株式会社アイスタイル 1,000万人が使う『@cosme』を基盤に化粧品・美容のマーケティングを支援 株式会社アイスタイル 代表取締役会長 CEO 吉松 徹郎  (2013年6月取材)

Vol.3 事業

インタビュー内容

事業

【吉松】

 @cosmeストアというのを実際にやっています。一番の目的はインターネットで人気になっているものが、本当のお店で売れるよということを証明したくて、実は@cosmeストアというものを始めたんです。ユーザーの声を集めて、人気の商品がランキングなり、なんなり見えてくれば、知らない間に勝手にみんなが評価するものが、どんどん実際のお店に並んでいくんだろうなと思っていたんです。思ってたんですけど、現実は違ったんです。全然並ばないんですね。

【吉松】

気づいたのは、お店の商品を仕入れている担当者のところに@cosmeのデータ、ランキングを届けてる人が誰もいないんですよね。いろいろなメーカーの営業マンの人が、この商品新しく出ましたとか、自分の商品を持っていくんですけども、@cosmeのデータなんて誰も持っていかないし。これじゃいつまでたっても@cosmeの人気の商品は店頭に並ばないなと。

【吉松】

最初僕たちは@cosmeのデータを持って、これで仕入れてくださいって言ったら、今度はこれってお店にとって何のメリットがあるのと言われるんです。インターネット上にあるデータだけだったら、そのリスクは誰が取るのって。そのデータどおりに仕入れたリスクは誰が取るのと言われた時に、誰もいないのだったら、僕たち仕入れられないと言われて。

【吉松】

それを1年も2年も繰り返してるうちに、もうわかりました。僕たち自身でお店やりますと。僕たち自身でお店をやりますと言って、宣言してお店を始めたのが、この@cosmeストアです。

【吉松】

でもこの@cosmeストアも始める時は、無茶苦茶大変だったんです。例えば、僕たちがお店始めますと言うと、今度またメーカーの人は呼び出すわけですよね。吉松君の会社、アイスタイルって、インターネットの会社じゃないの。化粧品売るのはそんな簡単じゃないよとやっぱり言われるわけですね。初めてやるお店に化粧品を卸してくれるかというと、卸してくれないんです。

【吉松】

このエリアにはAさんというお店がもう私たちの商品を売っているので、ほかの店には売れません。BやCの新しいお店ができても卸すことができませんと言って、商品を仕入れられないんです。なのであの新宿のお店は、ある化粧品店さんがいろいろ新しいお店を作るというところに協力しようと。新しい店舗を展開しようということで、奇跡的にスタートしたお店なんです。

【吉松】

結果的にそうやって苦労しながら、いろいろな出会いのもと、できてみれば、新宿ルミネに270店舗を超えるお店があるんですけど、セールの時とかは、あの中で一番売るお店になりましたし、僕たちからすると、やっぱりユーザーの声を素直に信じれば、こんなに売れるお店ができるんだと思って。ようやく新しいお店づくりの第一歩ができたなと思って喜んでいるお店です。

【吉松】

ただそれを増やそうと思うと、増やせられないんですよ。昔からやられてる方の仕組みができ上がってしまっているので、どうやってそれを切り崩していくか。もしくはその人たちと一緒にやっていくというやり方も、僕たちはいいんです、別に。一緒に化粧品の業界を変えていくパートナーが増えればいいなと思いながらやっています。

【吉松】

 @cosmeストアって物を売る場所じゃなくてもいいんですよ。化粧品を買う前に@cosmeストアに行って試してみて、これはデパートで売っています。これは近くの専門店さんで売っています。これは近くのドラッグストアさんのが安いかもしれない。いいんです。リアルなハブになって、みんなが来てくれれば、結果的には化粧品に興味のある人たちが集まるリアルハブのお店になるんです。行ってみると実は@cosmeストアや@cosmeでしか取り扱っていない商品も中にはあるので、結果的にはそこで買ってもらったり。もしかしたらそれはサンプルをもらう場所になっていくかもしれませんし、いろんな可能性があるんだろうと思っています。だから今の@cosmeストアはまだ、私たちが想像している半分も形ができていなくてもっともっといろんなやり方があるんだろうなと思っています。

【吉松】

今海外は、上海、香港、シンガポール、インドネシアです。化粧品って日本がこれから世界に誇っていく輸出産業になります。絶対に。100%。美容という領域が日本が世界に誇る輸出産業になっていきます。やはり衣食住が充実してきて、最後そこから女性の社会進出や、美容というのが伸びてくるのですが、ホワイトニング、美白という概念があるのは、実はインド以東のアジアだけなんですよ。その中で化粧品や美容マーケットで一番大きいのは日本で、これからいろいろな国が化粧品をどんどん必要としている。

【吉松】

今皆さんが海外から日本でどんな化粧品がはやってるんだとインターネットで検索すると、一番最初に出てくるのは@cosmeだったりする。今日本の中で化粧品メーカーさまと一番おつき合いがある会社はどこかというと、実はアイスタイルだったりする。ここをどうつないでいくかというのは、まだ具体的にはわかりませんけども、僕たちが何かしらのチャンスがあることは確実なので、ここから先は意思です。

【吉松】

何が答えになるのかはわからないですけども、ちゃんと海外に向かって、ビジネスをスタートするということで、去年上場したあとに、1年間の間に4カ国拠点を作って、今どんな可能性があるのかというのをそれぞれでトライしているところです。


経営者プロフィール

氏名 吉松 徹郎
役職 代表取締役会長 CEO
生年月日 1972年8月13日
出身地 茨城県
座右の銘 「折れない心」

会社概要

社名 株式会社アイスタイル
本社所在地 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル34階
設立 1999
業種分類 情報通信業
代表者名 吉松 徹郎
従業員数 1,079名
WEBサイト http://www.istyle.co.jp/
事業概要 美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の企画・運営、関連広告サービス、マーケティング・リサーチサービスの提供
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