東京育ちでございまして、父は自身の専門家として大学の教授をしております。両親と弟、4人家族で、公務員住宅に住む、極めて一般的な家庭と言っていいのではないかと思っています。

やはり高校から大学に行く時、将来の進路を考えますよね。私がその当時、色々考えていたのが、人生限られた時間しかないので、職業を選び自分の進路を決めていくのであれば、その時代だからこそ最もエキサイティングなことができる、そういう役割を担いたいとぼんやりと考えていたわけです。

ただ何がこの時代だからこそ最もエキサイティングなのかというのは、高校の時だけではなかなか分からなかったんですよね。ただそんな時にひとつの本を読みまして、ノーベル賞を取った利根川進氏と立花隆氏、ジャーナリストの方の対談で、『精神と物質-分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか』という本がございまして、それは非常に刺激的な本でした。それを読んで、今後50年から100年は分子生物学といいますか、ライフサイエンスの時代だということをその当時の、高校生の立場で確信をしたわけです。 これに携わりたいということで、ライフサイエンスの研究者になりたいと思いまして、東京大学で理系を選び、将来の研究者になるための努力をしようと思っていました。結果として大学のゲノムの研究関連の研究室の助手、今でいう助教授として、晴れて研究者になりました。

例えば私がゲノムの研究の結果を学会で、特に海外の学会で色々議論しますと、この研究はどういう事業につながるのか、ですとか、今どういう企業さんと話をしているか、ですとか、資財はどうなっているのか、ですとか、研究をビジネスにつなげようと思っているブリッジのような役割に人が学会にたくさんいるんですね。これは日本にはなかなかいないタイプの方達で、こんな人たちがいるのかと。こんな形で、サイエンスに携わる立場もあるのかと思いました。必ずしも研究者として、狭い領域を一生かけて深掘りするのではなくて、同じインパクトを出すのであれば、研究を事業にする、そのつなぐ役をすることによって、実はそのほうが本当の意味でのインパクトのある時間の使い方をしているのではないかと思ったのがきっかけです。

日本に帰って色々見てみますと、どうやら証券会社は債務手票は読めなくとも、技術の目利きができそうな、例えばゲノムだったり、最先端のバイオの技術だったり、そういうような知識があって、勢いのある若手を募集しているということを知りまして、そこに応募してみたというのが転換点です。ですから立場は変わりましたけども、やりたいこと自体は変わっていないと。その時点で深掘りをするのではなくて、そのヒトゲノムプロジェクトのような国際間の非常に多くの資金を使って、様々な人を束ねながら何かを成し遂げていく、結局はプロジェクトをマネージしていくリーダーですね。それこそが非常にエキサイティングではないかなと。視点が少し変わったことが、研究者から飛び出して証券会社のバイオ分野のアナリストになったきっかけです。

社長プロフィール

President's profile
氏名 本蔵 俊彦
役職 代表取締役社長兼CEO

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