株式会社金冠堂 ~『キンカン』は世界に通用するか。老舗企業の未来への一手~

Vol.2 ツムラ入社の経緯と今に生きている経験

株式会社金冠堂 代表取締役社長 山﨑 充 (2016年4月取材)

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-ツムラ入社の経緯と今に生きている経験-

【山﨑】

現代はグローバル化が叫ばれて、社内でも国内で新製品を出すだけでなく、海外にも向かって行かなければいけないと話しています。ただ、私は英語が得意じゃないんですよね。

大学を出て、2年でも3年でも留学するチャンスはあったはずなのに、なぜ海外に出してくれなかったのかと考えることもあります。まあ、そういう時代だったのでしょうし、早く家業を継いでもらいたいという願いがあったのかもしれません。

ともあれ、卒業後は当時の『津村順天堂』、今の『ツムラ』に入社をさせていただくことになります。音楽しかやってなかった人間が、いきなり漢方薬です。2カ月間の缶詰研修で、難しい漢方の名前を漢字で覚えたり、漢方薬は婦人科系が強いのですが、そのメカニズムとか、免疫学とか、それらを毎日叩き込まれました。

僕は音符しか追いかけてなかったのに、なぜこんなことをしなければならないのかと思いながら、それでも『ツムラ』さんで5年半ほど病院担当、今でいうMRですね、当時はプロパーと呼んでいましたが、それをさせていただいて、そのあとドラッグストアを担当して、それからうちに帰ってきました。

大学で音楽しかやっていなかった人間が、いきなり漢方を覚えろと言われても、簡単にできるはずがありません。ただ、そのあとキャリアを重ねていく中で、新しいことを猛勉強させていただいたのは、ありがたいことだったと思っています。『ツムラ』に入って、色々な勉強をさせていただいて、多少でも病気や薬の知識を得ることができましたし、それが今に生きていると思っています。

もっとも、当時は帰ってこいと言われたからそれに従いましたが、本音では『ツムラ』にいたかったんですよ。金冠堂に3代目として戻ってくるということは、ここから先は後を継ぐ立場になるわけです。そうではなく、もっと世間を見るとか、そういうことをしたかった。そうしないと、お山の大将になって、会社がつぶれるだけになってしまうと思ったんです。

ただ、『ツムラ』さんにお世話になったことはもちろん役に立ったんだけど、音楽で培ったバランス感覚とか、そういうものもいまだに生きているような気はします。言葉にするのは難しいけれど、勘所というのかな、そういうところは自分では悪くないと思っているんですね。製薬業界では、音楽をやっている社長さんが他にもいらっしゃいますけど、すごく勘所がいいんです。そういう意味では同じですかね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 山﨑 充
役職 代表取締役社長

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