株式会社エー・ピーカンパニー ~『塚田農場』『四十八漁場』等150店舗以上を展開。急成長する外食企業~

Vol.2 価値観

株式会社エー・ピーカンパニー 代表取締役 社長 米山 久 (2012年10月取材)

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価値観

【米山】

会社なんて、きれい事だけでは立ち上がらないので、まずは売上・利益のためが全てじゃないですか。じゃあ、僕らも何で直接生産者の所へ行ったかというと、行政には「雇用を生みますよ」と建前では言ってたんですけど、その時は心から雇用を生むというよりも、どうにか生産者から直接安く仕入れて儲けるかという所。そんな発想からスタートしているっていう。それをやってくうちに、会社が10億、20億とかいっているうちに、最初だし「いい鶏をたくさん仕入れて、儲けるぞ」というようなところでやっていたのが、だんだん会社がフワフワしている、会社全体がまとまっていないなという、そういう空気を感じたんですね。もっと会社を大きくして、ゆくゆくは上場して、給料稼いで、みんなビッグになろうよみたいなところに、いまいち響いていないんです、みんな。会社をやりながら気付いてきたことというのは、売上・利益以外での社会貢献というか、利益と社会性のバランス。これが整っていないと、会社って心から意気に感じて動かないなということに何となく気付いてきた。最初は、何となく行政を動かすために「地域雇用です」なんて言ってやったことが、少しずつ雇用が生まれていって。そうしたら最初は委託農家さんが3農家だったのが、いつの間にか5農家、10農家、13農家と増えていって。我々がやっていることって、そうやって何となく本当の意味で、ただ単に良いものを安くと言って、儲けるだけじゃなくて。そういった第一次産業が衰退している中で、我々がやってきたことで、いつの間にか生産者が増えているとか。地方で働く場所がない中で、加工場も作っていましたから。地方で雇用が生まれていることによって、市長も含めて日南市の人たちが我々を歓迎してくれていると。我々が来て色々雇用を生んだり、農家さんの所得向上に繋がっていることに、凄い喜ばれていたということをちょっとずつ感じたんです。そこから僕らの事業というのは、ただ良いものを安く売って儲けるだけじゃなくて、こういった地方の活性化、第一次産業の活性化、地域の活性化に繋がっているんだぞということを社内に発信するようになってから、ものすごく一致団結してきたというか、会社がまとまってきた空気になってきたんです。そういった社会性のところが、実は最初はそんなことは考えていなかったのに、そこにビジネスモデルがリンクしていって。ただ単に接客をしたい人間だけではなくて、もっと食産業に深い意味合いを持ってやりたいという人間が集まってくるようになって。そういう良い人材を得られるようなビジネスモデルができ上がっていったんですよね。ミッションは自然にでき上がっていったというか、やはり三次産業の飲食だけを見ていたら、ミッションはでき上がらなかったと思うんですね。我々はこう定義している。食産業全般において優秀な人材は二次産業に集まりがちになってしまうんですね。メーカーであり、問屋であり、商社であり、いわゆる人気職種は二次産業に集中している。なので産業全般はどういう形になっていたかというと、優秀な人材が二次産業に集まってくるので、二次産業にチャリンチャリン、チャリンチャリン落ちる仕組みができ上がっていったんですね。つまりどういうことかというと、生産者は安く買いたたかれて、ここでチャリンチャリン、チャリンチャリン落ちていき、消費者、お客様が実は高く買わされている。我々は無駄を省いて、安く買いたたかれる生産者の所得をなるべく上げる。そして高く買わされているお客様にも、なるべくそういった企業努力をすることによって、良いものを安く提供するように努力していくという。食産業のあるべき姿は、ここだと思っているので。販売側だけでニコニコ良い接客をして、そこでも良い内装を作ったり、いい場所を確保して優位性を持つだけでは限界なんです。隣の店のお客さんを取った取られたみたいなところとか。我々は産業全体を見ているので、ここは全くのブルーオーシャンですね。こういう視点で見ている人があまりにも少なすぎるから。一次産業、二次産業、三次産業、自分の与えられた業界内での常識の範囲でしかものを考えていないと。ここはやはり我々のミッションに繋がっていった。一次産業、二次産業、三次産業、食産業全般を見るとやるべき課題、やるべきことというのが出てきて。従来の一般的な常識で考えていくと、高品質高価格、低品質低価格。我々が全般で考えることによって、高品質低価格まではいかなくても、高品質中価格。それが他との差別化に繋がっていくわけです。それは何となく良いものを安く仕入れようというところから始めたことが実はそこまで…そんなことは、最初は見ていなかったけども、違う業界を見たことによって我々は発見していったというのが、結果論としてはそうですね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 米山 久
役職 代表取締役 社長
生年月日 1970/11/9

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