株式会社エスエルディー 食×音楽×アートが鍵-時代を掴むコンテンツ戦略とは? 株式会社エスエルディー 元取締役会長 青野 玄  (2017年4月取材)

Vol.3 人を楽しませる事業づくり

インタビュー内容

―人を楽しませる言葉づくり―

【青野】

当社、一番今のメインは飲食店舗の直営展開になっています。ただ、創業時もそうですし、今も、別に飲食事業を伸ばしていくという会社だと思ってこの会社をやってるわけではなくて、たまたま最初の成長基軸が直営の飲食店舗展開であったというふうに捉えています。ですので、もともと創業時も先ほどの通り音楽事業から始めておりますし、今も飲食直営事業よりは成長角度は少し劣りますが、今でも音楽事業はこの創業12年の間に少しずつ成長してきておりますので、今後はこの音楽ももちろん、あとは今のメインである飲食、そしてそれ以外も色々なエンターテインメント、ライフスタイルを提案していきたいというところをもともと志していますが、まだまだですね。90%が飲食事業ですので、語るだけではなくて実態を伴って領域を広げていきたいと考えています。

本当に今は色々な種となる事業は実績も含めて存在しますが、今後の幹になるような事業は、正直模索してるところです。種の事業を全部幹に育てるというのは、なかなか実現性に欠けると思っていますので、やはり選択と集中という意味で、2年ほど前に上場も果たした上で、どこにフォーカスを当てて、本気でそこを伸ばしていくかということを、まさに今判断するタイミングに来ているなと思っています。

当社には、今70店舗程度の直営店舗があるのですが、直営事業の運営方針としてもトップダウン型のいわゆるチェーン展開ではなくて、全員参加型の現場主導の、例えばメニューづくりやブランドづくりを行っています。ですので、短期的には非常に負荷が大きい面があるのですが、その分非常にフレキシブルで大規模なスクラップアンドビルドを行わず、同じブランドがマイナーチェンジを常に繰り返す中で、長期的にニーズに寄り添っていけるというメリットがあります。それと同時に、そこで色々なコンテンツとして、例えばメニューにおいても新しく人材を採用したり、コストをかけずとも直営事業の展開をしたりするだけで自動的に数千メニューのレシピが毎年生まれている状況です。

そちらを例えば他社様やメーカー様との協業で、メニューのプロデュースなどの事業としても一部活用していますが、独自のメディアとしてそのコンテンツを活用し、メディアの価値を高めて今後それを事業化するということで、今まだ5ヶ月ですけども、立ち上げたのが『CookMe』という事業になります。

(上場を意識したのは)本当に意識だけですが、3店舗4店舗くらいの出店数で社員が10人、15人くらいの段階で意識し始めました。その理由としては、せっかく起業した以上、上場した方がいいとか、その方が儲かるとか格好いいとか、あとは成長性があるとかと言うことでは全くなく、たった10人15人とは言え、責任の重さを感じたんです。その人たちのある意味人生を、途中で退職してしまう場合もありますが、そうでなければ人生のかなりの部分を背負っているという風に感じたのと、本人たちだけではなく、ご家族に対しての影響も非常に大きい。そういう責任のある立場だなと感じたときに、やはり会社をここから当然ながら少しずつでも成長させていく上では、プライベートカンパニーよりも、パブリックカンパニーを目指すべきではないかと、少し正論っぽいですが、本気で思いました。その後、上場するにはどうしたらいいんだろうというのをそこから調べ始めたり、税理士さん、会計士さんのネットワークを辿りながらサポートしてくれるメンバーを探したりということに移っていきました。


経営者プロフィール

氏名 青野 玄
役職 元取締役会長

会社概要

社名 株式会社エスエルディー
本社所在地 東京都渋谷区神南1-20-2 第一清水ビル
設立 2004
業種分類 サービス業
代表者名 青野 玄
従業員数 278 名
WEBサイト http://www.sld-inc.com/index.html
事業概要 飲食サービスやコンテンツ企画サービスを展開
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