Vol.1 信じた道を進む
―信じた道を進む―
【青野】
今では覚えていませんが、10歳の時に自分で中学受験したいと、なので塾に通わせてくれと言ったみたいです。それで、どういう中学があってとか、中学受験が大変なのかどうかもあまりわかっていなかったのですが、とりあえず地元の中学ではないところに行きたいなというところから中学受験を志すということに急遽なったのを覚えています。そこから塾に行く中で、たまたまこの辺の学校までなんとか目指せるかなという目標を持ちまして、合格したところがあったので、そちらの学校に入学しました。ですので、中学1年生から親元を離れて寮生活という形で行くことになりました。
固定概念みたいなものがすごく嫌いなタイプだったので、むやみに反発するというわけではないのですが、仮に王道があったとしても一旦ゼロから考えて本当にそっちに向かうべきなのかなという発想は、割と今もあるのですが、当時から振り返ってみても持っていたなと思います。なので、比較的進学校だったのですが、なぜ大学に行かなければならないのかというところから考えました。高校出てすぐに働くというパターンや、その時に選べる仕事やその先の描けるビジョン(を考えたほか)、専門学校だったらどうなのかなど、大学もいわゆる偏差値が高ければ高いほどいいわけではなくて、色々な学部や周辺環境や地域など、どこに行くのが自分にとって良いのだろうということをゼロから考えました。専門学校であったりとかも、よく知らないので一度見てみたいと思って色々な資料も取り寄せてみました。その結果たまたま選んだのが、大学ではあったのですが、芸術系の分野に近い学部を選びました。私が通っていた高校からだとなかなか選ぶ人がいない学部だったのですが、私としてはそこがベストだと思いまして、第一志望にそこを掲げて、なんとか受かることができて横浜のそちらの大学に進みました。
全て整理がついていたわけではないのですが、なんとなく縛られた社会人になりたくないという漠然とした思いがあって、一番簡単なイメージとしてはスーツを着たくないというのがありました。スーツを着なければいいかというとやはりそうではなくて、その背景にはどういう仕事がしたいかということを色々と想像していくと、芸術というと少し高尚ですが、エンターテインメントとか、当時だとクリエイティブとかデザインとか、そういうキーワードが割と自分の中で刺さっていて、どちらかというとそちらに行けるような学校や学部を探したいという結論に至りました。大学に入ったからといって、ただ単に大学のカリキュラムに沿って行けばいいかというとそうではないのかなという、ひねくれた考えもあったんですが。大学は自分でカリキュラムを選ぶスタイルですし、特に私が進んだ学部はその自由度が非常に高く、選べるカリキュラムにも幅あり、小さい学部の中でもかなり専門領域が分かれるようなところでした。
最初は幅広い色々な事業やゼミに触れてみて、そういう中から自分が好きなことを探している時期だったのと、当時から今の仕事に繋がりますが、1つは飲食店でアルバイトを始めて、比較的力を入れてというほどではないですが、頑張ってやっていたのと、もう1つは音楽ですね。それも非常に好きだったので、色々なイベントやコンサートに行ったりとか、あとは自分たちでそういうものを企画したりということを主に4年間やって過ごしました。いわゆる一流企業に行くのが幸せとは限らない、それが一番やりがいのあることとも限らないと思ったので、またゼロから考えました。
大学を出たからとか国立を出たからとかは置いておいて、今から自分が一番やるべきことは何かなと考えました。その中で、もちろん将来性とかその会社に入ると得られる環境や、チャレンジできることなど、重視するべき指標はあると思うのですが、私は色々と検討した中で、自分が好きなことに携わりたいというのが1番だなという結論に至りました。そのためにはお給料はゼロでいいというわけではないのですが、1番はやはり、自分が好きなことに携わりたいという結論に大学3年、4年の時に至り、自分が好きなことは何だろうと考え始めました。そうするとすぐに考え至ったのは、もともとやっていた外食、飲食と音楽でした。ですので、その2つの業界に絞って就活を始めました。
経営者プロフィール
氏名 | 青野 玄 |
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役職 | 元取締役会長 |
会社概要
社名 | 株式会社エスエルディー |
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本社所在地 | 東京都港区芝4-1-23 三田NNビル |
設立 | 2004 |
業種分類 | サービス業 |
代表者名 |
青野 玄
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従業員数 | 909名 |
WEBサイト | http://www.sld-inc.com/index.html |
事業概要 | 飲食サービスやコンテンツ企画サービスを展開 |