クオンタムバイオシステムズ株式会社 ~DNA解析を1000倍のスピード、100分の1のコストで実現する装置を開発中のベンチャー~

Vol.3 成功するベンチャーの条件と第二の選択

クオンタムバイオシステムズ株式会社 代表取締役社長兼CEO 本蔵 俊彦 (2016年1月取材)

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―成功するベンチャーの条件と第二の選択―

【本蔵】

どういう会社が、本当に価値があって、場合によっては上場につながりそうなのかと。そういうものを評価するチームに入ることもございまして、ある意味私がやりたかったことができた時代ですね。ただ、そういうことをやっていると、上手くいくベンチャーと、上手くいかないバイオベンチャーが、バイオベンチャーに限らずライフサイエンスベンチャーの違いがだんだん分かってくるんですね。そこで気づいたのは、技術が良くてもそれを育てる組織が良くなければ技術だけでは花が咲かないということです。これをすごく多くの事例で学びました。リーダーシップの経験とスキル、そこ、がバイオベンチャーが、もしくは良い技術が社会に与えるインパクトの鍵だと思いました。

自分がもしも将来そういう役割に立ちたいのであれば、やはりマネジメント経験、リーダーシップ経験は必須だろうと。アナリストというのは一匹狼というものがありまして、チームを率いるのではなくて、個人で動くのです。かつ当事者ではなくて評価をする役割ですので、勉強にはなりますし面白いんですけども、そもそも自分が本来やりたいこととは少し違うわけですよ。ですので、マネジメント経験、リーダーシップ経験、これを学ぶにはどうすればいいかということで、色々考えたのがいくつかありまして、例えばバイオであれば製薬企業に入って、昇進してマネジメントまでいけば、そういう経験が積めますけども、一体そうやるには何年かかるのだと思いました。

ではもっと違った立場の職業もあるのではないかと思ったので、あるバイオに関する部署かもしくはコンサルティングで、特にライフサイエンスのコンサルティングで様々な製薬、バイオサイエンス企業の意思決定をサポートし、かつプロジェクトマネジメントをし、それを短期間でやれる、そういう会社として「マッキンゼー」の外資系の会社、コンサルティングファームが自分の目標が達成できるということが学べる良い場ではないかと思いまして、若干迷った上でマッキンゼーに行ってみようと思いました。そういうことで転職をしたことが、もう一つ大きな転機になると思います。

マッキンゼーからとても多くのことを学びました。一番学びが多かったのは、リーダーシップの取り方です。これは別にマッキンゼーが、リーダーシップが取れるだけではなくて、クライアントとなる企業の中で、非常に優秀な方々がリーダーシップを取って、会社を変革していくわけですよ。コンサルティングファームはそれをサポートしていくわけですけど、そういうリーダーシップ、もしくは会社の変革、それを目の当たりにする経験というのはなかなかないわけですし、意思決定の場に立ち会いますので、非常に勉強になりました。あとは国際間、グローバルに人を集めて、多種多様なバックグランドの人をマネジメントしていくと。長い目で見るとマネージャーというふうになっていくわけで、今度は海外のメンバーを自分が本当にマネジメントしていかなければならない。そこの経験と自信ですね。

自信というのはプロジェクトマネジメントができる、リーダーシップを知っているという自信だけではなくて、未知の問題にぶち当たった時に、解決できるだろうというその根拠が、未知の問題なので根拠はないのです。解決できるかわからないわけです。ただ、しっかりとした人たちが集まっていると、必ず問題が解決できるんですね。そういう自信をマッキンゼーから学びました。あともう1つ、話していて思い出したのが成長する自信ですね。これがもしかしたらマッキンゼーから学んだ一番大きなものかもしれません。つまり時間を経て、こういう会社を立ち上げていくことになりますけど、立ち上げる時点で自分が社長として、グローバルなチームの社長として、十分なスキルと経験を持っているのかと自答すると、絶対に十分だと言いきれないはずだと個人的にはそう思っています。

ただ、その十分になるまで待っていては、時間だけが立つだけで何もできないわけですね。ですので、背中を押されて踏み出した一歩というのは、やはりこう問題があっても、解決してきた自信と、今後も解決できる自信ですね。そうすることによって成長や、自分が成長し続ける自信、それがマッキンゼーで学んだ一番大きなものだったのではないかというふうに思います。

社長プロフィール

President's profile
氏名 本蔵 俊彦
役職 代表取締役社長兼CEO

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