協立電機株式会社 ITとファクトリーオートメーション(FA)技術を基盤にしたシステム構築が主業 協立電機株式会社 元代表取締役社長 西 雅寛 

Vol.3 事業

インタビュー内容

事業

【西】

1986年くらいにプラザ合意というのがありまして、円が79円まで急進したのです。日本の製造業の特に労働集約的な部分というのは、とても日本にいられないなと、海外に生産移管をするだろうと、そうすると我々のマーケットそのものも相手に行ってしまう、あるいは我々自身のものづくりも国内では難しくなるかもしれない。

従って海外に出たいと思いまして、1番最初にタイにお客様と回ったことがありまして、やはり海外にでればそこで簡単に工場が出来て物が作れて、売れていくというような、そんな生易しい事は一切ありませんから、自分で回ってみるといろいろな問題点がわかりました。そして、そういうものを準備して、整備して計画的にやっていこうと思いまして、平成12年か13年に準備をして、まずタイにある会社をM&Aしました。

その年にマレーシアにある同業の会社をこれも現地の会社なのですがM&Aしまして、1年に2社くらいずつやって、現在8ヶ国に13工場あるのですが、北米はカナダのトロントに研究所があります。これは製造工場ではありません。こういうふうにして展開してきました。

1つの海外展開というのは我々にとってのポイントといいますか、特徴、今の協立電機グループの大きな特徴になっていると思います。

【西】

協立電機が株式を公開して、上場した時に、その上場をきっかけにいろいろな企業とのアクティビティーが積極的にとれますから、企業の展開をして行く時に、我々でコア技術を持っていない部分の進出に、相手と一緒になってやっていこうと、うちの会社の実態を見ていただくとお分かりのように、100%協立電機が株を持っているグループ会社はほとんどありません。

これは持ち株比率が会社同士の近さを示しているではなくて、問題なのはそこでどういう仕事をお互いにしているか、仕事の関係はどうなのか、あるいは人間関係も含めて、普段の仕事以外のお付き合いも含めて、本当に心を開いて、腹を割ってどういう風なお付き合いができるかであって、株式の所有比率というのは、どちらかというと力の部分だと思います。

国内の日本人同士の中小企業同士のM&Aですと、力の部分以上にやはり心が通じ合う努力をしよう、そして本当にお互いに相手が我々を信用していただけるように、努力しようという事ですね。

今、日本全国に28ヵ所くらい拠点を作りましたし、肌のふれあいと言うと大げさですけれども、気持ちのつながるような仕事をしていこうと、これはいくら良い製品を開発しても、良い製品を作っても、特許でそれを守ってもね、やはりそういう部分が欠けていると、上手くいかないと、私は思います。ですからそこのところは大事にしていこうと思っています。


経営者プロフィール

氏名 西 雅寛
役職 元代表取締役社長
生年月日 1949年9月28日
出身地 東京都
座右の銘 『我以外皆我師』 学ぶことばかりで、我身の足らだるを感じています。
愛読書 ローマ人の物語

会社概要

社名 協立電機株式会社
本社所在地 静岡県静岡市駿河区中田本町61-1
設立 1959
業種分類 機械器具製造業
代表者名 西 雅寛
従業員数 1703 名
WEBサイト http://www.kdwan.co.jp/index.html
事業概要 FAシステム(最適生産システム)や計測制御機器の設計、開発が主事業。省エネシステムも。
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