Vol.3 事業
事業
【谷】
ネタというのは医薬品に将来なるかもしれないものです。これは世界中いろいろなところがやっています。アカデミア、大学からはじまり、中小の製薬メーカー、もちろん大手の製薬メーカーも当然やっています。だから同じようなところでやっている、そのような中で、どういう風に我々の持っているもの、我々の作りだしたものが優れているのか、それらについてどのようにわかってもらえるのか、そういうことを粘り強く訴えていく、もちろん訴えるだけでなくて、我々の持っているネタに我々自身が付加価値をある程度つけていくと、その辺が私と長久さんの少し違っているところです。
一段我々自身の立場を低くして物の素材だけではダメなのだと、それを相手方にとってもらうためには、どういうことをしなければならないのか、それを我々自身である程度付加価値のデータを付けるなり、あるいは相手が飲み込みやすいような、特に医薬品産業というのは、いろいろなジェネリックが出てきたり、研究開発を切り詰めたり、必ずしも過去のようにお金をばらまいて、物を取り出していくというところから、かなり様子が変わってきている。そういう情勢の変化をふまえて、我々自身も柔軟な体制で事業を展開していかなければならないと思っています。
もちろん原点には我々の作ったものは非常に良いものであって、他の既存の製薬メーカーさんが作れないようなものを、創り出していくんだというプライド、誇りは非常に大事だと思いますが、それとは別に、事業を継続していくためには、いろいろな柔軟なアプローチ、場合によってはアジアの製薬メーカーと提携してやっていくなど、いろいろなアプローチが今後、事業展開の中にバリエーションを入れていきたい、入れるべきだろうなと考えています。
最初の薬を作りだしていくアプローチから見ても、病気とそれに対する薬というのは、それぞれいろいろな分野がありまして、例えば高血圧に関わってくる薬、あるいは糖尿病に関わってくる薬を作るためには、それ専門の研究者がいて、それ専門の開発者がいて、いろいろなやり方があって、高血圧に効く薬ができていく、そういう分野を専門家していくためには、非常に大きな期間と努力、そして人が必要なわけです。
ですから製薬メーカーというのは、例えばある会社は癌が得意である、あるいはある会社は糖尿病をやる、あるいはある会社はアルツハイマーをやる、という風に、やはりどういう病気に対して効く薬を作っていくかという事は、それ相応のスキルや研究者、いろいろな技能の蓄積が必要であると、そのように考えた場合、我々のラクオリア創薬とここがファイザーとのつながりになります。
痛みの分野は、なかなか難しい領域ですから、他の製薬メーカーさんがなかなか手掛けにくいような分野です。それから消化器領域というものも、どちらかといえば他の製薬メーカーさんは事業領域からはずしている。しかし、まだまだ未解決の消化器の病気があります。ですから、他の大手の製薬メーカーさんあるいは、グローバルの製薬メーカーが非常に難しい分野だなというところに、あえてチャレンジしていくというのが、我々の事業展開の特徴と言いますか、フォーカスしていくところという事になるかと思います。
経営者プロフィール
氏名 | 谷 直樹 |
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役職 | 元最高経営責任者 代表取締役 |
生年月日 | 1948年3月23日 |
出身地 | 京都市 |
愛読書 | コミック |
会社概要
社名 | ラクオリア創薬株式会社 |
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本社所在地 | 愛知県名古屋市中村区名駅南一丁目21番19号 名駅サウスサイドスクエア8階 |
設立 | 2008 |
業種分類 | 教育・学習支援・医療・福祉・複合サービス業 |
代表者名 |
谷 直樹
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従業員数 | 86名 |
WEBサイト | http://www.raqualia.co.jp/ |
事業概要 | 1.医薬品の研究開発 2.医薬品、臨床開発候補品及びこれらに関わる基盤技術の知的財産の販売及び使用許諾 3.企業及び大学との生物医学分野における知的財産の開発及び販売を目的とした提携 |