株式会社ぐるなび 5千万人以上のユーザー数を誇る、国内最大級の飲食店情報サイト『ぐるなび』を運営 株式会社ぐるなび 元代表取締役社長 久保 征一郎 

Vol.1 歴史

インタビュー内容

歴史

【久保】

もともと「ぐるなび」という事業はNKBという交通広告の会社の中で始めた事業なのです。NKBという会社は戦後すぐに出来たかなり歴史のある企業で、駅の中の広告を中心に積極的に事業展開している会社だったのです。

そういう中で昭和50年代の後半くらいから、パソコンやデータ通信が自由化されてNKBの滝社長、現在のぐるなびの会長ですけれども、駅をサインボードや看板としてだけではなくて、コンピューターや通信を使った情報発信基地にしていこうということで、いろいろな事業へ取り組み始めました。

私自身大きく2つの事業をやっていまして、1つは駅にはたくさん人が集まりますから、不特定多数の人に生活情報を提供していこうということで、専用の端末をつくりました。そこで例えば生活情報として求人情報や不動産の賃貸情報、ペンション情報等、そういうものを提供していたのです。

もう一つは特定多数のサービスとして、結婚するカップルのために専用のスペースを作って、結婚式場の情報、ハネムーンの情報を提供していたのです。

なぜ「ぐるなび」が飲食店の情報を始めたかというと、その当時、NKBには私をはじめとして、コンピューター通信の技術者が15人から20人くらいおりました。またその当時500くらいの2次会場(ほとんどレストランですが)とお付き合いがありました。それで飲食店の情報提供を始めたわけです。

それで「グルメナビゲーター」を短くして「ぐるなび」というふうにしました。それが1996年の6月ということです。

【久保】

前の会社でコンピューターというのを作ったり、開発する事業をやっておりまして、この事業は自分から見ると良い言葉ではありませんが、技術の切り売りという事業だったのです。この技術の切り売りをしている事業と言いますのは、当時は雨後のたけのこのようにありましたから、ものすごい競争があって、このような消耗戦のような事業をやっていても、この先大きな発展は望めないと思っていました。

さきほどの交通広告という会社が生活情報を発信していくという事業に興味を持って始めたのです。ところが実際にやってみるとなかなか難しくて、例えば広告事業でお金は入ってくるけれども、使うお金も大きくてなかなか利益が出ません。

メディアづくりが事業的にうまくいくかと言うと、10年間はかなり大変だったのです。そういう意味では自分的には、インターネットでこういう事業を進めていくことはもともとやって作ってみたいと思っていたので。

インターネットを使って食の情報の事業というものをぜひ確立したいなと、そんな思いで、メディアづくりの部分のリベンジという意識で取り組んできました。


経営者プロフィール

氏名 久保 征一郎
役職 元代表取締役社長
生年月日 1945年10月14日

会社概要

社名 株式会社ぐるなび
本社所在地 東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー11F
設立 1989
業種分類 サービス業
代表者名 久保 征一郎
従業員数 単体952名 連結1,012名(2024年6月30日現在)
WEBサイト https://www.gnavi.co.jp/
事業概要 パソコン・スマートフォン等による飲食店等の情報提供サービス、飲食店等の経営に関わる各種業務支援サービスの提供その他関連する事業
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