株式会社ゼットン ~飲食業界の雄が打つ、成長を加速させるための次の一手とは~

Vol.3 失敗を乗り越えるためにとった行動

株式会社ゼットン 代表取締役社長 鈴木 伸典 (2016年9月取材)

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―失敗を乗り越えるためにとった行動―

【聞き手】

オペレーションやコンセプトや人材の教育など、そのようなものも一つ一つやっていかないといけないというので、大変だったのではありませんか。

【鈴木】

そうですね。やはり物件の設計も違えば、物件のコンセプトも違って、そこから繰り広げられる業態から結びつくオペレーションも違います。当然、そこに作らなければいけないシステムも違います。そういうことがいかに大切なのかということが分かっていなかったのです。ただ、運営というものを少しずつ分かっていったときに、すごくこの世界が面白く感じたのと同時に、ゼットンがつくっているものに対しての可能性というものをすごく感じたのです。それは、自分の部下や後輩の人たちがどんどん育ってきているということも含めてなのですが。僕はやはり自分で事業を興すということに対して、すごく貪欲だったと思いますし、どこかのタイミングでスピンアウトして自分で事業を興そうということをずっと考えていたのですが、一方で、自分のゼットンでの仕事への本気度が増せば増すほど、自分のチームがどんどんできあがっていって、大事な後輩が何人も何人も頭角を現してくるわけです。そうなったときに、ちょっと待てよと。自分は自分の力をつけて起業するために日々頑張ろうと覚醒した自分がいて、仕事がすごく楽しいと思ってやっているのですが、自分で起業をするということに対して全然イメージがつかなくなっていったのです。あるとき、稲本が僕にある一言を言ったのです。

【聞き手】

どんな一言だったのでしょう?

【鈴木】

「お前、独立するとか店を持つとか、そんなちっぽけな話じゃなくて、俺からゼットンを乗っ取ってやるというぐらいのことを、俺は言ってほしかったな」と僕に言ったのです。僕はそのときにドキッとしたのです。僕はこれだと思ったのです。僕はもう二度とゼットンを辞めるなんていうことを言わないし、思わないし、そんなことを感じる間があるのだったら、ゼットンを大きくして、今、頭角を現してきたこいつらにどんどんチャンスを与えて、自分もどんどん上へと、ものすごく強いゼットンをつくってやろう。それが僕の使命だし、この稲本と、この業界で出世するためにはこんなやり方があったのだということを、風穴を開けてやろうと思いました。稲本がものづくりの人であれば、僕はものを動かすというか。

【聞き手】

仕組みをつくられたりといったことでしょうか?

【鈴木】

そうです。オペレーションしていくプロになろう。そこに対して、役割分担というものを徹底して行えば、ゼットンは絶対に伸びると思ったのです。

【聞き手】

これまでやってこられた中で、ビジネスとしてここは少し大変だったなというふうに振り返って思われるような、そういうことはありますか。

【鈴木】

2000年の6月に出したお店が初めての大失敗だったのです。

【聞き手】

そうなのですか。

【鈴木】

それまでは、本当に順調に名古屋の飲食業界のヒットメーカーみたいでした。

【聞き手】

名古屋でも誰もが注目する、飛ぶ鳥を落とす勢いで伸びていらっしゃる会社でしたね。

【鈴木】

そんな起業から5年になったのですが、そのお店をオープンして半年後ぐらいで閉じようとなったときに、当時の店長と稲本と集まって、社長室で話をしたのです。そのときに、きっと稲本は、もうこのお店は失敗だったから辞めようと言いたかったと思うのです。でも、それを少しずつ企業への第一歩を踏み出すぐらいの大きさぐらいになってきたタイミングだったので、稲本がそれを言うのではなくて、そこに携わっている人たちが議論をくみかわして、その結論を稲本に提言するということが必要だったタイミングなのではないかと思うのです。お店を1軒なくすということを怖くて言えなかったのです。そのときに稲本が、「ダメだと思っているものをなぜダメだと言えないんだ」と。僕はそのときに、言えるわけがないじゃないか、と正直思ったのですが、これを言えないと、自分がやりたいことをこれからできないなと思ったのです。これがないと、僕がこのあと自分が本気でやろうと思っていたことを、稲本といきなり対等にはなれないかもしれないけれども、対等になるための第一歩を踏み出せない。あれはすごく1個目のゼットンの経営危機、そこに対しての自分の関わり方、そこに対してのとある一日、その会議というのは、自分にとってのすごく大きな会議でしたし、すごく大きな一日だったかなと思います。

社長プロフィール

President's profile
氏名 鈴木 伸典
役職 代表取締役社長
生年月日 1971年10月23日

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