株式会社エアウィーヴ ~睡眠の質を高める“魔法の寝具”『エアウィーヴ』開発秘話~

Vol.2 父親の“相”を保つために

株式会社エアウィーヴ 代表取締役会長兼社長 高岡 本州 (2017年9月取材)

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―父親の“相”を保つために―

【ナレーター】

留学から帰国後、父親が経営する日本高圧電気に勤務。高岡は当時をこう振り返った。

【高岡】

世界最先端のところで学んで、戻ってきて父親の会社に入社しました。父親の会社は、父が創しました。父は大学を出ずに、自分でゼロから苦学して始めたんです。

【聞き手】

叩き上げで会社をつくられたわけですね。

【高岡】

はい。人間的にも非常に厳しい人で、もちろんそれは尊敬していますが、会社に入ってみるとやはりワンマン帝国なんですね。開発に配属されたのですが、古いタイプの考え方でモノをつくっていました。慶応でビジネススクールに行ったこちらからすると、色々な面から見ても「こんな人事体制を取っていたらまずい」とか「マーケティングが全然ない」など、様々な綻びが見えるわけです。ですから最初は大変でしたね。

【ナレーター】

度々、父親と衝突することがあったと語る高岡。しかし、ある言葉の意味を知ってから、関係は良好になっていったという。

【高岡】

吉行淳之介のあるエッセイだったでしょうか、それを見ていたら「相続」という言葉が出てきました。「事業継承」、「相続」。そして、そこに確か書いてあったかと思うのですが、「相続」という言葉について、“相”の“相”は、“人相”の“相”なんですよね。だから、“人相”の“相”を継ぐので、「相続」、「事業継承」というのは「親の顔を継げ」と書いてあった気がするんです。だから親の顔で、右と左色々あって、気に入らない顔もありますが、それを継ぐのが相続する人間の役割だと。だから顔を潰してはいけない。つまり、父のやってきたことを否定してはいけないのだと。「そうか」とふっと思いました。だったら、「まあ、しばらくあまり喧嘩をせずに、自分の本分の分(をやっていこう)」と。

僕は当時、新規事業の部分には少し関与していましたが、実は日本高圧電気の製造部門の責任者をやっていました。新規事業で赤字ばかり出るので、製造部門の改革をずいぶんやらせてもらって、それで補填していったんですね。ですから、喧嘩する時は新規事業のことで喧嘩をするので、ここでエネルギーを使わずに、その製造業の中のコストダウンとか生産管理だとか色々なことにかなり力を入れていくようにしました。そうすると、(新規事業で)赤字が出ますけど、こっち(製造部門)で黒字出すということで、親父との関係も良くなりました。そうこうしていたら、32、3歳くらいで喧嘩をするのをやめて、35歳くらいになったら副社長をやれと言われ、37歳で社長を代わってくれましたね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 高岡 本州
役職 代表取締役会長兼社長

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