アソビュー株式会社 ~“遊び”で人生に豊かさを。『asoview!』快進撃の裏側~

Vol.2 “モノ”より“コト”を伝える

アソビュー株式会社 代表取締役社長 山野 智久 (2017年6月取材)

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―“モノ”より“コト”を伝える―

【山野】

私は千葉県松戸市出身なのですが、隣町に柏というところがありました。高校生くらいまでは皆柏で買い物をするのですが、大学生になると常磐線各駅停車・千代田線で明治神宮前・原宿まで行き、原宿と渋谷を回遊するという生態系になっていきました。しかし、実は柏という町は「ウラカシ」ブームを手がけ、その中心にいたのですね。良いセレクトショップがあったり、東京で独立する際に柏を選択されるオーナーの方が多かったです。私は当時たまたま柏でアルバイトをしていたので、そうした情報を知っていたのですよね。

週末になると柏で買い物をして一軒家のカフェで時間を過ごしていたのですが、その一方で地元の友人は相変わらず常磐線各駅停車・千代田線で明治神宮前・原宿に行っている、という状況でした。そこで地元の友人に「柏にも結構イケてるお店あるよ」といって具体的に紹介すると、皆行くのです。その様子を見て、これは情報流通に課題がある、と感じました。

地元に近い隣町に素敵なお店がたくさんあるにも関わらず、それを知らないがためにわざわざ長時間かけて都内に繰り出している。そんな中で、その素敵なお店を皆に知ってもらうことができれば、自分たちの住んでいる町が面白いことになるのではないか、という思いと、柏でアルバイトをしてサービスを提供していた自らの立場から見ても、同じコミュニティの方々も町を盛り上げたい、若者に来てほしいというニーズがあったので、この2つ、すなわち若者と店舗を繋げることができれば面白い、と感じました。

その情報流通の課題を解決するのが、当時ビジネスモデルとして登場したばかりだったフリーペーパーだと考えました。自分がビジネスシーンで成長していく準備のために、自らビジネスをやりたいという思いは元々あったので、自分たちのコミュニティの中で活かせると思いフリーペーパーを立ち上げました。

最初のスタートラインで大変なことがありました。様々な町でフリーペーパーを発行しているという情報を聞きつけると、フリーペーパーを配るお手伝いをする代わりにその製造に密着し、ノウハウを学んでいました。そこで、名刺と企画書が必要だということが分かりインターネットで調べると、名刺はフリーソフトでつくれるということでした。企画書についてはよく分からなかったのですが、こういうフリーペーパーをつくるという紹介文のようなものがあれば良いと思い、Wordで作成した企画書を印刷してお店に持っていきました。しかし、最初に行ったお店で名刺を破られました。名刺と企画書を持っていけばフリーペーパーがつくれると思っていたので、何故名刺を破られたのか分からず驚きました。今でも印象に残る衝撃的な出来事でしたね。

当時は大手企業さんが「フリーペーパー=クーポン」のような形で展開していたのですが、私自身クーポンというものにそこまで情念を燃やすようなタイプではなかったので、そういったものよりもストーリーなどのクリエイティブな要素に人は惹きつけられるのではないか、と考えていました。ですから、お店を掲載するにあたってクーポン情報よりも店のこだわり、ストーリーを掲載したり、紙面のデザインでお店の魅力を伝えられるようにしていました。そうすると、読者の反響やショップの方々からの掲載依頼も増え、立ち上げてからは順調に成長することができたと思います。

最も大きな事としては、世紀の大震災と言われるスマトラ沖地震がありましたが、その際も震災発生から1週間ほどで現地に赴き、実際に町としてできることは何かということを考える企画をつくって、実際に現地を取材することもしながら時流と町を深く取り上げる、という企画も行っていました。その企画は面白いという声を多く頂き、一定のファンも付き始めて、全国の主要な新聞からは全て取材を受け、取り上げていただきました。

社長プロフィール

President's profile
氏名 山野 智久
役職 代表取締役社長

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